気分はガルパン、、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

紫野大徳寺5 大仙院からの道

2022年06月12日 | 洛中洛外聖地巡礼記

 大徳寺の中心伽藍の建築群を見ながら北に行くと、大徳寺庫裏の前に行きますが、庫裏以下の建築群は非公開となっています。国宝の唐門および方丈も同様です。その庫裏の西側の路地を進むと、大仙院への辻より上図の芳春院が奥に見えてきました。U氏がその芳春院の門の奥の紅葉を指さして「ちょっとアレ見ていこうぜ」と言いました。

 

 芳春院はこのときは非公開でしたので、山門から玄関口までの参道が紅葉観賞のために開放されているだけでした。

 

 見事な紅色の競演でありました。大徳寺の山内には数多くの紅葉があり、塔頭ごとに異なる景色が見られてなかなかの名所として知られています。この日も、見学した全ての塔頭で色々な紅葉を見ました。

 

 さて、大仙院に向かいました。

 

 山門をくぐりました。U氏が門の内側の案内表示を読んで「ここから玄関までが撮影可能範囲らしい。玄関から先は撮影禁止だってよ」と小声で残念そうに言いました。

 

 つまり、上図の庫裏の拝観受付より中は全て撮影禁止となっていました。庫裏は近年の再築ですが、左隣の方丈(客殿)は国宝、その北の書院は国重要文化財で、それらの空間が撮影禁止区域にあたります。
 それで、写真画像がありませんので、大仙院についての詳細は、ここでは省きます。

 

 ですが、上図の方丈の玄関は、方丈の附(つけたり)として共に国宝に指定されており、これだけは外からの撮影が可能です。

 

 実に品格ある見事な玄関の建築です。この玄関を含めた方丈は、古嶽宗亘(こがくそうこう 大徳寺第七十六世住持)が自身の隠居所として永正十年(1513)に建立したもので、日本の方丈建築としては東福寺の龍吟庵方丈に次いで古い遺構です。この時期の方丈には「床の間」が造られ始めており、大仙院方丈の床の間は日本最古の遺構とされています。そして上図の玄関も日本最古の玄関として知られています。
 なので、この玄関を撮影出来ただけでも大仙院に来た甲斐があったというものでした。

 

 大仙院の見学後は、東隣の真珠庵の山門を見ました。この日の真珠庵は非公開でしたので、上図の山門を眺めただけで終わりましたが、U氏が「優美で軽快な門だねえ」と感心していました。未指定ですが、組物の特徴などから江戸期の復古建築の好例とされています。

 

 それから次の特別公開塔頭である興臨院に向かいましたが、途中でU氏が上図の三玄院の門前で立ち止まりました。門前の「石田三成公御墓地」の石標が目に入ったから、というのが理由でした。

 

「おい星野、石田三成の墓は公式にはここにあるわけかね」
「そういうことになっとるね。明治期に三成のものと思われる墓の発掘が行われて骨も確認されたんやけどな、三成本人であるという確証が得られないまま埋め戻されて、今もそのまんまやな」
「確か君は、以前に龍安寺の庭園の池の中島に三成の首が埋められてる、って記事書いてたろ、あれのほうが面白くて信憑性ありそうに思うんだけどな」
「いや、龍安寺のほうも伝承の域を出ないんや。骨を発掘して確認したわけじゃないからな。けど、龍安寺のほうが関連人物や状況証拠が多いという感触がある」
「それそれ、それでええんじゃないかよ。俺はこっち(三玄院)の墓は別人だろうと思うな。だって、三成のものと思われる墓、だったんだろ、実際のところ古い墓って大抵は誰のものか分からんのが普通だろ、確認もしないで掘って、出てきた骨が三成と確定してないんなら、今も疑惑は残ったままになる」
「まあ、それはそうだが、いちおう大徳寺の春屋宗園(しゅんおくそうえん 大徳寺第百十一世住持)が三成の遺体を迎えてここに手厚く葬った、というのもただの伝説じゃないと思う。問題はそれからずっと、大徳寺側でも数多の歴史人物の墓石をちゃんと管理して誰の墓であるかを明確に記録していたどうか、やな。だいいち、今も墓は非公開のままやし、詳細が全然分からんのやな」
「やっぱり、別人の墓を掘ったのと違うかねえ。戦国期の武将の墓だけでも十幾つあるんだろ、明治の頃にはもうどれがどれだか分からなくなってたのと違うかねえ・・・」

 その考えに、かなり後までこだわっていたU氏でした。常陸笠間氏の末裔であり、先祖が佐竹氏に組みして関ケ原合戦西軍に協力した歴史があるためか、昔から石田三成ら西軍諸将には非常に好意的なのです。  (続く)

 


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