ガルパンコミック作品としては最初期の作品のひとつに数えられる、「激闘!マジノ戦ですっ!」の第1巻です。全2巻のシリーズで、表紙を飾るマジノ女学院チーム隊長エクレールが、後にアニメにそのまま採用されて最終章にて同チーム隊長として登場したのは周知の通りです。
このコミック作品の作中車は、既にソミュアS35をエレール発の公式キットにて再現製作していますが、もうひとつ、作ってみたい車輌がありました。
上図のルノーR35軽戦車です。ルノーR35軽戦車そのものは、以前に「リボンの武者」のケバブハイスクールチームの所属車輌をホビーボスのフルインテリアキットにて再現製作したことがあります。
ですが、こちらのルノーR35軽戦車は、上図の秋山優花里のセリフ通り、主砲を本来の21口径37mmピュトーSA18から長砲身のSA38に換装した武装強化型として登場しています。
第2巻巻末の「登場車輌」ページに掲載される作中車の紹介です。これによって再現製作への基本情報も得られます。車輌そのものは作中で色んな角度から描かれて特徴がよく示されており、いわゆるガルパン仕様の独自要素もあまり見られませんので、ルノーR35軽戦車のキットがあれば、そのまま組んで楽しめるだろうと考えました。
手元には、かなり以前に中古ショップで購入したグンゼ産業の製品がありました。
中身はエレールの製品です。古い時期の製品なので、全体的に大らかな出来でパーツ数も抑えられています。ホビーボスのフルインテリアキットの精緻かつ大量のパーツ群に苦労した経験をもつ身からすると、これは楽に作れそうだな、という感触がありましたが、実際はその通りになりました。
左は組み立てガイド、右は本来のベルト式履帯パーツに代えて入れられてあったモデルカステン製の連結式履帯パーツと金属製起動輪パーツです。本来のベルト式履帯パーツが何らかの事情で除かれたため、代替品としてモデルカステン製品が添えられたもののようです。モデルカステン製の精巧な履帯パーツは、キットの大らかな起動輪パーツに合わないため、金属製起動輪パーツも一緒に封入されたのでしょう。
ステップ1および2は乗員フィギュアの組み立てになるので、戦車の組み立てはステップ3からスタートします。エレール製品のスタンダードである箱組みの車体です。
タミヤ製品ですと車体部分は一体成型パーツであることが多いですが、エレール製品はだいたい上図のようにパーツが分割されていますので、車体も箱組みで組み立てることになります。
ですが、古い時期の製品の常で、経年の歪みが生じており、左右のフェンダーのパーツにそれが顕著でした。底部から順番に組み上げつつ、歪みのある箇所はテープで留めて接着していきました。
組み上がりました。接着剤が乾いた後にテープを剥がしましたが、ズレや歪みは一切残っていませんでした。とりあえずうまくいったようです。底面パーツの表面にエレールの字がモールドされているのが見えます。 (続く)