映画 『フェアウェル さらば、哀しみのスパイ』@シネマライズ
製作国 : フランス
監督:クリスチャン・カリオン
脚本:クリスチャン・カリオン 、セルゲイ・コスティン
出演:エミール・クストリッツァ (役名:Sergei Gregoriev)
ギヨーム・カネ (役名:Pierre Froment)
オフシャルサイト『フェアウェル さらば、哀しみのスパイ』
フェアウェル さらば、哀しみのスパイ - goo 映画
東西冷戦時代、1980年代のソ連・ブレジネフ政権下で起きた20世紀最大のスパイ事件の
一つと言われる「フェアウェル事件」の実際の物語。
KGBのグリゴリエフ大佐が自らのKGBの諜報活動に関する極秘情報を敵陣営である
西側フランスに渡した。
極秘情報にはKGBが長年調べ上げたアメリカの軍事機密や西側諸国に潜むソ連の
スパイのリストなどが含まれている。
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何がグリゴリエフを祖国を裏切るスパイ行為に駆り立てたのか
彼の情報はどのようにしてフランス側へと渡り、アメリカを動かしていったのか。
「祖国のために、そして次世代を生きる息子のために、世界を変えてみせる」という
途方も無い信念を貫き通し、西側への亡命も望まず、金銭的な見返りすら要求せず
本当にそれを成し遂げてしまった実在のスパイである。
スパイ映画に付き物のドンパチ銃撃戦は無い、派手なカーチェイスも無い
いろんな小道具も出てこない、殺人も無い、日常生活のように淡々と描かれるので
スパイ映画の緊迫感は感じられない。
西側の相手はフランス人の技師・ピエールはスパイではなく全くの素人です
グリゴリエフとピエールが公園で話し合う場面などはのどかで
スパイ映画の緊張感はありません。
東西冷戦下のソ連でグリゴリエフがなぜこのように思い至ったのか
動機が描かれていないのが物足りない気がする。
ゴルバチョフ政権に変わりペレストロイカ政策が採られ、やがてソ連の崩壊へと
繋がったと言われる「フェアウェル事件」が今明かされる。
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リアルを楽しむにはいいのかもしれませんが。
昔、僕はレン・デイトンという作家のスパイ小説を読み漁った時期があったんですけど、正直退屈なんですよ。でも欠伸しながら読み進めていくと、ほんの些細なことや本筋と関係ない部分がヒントになっていたりして楽しめました。
この映画も一見の価値はありそうです。
世界をひっくり返しかねないKGBの極秘情報を
大胆に西側に引き渡す。
とんでもない命がけのスパイ行為なのですが
画面からはピリピリした緊張感は感じられません。
本当のスパイとはこのように目立たずに行われて
いるのでしょうね。
とくにヨーロッパのこういう映画はいいですよね。
淡々としているのに、どこかで何かが変わっていく。そしてそれがいずれいろんなことに影響を与える。
そういうのが、書けたらなあって思ってるんです。
どうでもいいセリフとかが沢山あるやつが好きなんです。
そうですね、スパイがスパイとバレた時点で終わりですもんね。
バレずにひっそり目立たずやるからスパイとして
成り立つんでしょうね。