気分はガルパン、、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く37 その5 「素晴らしきガルパンプラモデルです!!」

2022年01月16日 | 大洗巡礼記

 大洗ガルパンギャラリーの山田卓司氏の作品展示コーナーの続きです。日本のガルパンプラモデル製作の頂点に立つ氏の作品だけあって、いずれも見事な作域を示して豊富な情報量が織り込まれた見応えあるものばかりでした。

 上図は知波単学園チームの西絹代隊長の九七式中戦車チハ旧砲塔型です。ミリタリージオラマを数多く作っておられるだけあって、草原を駈ける戦車、というシンプルな場面にも「理」と「情」の二つの基調を丁寧に細やかに、そしてさりげなく表しています。草原の草ひとつひとつのリアリティあふれる表現が凄いです。戦車本体の塗装の発色を抑えて全体的に退色が進んだような状態に仕上げて戦車の存在そのものをややボカすことで、やわらかな風に揺れて青々と広がる草原の情感をハッキリと引き立たせています。草原に吹いて戦車をも包み込む風の存在すらもただよっています。

 

 これも劇場版の名シーンのひとつ、雨中のあさがお中隊のサンダース大付属高校チーム陣の偵察行動の姿です。先頭のアリサ車に続くケイ隊長のM4、ナオミのシャーマンファイアフライの2輌を切り取って、ジオラマの正面をアニメの前から側面に置き換えて再現してあります。撥水コートに身を包みながらマイクに指示を送るケイの緊張感はもちろん、その警戒する方向へ同じく照準を合わせて静かに17ポンド砲の脇に陣取るナオミの落ち着いた息遣いまでが感じ取れるという、凄い再現度です。しかも、ぬかるむ泥道に無数に落ちる雨粒の動きをも透明プラ棒にて表し、2輌の戦車の車体にも雨濡れおよび水垂れの表現がきちんと示されます。

 

 こちらはテレビシリーズの対プラウダ戦でのワンシーンでしょうか。街区に引き返してきた大洗女子学園のⅣ号戦車とⅢ号突撃砲の2輌を迎え撃つ、プラウダ高校のKV-2です。雪原の景色の雰囲気はもちろん、雪道に深く刻み込まれた履帯の轍の跡もリアルに再現されています。しかも、KV-2が後ろからの追い風のなかで、風に押されるが如くに巨体をきしませて進んでいるという雰囲気が、脇の枯木の並びの傾きによって表されています。

 

 これは劇場版の快速戦車同士の一騎打ちが双方白旗で終わった瞬間のジオラマです。速度で勝る大学選抜チームのチャーフィーを仕留めるべく、ローズヒップが濠を超えてその鼻先に捨て身の一撃を当て、自らも石垣に激突横転しましたが、その瞬間をビデオ一時停止のようなピタリ感で再現しています。全ての動きが停止して時が止まったかのような不思議な雰囲気がただよっています。

 

 これも劇場版における聖グロリアーナ女学院チームの撃破シーンです。大学選抜チームのラスボス的存在として、モンスターの如き不気味な圧倒感を放ちつつ迫り来る重駆逐戦車T-28を足止めすべく、その唯一の弱点とされる底部のバッチ部分を下から狙うダージリン以下のチャーチル歩兵戦車の姿です。狭いレンガ橋の橋脚の間に、車体を傾けて入ることで主砲の仰角を最大限に確保し、ナオミの17ポンド砲のアシストによる橋の破壊面の上に、まさにT-28の弱点ポイントを捉えた、息詰まる緊迫と戦慄の瞬間です。

 

 こちらはテレビシリーズの対プラウダ戦での有名なフラッグ車撃破シーンです。カバさんチームが窪地にⅢ号突撃砲を据えて車体に雪をかぶせてカムフラージュしたうえで、Ⅳ号戦車の機銃の牽制射撃に誘い込まれた相手フラッグ車を、雪原の狙撃兵よろしく地面から射ち仕留めた場面です。既に相手フラッグ車には白旗が挙がっており、勝敗が決定した瞬間が再現されています。
 このジオラマを見ている時に、Ⅲ号突撃砲が隠れるだけの穴を短時間でよく掘ったな、という感想を述べたのですが、それは私の思い違いで、Hさんが言うには、もともとⅢ号突撃砲が隠れるだけの窪地があって、そこに滑りこんで停止したうえで雪を素早くかぶせただけだ、とのことでした。

 

 これは、テレビシリーズの決勝戦つまり対黒森峰戦にて、木立ちに潜んで相手チームの隊列を横から狙撃せんとするカメさんチーム、ヘッツアーの待ち伏せシーンです。アニメでは背後からのアングルが印象的でしたから、このように前から見る状態というのはなかなか新鮮に感じられます。一撃目と二撃目は成功したものの、相手の素早い対応に撤退を余儀なくされたヘッツアーでしたが、このジオラマでは後ろが草薮になっていて、アニメのようなスムーズな後進離脱がやりにくそうに思えます。

 

 これもカメさんチーム、ヘッツアーの活躍場面です。劇場版の対カール小隊戦にて、大学選抜チームの隠し玉カールを潰すべく、その正面に接近跳躍して相手の大口径砲の中に会心の一撃を加えた瞬間です。宙を舞うヘッツアーの車輪や履帯の空中での動きも見事に表しているのみならず、その大ジャンプのさまが射撃の発光を支持材として的確に再現されています。どのアングルから見ても一寸の隙がなく、スピーディーな場面を見事なまでに捉えています。

 

 そういえば、このカールは私はまだ作っていません。作る予定も今のところはありませんが、そのドラゴンの適応キットは二年ほど前にサークルの先輩にいただいて手元にあります。いずれは手を付けることになるのでしょうか。

 

 もし作るのであれば、上図の範囲に見える、劇中車独特の操縦室などの追加工作が必須となります。簡単に作れる部分ではありませんし、やたらに手間がかかりそうです。しかし、作る時に至れば、何も考えずに適当にサラッと作ってしまいそうな気がします・・・。  (続く)

 

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ゆるキャン△の聖地を行く22 その19  アプト式列車にゆられて

2022年01月15日 | ゆるキャン△

 井川駅を14時50分に発車する列車に乗りました。御覧のようにホームが左にカーブしているので、後続の客車は2両目までしか見えませんでした。出発直前になってにわかに10人ほどの乗客が後ろの客車へ乗り込んでいました。

 

 私が乗った客車の出入口横の行先表示です。千頭駅と井川駅を往復する列車であることを示しています。大井川鉄道井川線の列車は通常はこの区間で運行されていますので、災害などで不通区間が発生しない限り、この行先表示のままであるわけです。

 

 私が乗ったのは機関車が直接牽引している一両目の客車で、席も一番前でした。御覧のように三方が窓になっていますので、機関車の様子はもちろん、三方向の景色が見渡せます。

 

 客車内の出入口脇にある、車掌さんの立ち位置スペースです。車内放送用の機器があり、壁に折り畳み式のシートが設けられますが、殆ど使われていないようです。ハンドル状のものは緊急時のブレーキだそうです。

 

 客車内部を見ました。後続の客車内も見通せるのが、普通の旅客列車と違う所で新鮮です。この一両目に乗ったのは、私の他には、井川駅の待合室で雑談を交わした登山客の方のみでした。なんとなく雑談の続きをすることになり、その流れで向こうも私と同じ一番前の反対側の座席に座ったので、それから千頭駅までの二時間近くの間、色んなお話をうかがいまして楽しく過ごせました。

 

 14時50分、進行方向の信号が青に転じ、機関車が発車合図の警笛を短く鳴らして動き始めました。

 

 後ろを見ると、後続の客車が全て見えました。ホームはその先にずっと続いているので、かなり長いホームであるようです。分岐や留置線も見えるので、列車の待機線も複数あるようです。

 

 井川ダムが見えました。

 

 関の沢橋梁を渡りました。行きと同じように帰りも案内のアナウンスが流れるので、各所の観光スポットを見落とさずに楽しめました。

 

 15時18分、尾盛駅を出ました。車内アナウンスでこの駅の概要を紹介していました。かつて現地にはダム建設関係者のための居住区があって多数の宿舎や小学校があり、医師も常駐していたため、駅が設けられたそうです。ダム完成後は住民が居なくなり、現在は駅周辺に民家は全く無いそうです。しかも、駅に通じる公道も全くないため、駅へは鉄道でしか行けず、秘境駅の一つに数えられるそうです。

 

 15時26分、接岨峡温泉駅に着きました。ここで10人ほどが降りました。周辺には温泉民宿も幾つかあるので泊まる人も多く、また近くの長島公園の駐車場に車を停めている観光客も多いのだ、と井川駅から同道している登山客の方が教えてくれました。先方も以前に南アルプスへの登山時にここ接岨峡温泉の宿を利用したことがあるそうです。井川にも宿はあるけれど、こちらのほうが温泉付きだからね、と笑っていました。  (続く)

 

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西住家 Ⅱ号戦車F型 作ります!! その9

2022年01月14日 | ガルパン模型制作記

 ステップ12に進みました。上図に並べた各パーツを取り付けますが、ガルパン仕様への改造が二ヶ所で加わります。

 

 ガルパン仕様に改造する一ヶ所目のパーツは、上図のエンジン点検ハッチA16とA22です。左がA16、右がA22で、キットのパーツのままの状態です。A22のほうにバッチ状のモールドが付きます。

 

 ですが、御覧のように劇中車のエンジン点検ハッチは二枚ともフラットになっていて、さらにハンドルが付いています。これに合わせて改造します。

 

 改造後のA16およびA22です。A22のバッチ状のモールドは全て削り取りました。ハンドルはジャンクから適当なサイズのものを調達しました。

 

 続いて二ヶ所目の改造を、上図のパーツA26に関連して行ないます。このパーツA26は、どういうわけか、サイズが小さいようです。

 

 A26を指示位置に仮組みすると、上図のようになります。パーツの縦幅は合いますが、横幅が足らなくて右に隙間が生じています。最初はパーツ番号の間違いかなと思って他にそれらしいパーツを探しましたが、見当たりませんでした。ガイドの指示でもこの位置にA26が入るのですが、これは劇中車の仕様と異なります。

 

 A26はグリルが縦向きですが、劇中車の該当箇所のグリルは横向きです。したがってパーツA26はここでは使えません。

 

 そこで、プラ棒をカットして上図のように横向きに並べて改造しました。周縁の線もラインチゼルでけがいて劇中車の仕様に合わせました。

 

 さらに右フェンダー後端に取り付けるエッチングパーツのMA23は、劇中車には無いため、不要となりました。あとのパーツはガイドの指示通りに取り付けました。
 なお、戦闘室前面の操縦席窓の上蓋A6は、劇中車では西住まほが視界を広くとるためか、取り外されています。ですが、それだと何か物足りない感じがするため、公式設定図およびガイドに従ってA6も取り付けておきました。

 

 ステップ13に進みました。予備転輪のG3は劇中車に無いので不要となります。3個の予備転輪留め金具はA7ではなく、C75、C76、C94を選択します。

 

 なぜかというと、劇中車の赤円内の予備転輪留め金具がC75、C76、C94の形状に通じるからです。厳密にはC76に付くフック部分の向きが逆なので、これもカットして逆さに付け直します。

 

 C75、C76、C94を含めた全てのパーツを組み付けました。

 

 ステップ13を完了した状態です。ガルパン仕様への改造や追加工作はまだまだ幾つかありますので、気が抜けませんでした。  (続く)

 

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ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く37 その4 「新しいガルパンギャラリーです!!」

2022年01月13日 | 大洗巡礼記

 日野屋石油店にてHさんの寄贈作品を拝見した後、いったん町営駐車場に戻りましたが、車には乗らずにアウトレットへと移動し、Hさんの案内で上図のガルパンギャラリーへ行きました。昨年12月にリニューアルオープンして場所も変わったのですが、一年余り大洗へ行っていなかったために新店舗の場所を知らなかったからでした。

 

 新店舗は旧位置より西側の、かつて噴水を囲んでいたエリアに含まれ、劇場版の「福田車が降りたエスカレーター」の近くにありました。その外観も、上図のように広くなっていて、初めてガルパンギャラリーがオープンした頃の規模に近くなっているようでした。

 

 入ってみると、予想していた通り、以前は最低限のスペースに削られていた展示ギャラリーのコーナーが初期の頃を思わせる面積で設えてありました。かつては水戸市の偕楽園のイベントで展示されていたという、水戸黄門トリオ扮装のカメさんチーム3人のパネルもありました。

 

 以前はコーナーの片隅に押しやられ、いつしか姿を消していた上図の公式缶バッジおよびガルパン名刺のショーケースも初期の頃のように空間中央に復活していました。

 

 上図の、大洗での様々なガルパン公式グッズ類や宿泊特典のグッズ類も綺麗に整理されて再陳列され、「大洗とガルパンの歩み」と題したコーナーにまとめられていました。こういう展示が、あるべきガルパンギャラリーの主力展示で、ガルパンの聖地である大洗を時系列で俯瞰し理解するのに役立ちますから、その再構成は歓迎すべき点でした。

 

 ガルパンの製作スタッフおよび関係者、声優陣などによるサイン色紙も、上図のように並べて綺麗にまとめられていました。博物館の展示方法の一つである「タイル陳列表示」の典型例で、以前に豊郷小学校けいおん展示コーナーの整理再構成作業に参加した時にも色紙類の整理に際して提案して実現させた方法です。

 

 いまは懐かしい思い出の景色のなかにだけ存在するあの薬局の建具も復活していました。とにかく以前までの店舗は展示コーナーが殆ど無きに等しい最低限のスペースしかなかったため、この建具も展示品の台みたいになり、一時は撤去されていたのでした。

 

 展示ギャラリーのもう一つの主力展示品である、プロのモデラーや声優さん等の関係者のガルパン戦車プラモデル作品の展示も規模と数を大いに増やして再構成されていました。中央のショーケースも大型のものに代えられ、以前は各所に分散展示されていた作品群が集められていました。

 

 その横には横一列のショーケース群が追加され、ガルパンプラモデルの大御所としても知られる、ヤマタクこと山田卓司氏の素晴らしいジオラマ作品群が展示されていました。以前に浜松のジオラマファクトリーでも幾つかのガルパンジオラマ作品に接していますが、そこでも見かけなかった、初めて見る作品が幾つかありました。
 上図はその一つで、テレビシリーズの決勝、対黒森峰女学園戦にて試合開始後にあんこうチームⅣ号戦車の背後をたまたまカバーする形になってティーガーⅡの初弾に斃れたアリクイさんチーム、三式中戦車チヌの無念の撃破シーンです。被弾時の衝撃で車体が一瞬浮きあがって前のめり状態になった瞬間を、被弾爆発の黒煙とともにリアルに表しています。

 

 こちらはOVA「これが本当のアンツィオ戦です!」での「たかちゃん」ことカエサルのⅢ号突撃砲F型と「ひなちゃん」ことカルバッチョのセモヴェンテM41の、主力自走砲同士の因縁の一騎打ちの場面を再現しています。双方の主砲がぶつかり合って跳ねる瞬間も分かり易く再現され、西洋の剣術試合のような緊迫感をも醸し出しています。  (続く)

 

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ゆるキャン△の聖地を行く22 その18  帰りのアプト式列車

2022年01月12日 | ゆるキャン△

 井川駅の待合室にてストーブにあたりつつ、登山客らしき方と雑談していると、急に外から列車の走行音が響いてきました。時計を見ると14時22分でした。千頭を12時29分に発した列車が、3分遅れで到着したのでした。最後尾に機関車がついていたので、井川行きはみんな同じように機関車が後ろから押しているのだな、と思いました。

 

 列車がホームに停まりました。これが折り返して14時50分に発車するので、これに乗って帰る予定でした。あと27分ですが、改札口は直前5分より開かれるので、それまで待合室でストーブにあたっていました。

 

 発車時刻の10分前ぐらいに、機関車の前照灯がパッと点きました。帰りは機関車が先頭になるので、今度は引っ張ってゆくわけです。運転士らしき方が車輪周りをライトで照らしつつ回っていたのは、点検であったのでしょう。車掌らしき方が客車の外回りを確かめたりしていて、運行前の安全チェックがなされているようでした。

 

 今までの写真は望遠モードで撮影していたので、上図が待合室の窓から実際に見た景色になります。駅舎とホームは、間に堂平駅までの貨物線が通っているので分断されており、約10メートルほど離れています。

 

 発車時刻の5分前になりました。改札口を通ってホームに向かう際に貨物線の踏切を渡りました。その時に千頭方向のトンネルを見ました。谷間に位置する駅なので、両側の線路はいずれもトンネルを掘って通しています。トンネル内の赤信号がなにか印象的でした。

 

 ホームの方向を撮りました。乗客は私の他に5人のみでした。

 

 堂平駅までの貨物線もこのようにトンネルをくぐりますが、現在は線路のレールがトンネルの向こう、廃線小径側で一部外されています。現在はこのトンネルは車庫代わりに使われているそうで、時々予備の列車をトンネル内に駐機させたりしているそうです。だからこちらのトンネル口は廃線小径側のようにシャッターを設けていないわけか、と納得しました。

 

 再び、駅舎と千頭方向のトンネルを撮りました。というより、この図は駅舎とホームとの分断状況を捉えるべく撮ったものです。トンネルの手前で分岐している線路は、右がホームへ、左が貨物線へと続きます。左の貨物線が駅舎とホームの間を通っていますので、上図手前の踏切があるわけです。あまり類例を見ない、変わったレイアウトの駅であるそうです。

 

 待機中の列車の機関車は、「湖上駅」と記された八角形のヘッドマークを付けていました。井川線の人気スポットをマークにしているのですね。

 

 御覧のとおり、機関車はDD20形の2号車です。昭和57年(1982)に導入された井川線の主力機関車です。駅の待合室にあった案内情報によると、全部で6両が運行中で、それぞれ車体に「IKAWA」「ROTHORN」「BRIENZ」「SUMATA」「AKAISHI」「HIJIRI」の名前がついています。今回の機関車は「IKAWA」でした。井川ですね。
 ちなみに「SUMATA」は寸又峡の寸又、「AKAISHI」は赤石山脈の赤石、「HIJIRI」は赤石山脈西側稜線の聖岳の聖だとわかりますが、あとの二つが分かりませんでした。

 ですが、待合室でストーブにあたりつつ雑談をしていた登山客の方が鉄道ファンで井川線の常連でもあるらしく、たまたま同じ客車に乗ったのでその後も色々と話をしましたが、大井川鉄道の車輌の話題になったときに6両のDD20形の名前についても語ってくれました。
 それによれば「ROTHORN」はローストホルンで、スイスにある標高2350メートルの高山です。そして「BRIENZ」はブリエンツ、ロートホルンの麓に位置するブリエンツ湖畔の街の名です。このブリエンツからローストホルンまでを専用の蒸気機関車を用いたアプト式登山鉄道(ブリエンツ・ロートホルン鉄道)が走っているため、アプト式鉄道つながりでこちらの機関車の名前になっているのだ、ということでした。さらに井川線のアプト式列車の赤いデザインも、あちらのアプト式登山鉄道のそれに倣っているのだそうです。

 ブリエンツ・ロートホルン鉄道の公式サイトはこちら。大井川鉄道とブリエンツ・ロートホルン鉄道の姉妹鉄道協定および交流記事はこちら

 

 今回乗った客車は機関車の次の一番客車でした。なんとなく流れで乗り込んだのですが、あとから登山客の方も乗ってきて、「帰りはいつもこの一両目に乗るんだ、アプト式機関車の連結と切り離しの作業を窓から間近に見られるからね」と鉄道ファンらしい楽しげな語り口で話してきました。
 なるほど、ゆるキャンでいう「ブッピガン」を近くで見られるわけか、と納得しました。  (続く)

 

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西住家 Ⅱ号戦車F型 作ります!! その8

2022年01月11日 | ガルパン模型制作記

 ステップ8に進みました。上部車体の各所の部品を取り付けます。ガイドの指示通りに進めます。

 

 全て組み付けました。左右フェンダーの前端と後端のパーツが乾燥し固着するまで、上図のように接着剤瓶にかけて浮かせておきました。

 

 とくに後端のパーツA17およびA18の取り付け角度は指示が無くて分かりにくいですが、劇中車の設定に合わせて取り付けました。

 

 ステップ9に進みました。内部で上図の4つのパーツを取り付けます。左端の3本の金属パーツは取り付けるのが難しくて、瞬間接着剤でもなかなか固定しないので、プラ棒に交換しました。

 

 組み上がりました。A35はエンジンルームへの吸気口ですので、車体の上下を試しに合わせてみて、その直下に位置するエンジン本体と干渉しないかを確かめました。

 

 ステップ10からステップ13までの各工程にて、上部車体の内外各所の部品を取り付けます。ステップ10での吸気グリルはJ61を選択しました。これを仮組みして車内のインテリアパーツと干渉しないかを確認しました。

 

 ステップ10で車内の各パーツを組み付けます。

 

 組み付けました。

 

 ステップ11で取り付けるパーツ群です。

 

 組み付けました。これらのインテリアパーツは、戦闘室内やエンジンルームと合わせて塗装する予定です。  (続く)

 

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ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く37 その3 「継続高校ウイスコ型舟艇です!!」

2022年01月10日 | 大洗巡礼記

 大洗の町営駐車場から商店街を歩きました。今回の大洗においては、優れたガルパンモデラーの一人としても知られるHさんの寄贈作品を拝見するのが主な目的の一つでした。あらかじめ、Hさんにどこの店にどんな作品を寄贈したのかを教えていただきましたが、そのなかで最も興味があったのが、上図の日野屋石油店に寄贈したという、継続高校チームのウイスコ型上陸用舟艇のジオラマ作品でした。
 そこで、Hさんを先頭に、いつしか雪がパラつき始めて小雨になりつつあった中を日野屋石油店に向かいました。

 

 件の作品は、お店の入り口を入って右側の展示コーナーのテーブルの上に置かれてありました。予想していたよりも大きなジオラマ作品でした。
 劇場版にて、カール小隊との対決を勝利に導いて自らも刺し違えて白旗離脱、そのまま自チームのウイスコ型上陸用舟艇に搭乗車BT-42を積み込んで、その後の試合の経緯をテレビで観戦しつつ、川から海へ出て帰路についたミカたち三人組の姿です。操舵室の上に劇中では描かれなかった旗が、実際のフィンランド海軍旗のパロディで加えてありました。

 

 この作品に関しては、拝見する前からネット上の画像などで見て、Hさんにも概要を説明されていました。それによると、元ネタのフィンランド海軍のウイスコ型上陸用舟艇は、実際にはもっと小さく、戦車は載せられない、ということでした。調べてみるとその通りで、貨物および兵員の搭載スペースに載せられるのは2.5トンまでで、15トンもあるBT-42は無理なのです。

 しかしガルパンでは、しっかりBT-42を載せて余裕で悠々と水上を移動しています。アニメによくある独自設定で、外見上はウイスコ型上陸用舟艇と同じ戦車積載用の大型舟艇を継続高校チームが保有している、という事なのでしょう。殆どスクラッチだったか、1/35スケールの他の舟艇のキットを使ったものだったか、Hさんにベースキットの詳細を聞き忘れましたが、とにかく劇中の舟艇に合わせて設計し、BT-42が収まるように作った、ということでした。

 私はもともと旧日本海軍メインの艦船モデラーであったのですが、上陸用舟艇という種類のキットは一度も経験したことがありません。旧日本海軍には正式な上陸用舟艇がしまいまで無く、陸軍の大発や戦訓改造の内火艇を上陸作戦に使用し、太平洋戦争の後半期になってやっと専門の揚陸艦を配備しますが、それでも専用の舟艇は設計せずに大発や内火艇で済ませていた歴史があったからです。しかもスケールが1/700の世界でしたから、舟艇があったとしても豆粒ほどの大きさにとどまります。

 なので、上陸用舟艇のキットそのものに物凄く興味があって、それをガルパン仕様で1/35スケールに作った場合はどうなるのだろう、とずっと思っていました。それへの答えを、今回見せていただいたわけです。

 

 店主さんに撮影許可をいただきましたが、最初はHさんに許可を、とか何とか仰られていました。作品の保護ケースをHさんに外して貰い、さらに上図のように舟艇の操舵室の屋根も外して貰いました。そうやって中のミッコが見られるようにしてあるので、普段でも時々外して巡礼者に見せているそうです。

 

 アニメでは、こういうアングルや操舵室の内部空間を描写したシーンはありません。なのでこの範囲はHさんのイメージでそれらしく作り込まれています。ガルパンに関しては常に緻密な考証を示されるHさんのことですから、実際のフィンランド海軍のウイスコ型上陸用舟艇の資料なども色々参考にしたことと思われます。

 御覧のように、漁船の操舵室とは明らかに違った装備品の雰囲気、軍用の小型舟艇ならばでの無駄のないスペース配分、などがリアルに感じられて大変に見応えがありました。私自身も以前に知波単学園の特二式内火艇のインテリアを再現製作した際に、似たような事を感じながら作りましたので、この作品の「凄味」がよく理解出来ました。

 

 継続高校チームのウイスコ型上陸用舟艇の背面部です。このあたりもHさんなりのイメージでそれらしく仕上げてあるようです。フェアリー企画から発売されているウイスコ型上陸用舟艇の1/144スケールのガレージキットの完成見本品の画像を見た記憶がありますが、基本的な形状は大体同じであったと思います。これに加えて救命具、チェーン、金具などを加えてリアルに仕上げてあります。窓枠の防水ゴムパッキンまで再現してあるところは、1/35スケールならばでの再現工作の醍醐味です。

 

 劇中シーンと同じく、ミカがBT-42の砲塔上に腰かけてカンテレを弾き、アキが試合の成り行きを舟艇の先端に据えた赤いテレビモニターで観ています。フィギュアそのものはプラッツから発売されている「劇場版 継続高校 フィギュアセット」および「劇場版 継続高校 フィギュアセット 制服バージョン」を使用しているようですが、ポーズは劇中のそれに合わせて改造してあります。

 

 ミカとアキの間、BT-42の右側面に据えられたテレビアンテナも見応えあるものでした。劇中シーンではあまり目立たなくて黒い線程度にしか見えませんが、こうした立体の作品でみると、いかにもテレビアンテナだという実物感が発散されていて説得力を伴います。こういうふうに作るあたりに、Hさんの「再現力」の凄さが表れています。

 

 御覧のように、モニター画面までちゃんと再現してある点には、梅原屋のNさんの激しいほどの作り込み精神にも共通するものを感じてしまいますが、要はHさんもNさんと同レベルの辣腕モデラーであるわけです。そのことは、以前にHさんの作品に関してNさん自身も「自分と相通じるものを感じます」と述べていましたから、間違いなくそう思います。

 

 BT-42自体もきちんと劇中シーンに合わせて細部まで作り込まれています。劇中では、履帯が外れて装輪走行での追撃戦をしばらく展開したのち、パーシングの最後の1輌の砲撃で片輪を吹っ飛ばされつつも、もう一方の車輪で片輪走行して刺し違え、地面にめり込みながら静止して白旗を挙げます。その際のフェンダー辺りのダメージ痕をエッチングパーツで再現し、地面にめり込んだ際の泥汚れもちゃんと施してあります。お見事です。

 しかし、Hさんなりの独自の考え方も付加されたものか、BT-42の車体塗装が劇中のマダラにはなっておらず、ライトグレー一色のみでシンプルにまとめてありました。色彩表現的にはそのほうが、ダメージ痕や泥汚れを明確にアピール出来ると思うので、Hさんもそうしたのだろうと思いますが・・・。

 

 再び全容を撮りました。フネが好きな元艦船モデラーの私としては、こういうフネの再現ジオラマ作品と言うのは心躍る楽しい芸術品に等しい、と思います。
 水面の表現も、川の静かな凪のかたちを最低限の加工痕でさりげなく作ってあって、よくみると船尾からの穏やかな航跡波もきちんと表してあります。箱型の船首からの独特の僅かなウェーキまでは作られていませんでしたが、それでも筏のごとくの微速前進、時には水流に乗っての漂流感、というものがよく示されています。

 

 これがHさんの繊細で情熱的で意味のある模型道なんだよ、ポロロローーン・・・とか何とかミカが呟いていそうです。

 

 細部に至るまで愛情が詰め込まれた、真摯な鑑賞に堪えうる素晴らしい作品でした。梅原屋のN氏の作品が東の横綱とすれば、こちらが西の横綱に相当します。日野屋石油店に寄贈されている数多くの継続高校関連作品のなかで最も優れた白眉の存在です。大洗巡礼にてガルパン模型を見物する方には、必見のジオラマ作品です。

 

 同じ店内にあった、戦車のペリスコープの実物の部品です。これもファンからの寄贈品であるようです。どこでこういう代物を買ってくるのでしょうか・・・。戦車の部品の処分セールでもあるのでしょうか・・・。  (続く)

 

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ゆるキャン△の聖地を行く22 その17  井川駅へ

2022年01月09日 | ゆるキャン△

 県道60号線から見た井川ダム、正式名称井川五郎ダムの巨大な姿です。昭和32年(1957)の竣工当時は中部電力管轄内で最大の規模を誇ったといい、堤高103.6メートル、堤頂高243メートルを測ります。

 以前に見て渡った長島ダムが、最新の技術を投入して平成13年に竣工し、堤高109メートル、堤頂高308メートルを測りますから、それよりも40年以上前に造られたこの井川ダムが、どれだけの大工事であったかが分かります。このダムを含む大井川流域の治水電源開発事業によって、当時の電力需要にも対応出来、国内有数の暴れ川と恐れられた大井川の水害が劇的に減ったのですから、国策として膨大な費用と資材と労働力を投入した甲斐はあったのでした。

 

 ダムは何度見ても見飽きません。私自身、こうした巨大構造物や産業遺産の類を見るのは好きなので、廃線跡もダムも同じような視線でとらえてその意義や歴史的価値について考えたりします。

 

 原作コミック第11巻31ページの扉絵のアングルであるのもいいですね。この道を志摩リンと土岐綾乃がそれぞれの愛車で駈けていったわけです。

 

 作中で志摩リンと土岐綾乃がそのまま畑薙へと走って行った県道60号線は、今日の私にとっては井川駅までのラスト区間でした。150メートルほどの距離でしたからゆっくり歩きました。井川石油からのコースの予想タイムよりも実際の所要タイムが短かったため、そのまま行くと井川駅に予定より50分も早く着いてしまう見込みでした。

 

 まもなく井川駅が見えてきました。あのバス停から11時15分に自主運行バスに乗って出発し、同じバス停前に戻ってきたのが14時1分でした。井川エリアの聖地巡礼コースに2時間46分を要したわけですが、計画では約3時間半と見積もっていましたから、かなり短縮出来た計算になります。が、観光マップに記されるルートの所要時間がもともと長めに設定されているようなので、短縮したという実感はわきませんでした。

 

 井川駅の駅舎です。昭和34年(1959)8月1日に開業して以来のままの建物だそうです。私よりも年上なのか・・・。

 

 まだ帰りの列車は来ていませんでした。その時刻までまだ40分以上もありましたから当然でした。駅のホームは御覧のように左にカーブする珍しい形式で、しかも上図の手前で堂平駅までの貨物線が分離して右へ続くため、ホームが分断されている状態です。
 なので、安全のために、他の駅と違って列車の発着時間帯以外はホームへの立ち入りが禁止されています。だから駅舎内の待合室の窓から見える上図の範囲を眺めるしかありませんでした。

 

 鉄道むすめの「井川ちしろ」です。井川駅の井川、アプトいちしろ駅のちしろ、が名前の由来です。大井川鉄道の女性車掌または職員の制服姿なのでしょうが、実際にその姿の女性職員さんを見かけたことはありません・・・。

 

 井川駅の待合室の中央には石油ストーブが灯されていて、時とともに冷えこんできた谷間の駅の建物内を暖めていました。11月とはいえ、奥静の奥地ですから冷え込みがかなりのレベルになっていて、とにかく寒かったからです。40分余りの待機時間にあっては、このストーブが本当に有り難かったです。

 

 よし、遅い弁当にしよう、とお握りや飲み物を出して、ストーブの近くでゆっくりと味わいました。まもなく入ってきた登山客らしき方も同じように弁当を食べていて、しばらく雑談をしました。相手は南アルプス縦走のための下見登山に行ってきたとかで、畑薙も通ってきたと語りました。それで畑薙の様子を色々と教えてもらっているうちに、40分が過ぎてゆきました。  (続く)

 

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(車輌目次表紙)アンツィオ高校 フィアット508CM型連絡車

2022年01月08日 | ガールズ&パンツァー

  使用キット  タミヤ・イタレリNo.14  (商品コード37014)

  制作期間   2017年7月16日~7月20日

  製作記事   その1 その2 その3 その4 完成です!!

  総評・備考
 1/35スケールのイタリア軍車輌のキットは、殆どがイタレリ製品であり、他メーカーで販売されている同車種のキットも中身はイタレリ製品である。今回のアンツィオ高校チームのフィアット508CM型連絡車も、イタレリの製品(下のキット一覧の2)が唯一であり、タミヤの販売品(下のキット一覧の1)も同製品である。公式キットはまだ無いが、ガルパンに登場する非装甲車輌および支援車輌は公式キット化が殆ど無く、例外的に協賛企業のピットロードより「県立大洗女子学園広報車九五式小型乗用車」が発売されたにとどまる。
 キットそのものは組み易く、また劇中車との差異が無いので、ストレートに組み立てられる。気軽にガルパン車輌を再現して楽しめる、数少ない入門キットの一つとされる。

  公式および適応キット一覧(2021年10月現在) 黄帯が今回の使用キット  


目次へ

 

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ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く37 その2 「楽しい模型店と蕎麦屋です!!」

2022年01月07日 | 大洗巡礼記

 勝田(ひたちなか)の模型店M.S Modelsさんの店内の続きです。ショーケース内のジオラマ作品のなかで印象的だったのが上図の作品でした。戦車は個人的に最も好きなパンターですが、これが貨車に載せられています。いずれもキットが分かりませんでしたが、私自身もガルパン戦車工場のスタジオラマで同じパンターと貨車の組み合わせを楽しんだことがあるので、キットのメーカーも同じじゃないかな、と思いました。
 あと、貨車の塗装状況が興味深かったです。私の作った貨車はまだ未塗装のままで、どんな色を用いてどのように塗装するかが決まっていません。上図の貨車は史実のドイツ軍のそれであるようなので、ガルパン世界の貨車は別のカラーにするのが良いかな、と考えたりしました。

 

 こちらは、最近に発売されたタミヤのⅣ号戦車F型の完成見本です。未塗装のままですが、これはパッションモデルから発売されている「1/35ドイツIV号戦車F型用エッチングセット」(P35-163)を取り付けた見本品であるので、エッチングパーツの組み付け状況が分かり易いように未塗装のままにしてあります。タミヤのⅣ号戦車F型を普通にストレートに組む場合よりも細部にメリハリが出る、という状況がよく分かります。

 

 ミラーモデルズの「ソビエト軍T-20コムソモーレツ牽引トラクター初期型 1937年型/1938年初期タイプ スペシャル・エディション」です。ガルパンではコミック版「フェイズエリカ」にて継続高校チーム隊長トウコが移動用に使用しており、アニメの最終章第4話にも登場するのでは?と囁かれています。
 一応、手元にはホビーボスの1940年型キットがあるのですが、まだ作っていません。アニメの最終章第4話に登場すれば、その仕様にて作るだろうと思いますが、出なかった場合はコミック版「フェイズエリカ」の作中車(1940年型)に合わせて仕上げるでしょう。

 

 奥の商品陳列は天井付近まで高く積み上げられて迫力がありました。見てゆくうちに、他の模型店では豊富に揃っているドラゴン製品が殆ど無く、さらにプラッツ発のガルパン公式キットが全く見当たらない事に気付きました。そして他の模型店では品揃えが少ないタコム、ライフィールドモデル、モンモデル、ボーダーモデル等の中国系メーカーのキットがびっくりするほど豊富にありました。タミヤも一応の数がありましたが、それよりは中国系メーカーのキットのほうが多かったです。あと、ズベズダやミニアート等のロシア圏の製品も豊富にあって、他の模型店とはちょっと違った、独特の品揃えになっていました。

 

 マテリアル類、パーツ類はものすごく豊富にありました。11時過ぎに合流してきたHさんが、モンモデルの「ナット&リベット」を購入していて、自分も欲しくなったので探しに行って見つけられず、Hさんに教えて貰ってやっと商品の位置が分かりました。それほどにものすごく豊富な品揃えだったのでした。話によれば、そういったパーツ類を重点的に仕入れて販売しているとの事でした。

 店内を回っている最中に、従業員の方とここでの取扱いメーカーについて質疑応答した際に、現在扱っていないメーカーの品に関しても交渉可能である、という事を教えられましたので、以前から欲しかったが販路が無くて買えなかった二、三の海外メーカーの製品について問い合わせてみました。すると、すぐにメーカーの公式サイトも探していただき、一度交渉してみましょう、という事になりました。それで、後日メールにて希望する商品とメーカーのリストを送ることになりましたが、こういった親切な対応は、それまで問い合わせた他の模型店では得られなかったので、印象に残りました。

 お話によると、M.S Modelsさんは世界中からAFV関係の模型、ディティールアップパーツ、書籍等を輸入して卸販売を行う会社なので、取引が無い海外メーカーがあれば、一度は必ずあたってみるのが基本方針なのだそうです。だから、公式サイトの取引先一覧に載っていないメーカーがあれば、なるべく交渉する方向であるそうです。今までもそういった方針で運営してきているからこその、ものすごく豊富な品揃えであるわけです。こういった模型店は初めて見ましたので、とにかく感動しました。機会があればまた行きたい、と切に思いました。

 

 その後、昼食の候補として私があらかじめ提案してあった大洗の蕎麦屋「寿多庵」へ連れて行って貰いました。「寿多庵」は「すだあん」と読み、地元ではかなり知られた名店のようですが、Hさんも私も初めてでした。土曜日であったせいか、満席状態に近く、入った後に待機席でしばらく待たされました。が、Hさんと模型談義などで色々と盛り上がっていたので、十数分の待ち時間も気になりませんでした。

 

 席に案内され、二人ともざる蕎麦の定食をいただきました。私のは本山葵付きで頼みましたが、御覧のように自分ですりおろしていただくシステムでした。

 

 大洗でいただく蕎麦は全てが常陸秋蕎麦であると聞いたことがありますが、こちらのお店の蕎麦も同じであったようです。蕎麦の風味の基調が大洗の他の蕎麦屋でいただいたものと共通していました。

 

 この本山葵は地元産なのか取り寄せ品なのかは分かりませんでしたが、近畿のそれとは違って相当の苦味が旨味のなかに含まれて独特の深い辛味を成していました。蕎麦によく合うのみならず、蕎麦湯に溶かすと不思議なことに甘味すら感じられて美味しいものでした。京都や奈良の本山葵とは違うなあ、品種が異なるのかな、と思いました。

 蕎麦屋「寿多庵」の公式サイトはこちら

 

 昼食後、そのまま大洗のアウトレット横の町営駐車場に行きました。そこからは歩いての商店街巡りになりました。
 上図は、今回の三日間お世話になったHさんの愛車です。滅多に見ない銅色系の渋いカラーがとてもインパクトあるものでしたが、さらに各所に大洗校章マークや戦車ネタがさりげなく散りばめられているという、個性的な意匠が見られました。初めて見る要素が多かったので、感心しつつもいちいち指さして質問したのですが、Hさんは気さくにきちんと説明してくれました。筋金入りのガルパンファンであるそうで、車内にも当然のようにガルパン要素が満ちてありました。

 この車に乗せてもらったお蔭で、この日の模型店行きのみならず、翌日の大子行きも大変に楽しい移動となったのは言うまでもありませんでした。  (続く)

 

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ゆるキャン△の聖地を行く22 その16  井川ダムにて

2022年01月06日 | ゆるキャン△

 井川展示館への登り階段をあがる途中で後ろを振り返ると、上図のように井川ダムの管理棟と思われる施設が道路の上に建っているのが見えました。左の崖面に先ほど見上げた「井川五郎ダム」の銘板が埋め込まれていました。

 

 井川展示館の入り口脇にある銘板です。中部電力の施設であることが分かります。そういえば、大井川鉄道の井川線も元は中部電力の運営する資材運搬専用鉄道であったと聞きます。井川線は、昭和34年(1959)に大井川鉄道へ経営が移譲されましたが、施設の管理は引き続き中部電力が担当しており、そのまま現在に至っています。なので、井川線が毎年出している3億円近い赤字も、管理者である中部電力からの特別補助金によって補填されているそうです。

 

 おや、井川ダムもダムカレーになっているのか・・・。ここ井川展示館で食べられるのかなと思って説明文を探すと、井川展示館から遠く離れた県道60号線沿いの観光施設のなかの食事処で提供されている旨が記されてありました。車でないと行けない距離なので、井川展示館から歩いていくのは無理でした。しかもこの日は定休日でした。

 

 展示館に入って30分ほどかけて中の展示を見ました。その後に休憩室とおぼしき空間に進むと、各所にゆるキャンの原作者あfろ氏の原画ポスターがありました。このポスターの存在は初めて知ったので、何枚かあるのだろうと思って探すことにしました。上図は寸又峡の夢の吊り橋です。実際に渡って周囲の景色を知っているので、すぐに分かりました。ちなみにこの画は、コミック第11巻108ページ、第62話の扉絵になっています。

 

 これも一目で塩郷の吊り橋だと分かりました。高所恐怖症のゆえに大変な思いをして実際に渡りましたから、忘れようと思っても忘れられない景色がそのままリアルに描かれています。川根本町とのコラボポスターなので、町内のゆるキャン聖地スポットを観光宣伝の目的も兼ねて紹介しているわけです。ちなみにこの画は、コミック第11巻134ページ、第63話の扉絵になっています。

 

 こちらは間違いなくアプトいちしろキャンプ場ですね。各務原なでしこがキャンプの準備をしながら志摩リン、土岐綾乃の到着を待つ場面が描かれています。ちなみにこの画は、コミック第11巻59ページ、第60話の扉絵になっています。コミックではモノクロ印刷になっていますから、ここのカラーの特大ポスターはなかなか見ごたえがあります。

 

 展示館を出ました。エントランスの外側は展望所になっていてベンチがあり、家族連れが弁当を食べていました。それを見て、そうだ昼飯がまだだったんだ、とザックの中のお握りなどの存在を思い出しました。どうしようか、ここで食べようか、と眼下の井川ダムの大きな堤体を見下ろしつつ迷いましたが、まだそんなに空腹感を覚えなかったので、もう少し歩こう、と決めました。

 

 展示館の階段を下りるとき、上図のようにダムと井川湖が広がって見えましたが、横風が強かったので、景色を楽しむゆとりも無く、帽子を押さえつつサッサと降りてしまいました。

 

 それから県道60号線を進んでダムの堤頂を歩き、また引き返しました。強かった横風も、なぜか堤頂部においてはそよ風程度になっていました。巨大な堤体が風を受け止めているからでしょうか。

 

 井川展示館の真下の道路脇の道路標識です。県道60号線は井川ダムの堤頂から左へ曲がります。曲がって150メートルほどで井川駅の横を通り、さらに登って畑薙方面へと続きます。右へ曲がると、中部電力の施設の下をくぐって井川水神社および井川湖渡船場前の観光駐車場へ行きます。
 明日は、畑薙方面に行く予定なので、しばらく畑薙の地名を感慨深く見つめました。ここ井川までが遠かったのに、さらに遠くの奥地の畑薙へ行くのだ・・・、と格別の思いをかみしめました。

 

 県道60号線を歩き、この辺かなと思って振り返りました。やっぱりここか、と納得して撮影しました。原作コミック第11巻31ページ、第59話の扉絵のアングルがここでした。絵は広角ワイドなのでもっと両側に広がっていますが、私のデジカメで同範囲を捉えるのは無理でした。  (続く)

 

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(車輌目次表紙)アンツィオ高校 P40重戦車

2022年01月05日 | ガールズ&パンツァー

  使用キット  タミヤ/イタレリ ミリタリーミニチュアNo.SP  (商品コード89792)

  制作期間   2017年6月23日~7月12日

  製作記事   その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 完成です!!

  総評・備考
 アンツィオ高校チームの主力戦車P40は、史実での活躍期間が短かくて知名度も低かったためか、1/35スケールのキットはイタレリの製品(下のキット一覧の3)が現在もなお唯一である。タミヤが販売している製品(下のキット一覧の2)も中身はイタレリ製品のままであり、プラッツから出ている公式キット(下のキット一覧の1)も同様である。しかし、これらのキットは劇中車が3個装備するジェリカンのパーツを含まないため、ジェリカンのパーツを他から調達する必要がある。アスカモデルの「イタリアジェリカンセット」(商品コード35-L30)を用意しておくと良い。
 キットそのものは、古い製品であるためにバリが多い個体があり、さらに金型の疲労等によるパーツの成形不良やズレ、さらに経年の歪み等の不具合が含まれる場合もある。いずれもパーツの丁寧な下ごしらえや接着時の工夫などでカバー出来るので、焦らず急がず仮組みでパーツの合いを確かめながら進めれば、きちんと仕上がる。ガルパン仕様に合わせるならば、幾つかの追加工作が必須となって制作のハードルも高まるが、キットが唯一無二であるので他に選択肢が無い。根気と情熱が試されるが、アンツィオ高校チーム並みのノリと勢いで乗り越えていただきたい。

  公式および適応キット一覧(2021年10月現在) 黄帯が今回の使用キット  


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ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く37 その1 「ひたちなかの模型店です!!」

2022年01月04日 | 大洗巡礼記

 2021年12月25日から27日までの三日間、久しぶりの大洗方面行きを楽しみました。前月の11月26日から28日までの三日間にて静岡県ゆるキャン聖地巡礼のラストとなる大井川鉄道エリアの最奥地畑薙までのコースを踏破し、静岡県方面での巡礼行動がやっと一区切りついたので、次の山梨県方面への計画を作る前に、息抜き気分で大洗へ行ってみるか、と思いついたのが発端でした。

 そのことをツイッターで述べたところ、拙ブログの読者にしてガルパンモデラーの愛知のHさんより「土日なら同行出来そうです」とのお誘いがありました。たまたま職場の年末年始休暇が12月24日からの11連休でまとまったため、25、26日の土日が絶好のタイミングとなりました。
 しかし、大洗へは2020年7月以来、一年半にわたって御無沙汰していたため、大洗のどこへ行くかは余り考えておらず、変化があった場所や新しい店などを探してみるか、といった程度の、成り行きお任せのノープラン同然でした。

 ですが、同道が正式に決まった時点でHさんより25、26日の土日の基本案が示されました。25日は勝田の模型店、26日は大子のコンビニ、というものでした。いずれも知らないスポットであったので、未知の場所に興味を抱くたちの私としては「面白そうだ」と感じました。
 勝田の模型店は、以前に噂を聞いたことがあったのですが、大子のコンビニというのが最初はよくわからず、コンビニなら大洗や水戸にもあるのだが、とHさんに訊ねました。その後のメールでのやり取りにて、どうも普通のコンビニではないらしい事が感じられ、Hさんが教えてくれたURLを辿ってゆくと、コンビニというより地域の雑貨スーパーといった雰囲気で中にラーメン屋がある、という感じのお店の様子がうかがえました。初めて聞くお店であり、Hさんの話ではガルパンのフィギュアが沢山ある、ということでしたので、それでは行きますか、ということになりました。

 今回はHさんが車で来られるということで、25、26日の土日はHさんの車に乗せてもらうこととなり、大洗入りも含めての二日間の全移動が車となりました。Hさんは宿も同じ水戸プリンスホテルにとって27日の昼まで滞在したので、それまでほぼ一緒に行動していましたが、同年代であるにもかかわらず、大変に博識な方で、聞くお話がみんな面白くて興味深くて、とても参考になって勉強になりました。おかげで、有意義な大洗行きの日々になりました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
 上図は、25日午前10時過ぎの水戸駅前です。

 

 今回は12月24日の前夜に水戸へ移動し、水戸プリンスホテルに泊まった翌朝から行動を開始しました。Hさんとの合流を勝田の模型店にて11時を目処に、と打ち合わせてあったので、最初は朝に水戸城へ行って、それから勝田へ向かう積りでした。
 しかし、25日の朝は雨で、昼前から晴れるとの予報であったものの、寒気南下の影響で雨が一時は雪交じりになりました。それで朝の水戸城見学は諦めて27日に回し、宿の大浴場で朝湯を楽しんだりして10時前まで部屋で過ごしました。大洗行きの朝にこんなにのんびりしたのは初めてのことでした。

 宿を10時きっかりに出て、水戸駅ビル内のコンビニで買い物をしたのち、10時25分発の普通列車で勝田へ向かいました。上図の勝田駅には、5分後の10時30分に着きました。

 

 勝田駅の東口のバス停に行き、10時40分の海浜公園行きの便に乗りました。土曜日にもかかわらずバスがほぼ満席状態でしたので、なにかあるのかなと思いましたが、多くの客が途中のバス停で乗り降りしていたので、普通に地域住民がよく利用しているのか、と気付きました。勝田駅から東へ向かう大通りである「昭和通り」を通るので、おそらく利用客が最も多い路線なのかもしれません。

 4分後の10時44分、バス停「松戸体育館」で降りました。目的地の模型店への最寄りのバス停でした。すぐ横にセブンイレブンひたちなか笹野店があったので、買い物はここでも出来たな、と思いました。模型店へは、そこから住宅地の中を北へ350メートルほど歩いて向かいました。

 

 10時49分、勝田の模型店に着きました。模型好きなら知らない人はいない有名店のM.S.Modelsさんです。私も以前に噂を聞いたことがあり、以前に買ったガルパン戦車の適応キットに、このお店の販売品があったので名前だけは知っていましたが、公式サイトを見た限りでは通販専門の卸問屋だろうと思っていました。そのことをHさんに言うと、普通に買い物に行ける店舗ですよ、と教えられ、とにかく凄いのでお勧めです、と絶賛推奨されました。

 

 ですが、模型店というよりは外車のディーラーみたいな上図の高級感あふれる外観には驚かされました。最近にこの新店舗がオープンしたらしいのですが、とにかくこんな立派な建物の模型店はそうそう見ないぞ、と感じました。本当にここが模型店なのか、あのM.S.Modelsさんなのか、と思って上図の丸い店名銘板を二度見しました。御覧のように戦車のデザインになっているので、おお、まさしくミリタリー専門の模型店なのか、と感動してしまいました。

 M.S.Modelsさんの公式サイトはこちら

 

 さらに驚いたことに、買い物を終えて店から出てきて、上図の自転車に乗って帰って行った二人組が地元の女子高校生だったのでした。土曜日なのに制服姿だったので、午前中のみか、部活帰りだったのかもしれません。出てきて、入口を撮影していた私に笑顔で「こんにちは」と挨拶してきたので、つられて挨拶を返しつつ、プラモデル買ったの?と訊きました。二人とも、脇に抱えているプラモデルが戦車でした。
「はい、これから家で一緒に作ります」
「それ、パンターのG型だねえ、そっちはⅢ号戦車のJ型ですか・・・」
「はい、ガルパン観て知りまして」
 二人とも、私がガルパンファンであることを黒森峰ファッションから察したようで、屈託なく答えてきました。さすがに大洗に近いこの地域ともなれば、ガルパンの人気も知名度も浸透度も相当なものがあるな、と感心しました。

 

 きちんと会釈して帰って行く二人組を見送り、店内に進みました。最初に右横のテーブルに目が行き、上図の大きな金属品がドンと置いてあるのに驚きました。戦車の履帯の実物のようでしたが、どの戦車のそれかは分かりませんでした。後で若い女性従業員に訊ねたら、あまりよく知らなかったようで、第二次大戦中の外国の戦車のものらしいです、との答えでした。

 

 履帯の横には妙な形の金属品がありました。妙な形状の部品だなと思ってしばらく見ていて、見たような形だな、と感じて、ドイツ車輌によく見られるノテックライトのそれだと気付きました。それが逆さまに置いてあって上下が逆になっているのでした。1/35スケールではよく見るパーツですが、実物を見るのは初めてでした。こんなに大きいのか、と感心しました。

 

 それから初めて店内を見回しました。手前にホビースペースもあって、完成展示品も並び、奥の商品陳列は右の壁向こうにも続いている感じでした。パッと見てもミリタリー以外の要素が全然無かったので、これはガチでミリタリー専門のお店なのだ、とだんだん嬉しくなり、興奮が湧きあがりはじめるのを覚えたことでした。

 

 右横のショーケースにも完成展示品がずらりと並んでいました。全てが戦車を含めたジオラマ作品でしたが、いずれも素晴らしい出来栄えで、一つ一つ見入ってしまいました。凄いなあ、と子供のようにワクワクしながら眺めました。こんな感動は、大洗の梅原屋のNさんの芸術的作品群に接して以来のことでした。  (続く)

 

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ゆるキャン△の聖地を行く22 その15  井川ダムと展示館

2022年01月03日 | ゆるキャン△

 井川線の休止区間つまり廃線小径から左にそれて車道跡に進み、ゆるやかな下り坂を降りました。平成20年の土砂崩れにて県道60号線が閉鎖された時期に臨時の迂回路となった道ですが、大型車が通れる幅ではないので、当時は通行車両の制限がしかれていたと聞きました。
 上図右端のコンクリート擁壁は、かつて井川線から廃線小径西のトンネル前で分岐して現在の井川展示館裏の平場に続いていた引き込み線の跡です。かつては木材や建設資材などの積み下ろしに使われていたそうですが、現在は廃止されてレールも撤去されています。前述の臨時の迂回路は、その軌道跡の一部を削ってつけられたようです。

 

 その引き込み線の軌道跡は、道を下って井川展示館裏の平場に立ち寄れば、右手に上図のように残されています。立ち入り禁止区域でしたので、外から上図の様子をうかがうにとどめましたが、近づいてよく観察してみたかったです。

 

 遊歩道に戻って真っ直ぐに降りてゆくと、井川湖内に半島状に突き出した所に出ました。井川湖の渡船乗り場がありましたが、井川湖の水位低下によって遊覧船は閉鎖されていました。

 

 下をのぞいてみましたが、御覧の通りでした。遊覧船はどこかに避退させてあったのか、まったく姿が見えませんでした。

 

 渡船場の横には上図の小さな神社がありました。ああ、この神社だったのか、と既視感とともに思い当るものがあって、ゆるキャン原作コミック第11巻を取り出しました。その71ページ1コマ目の志摩リンの写真の背景がこの神社でした。

 

 鳥居に掛けられた表札には「井川水神社」とありました。由来の説明板が無かったのでよく分かりませんでしたが、そんなに古い神社ではないようです。ダムの傍に建てられているので、たぶん工事や治水の安全を祈願して建立されたものと思われます。長年にわたって大がかりな工事を必要としたトンネルや橋や港などにこの種の祠が祀られていますが、この「井川水神社」も同様なのだろう、と考えました。

 

 「井川水神社」の横からは井川ダムの上流側の様子が見えました。水位が低下しているので、堤体部分がよく見えました。その堤頂部を通る道路が県道60号線です。井川ダムは、日本初の中空重力式コンクリートダムとして知られ、つまり堤体の内部が空洞になっています。

 

 ですが、ダム横の崖面に埋め込まれた大きなプレートを見上げて、ダムの正式名称が「井川五郎ダム」であることを知りました。井川ダム建設に熱意を注いだ当時の中部電力の社長が井上五郎さんでしたので、その名前をとって名付けたのだそうです。同じように井川湖も、正式名称は「井川五郎湖」であるそうです。

 

 井川ダムの堤体を見下ろしながら道を県道60号線へと進みました。近づくにつれてその大きさが実感として迫ってくるのでした。昭和26年(1951)の建設計画当時において日本最高クラスの100メートル超の堤高となっていましたが、管轄の中部電力にとってこの規模のダム建設は初の試みでした。そのため、施工法等についてはGHQの下部組織である海外技術顧問団の助言を得たのだそうです。
 その結果、ダム本体はこれまた日本初の試みとなる中空重力式コンクリートダムでの施工が提案されましたが、そのノウハウが日本にはなかったため、中空重力式コンクリートダムの先進国であったイタリアに技術者を派遣し、ダムを視察し図面などを入手して建設の参考としています。
 敗戦後まもない日本にて、まだ土木技術が未熟だった頃にこんな大きなダムを作ろうとしたのですから、当時の国策であった電源開発事業がいかに凄まじくパワフルなものであったことが伺えます。

 

 ダムの横の崖上に中部電力の関連施設である井川展示館があります。入場無料でした。

 

 見上げるような崖上の高所に展示館の建物が建っていました。その入口まで長い階段を登ってゆくのですが、井川湖より崖面を這うようにして吹き上げてくる横風がこの日はとても強かったため、帽子を押さえつつ前のめり気味になって登りました。それでも時折横風がドンと強く襲ってきたので、一度あおられて躓きかけました。  (続く)

 

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(車輌目次表紙)アンツィオ高校 M41セモヴェンテ

2022年01月02日 | ガールズ&パンツァー

  使用キット  タミヤ ミリタリーミニチュアNo.78  (商品コード35078)

  制作期間   2016年5月22日~6月14日

  製作記事   その1 その2 その3 その4 その5 その6 完成です!!

  総評・備考
 アンツィオ高校チームの主力自走砲であるM41セモヴェンテは、史実においては先に開発されたM14/41中戦車の車体を流用して造られた車両であるが、車体の外見はM40およびM42と変わらず、またM42とは主砲が異なるだけである。そのためタミヤやイタレリから出ている製品は、M40(下のキット一覧の3と4)、M42(下のキット一覧の7と8)のいずれも適応キットとして利用出来る。ただしM42は主砲が野砲のCannone da 75/32 Mod.37であるので、劇中車に合わせるには榴弾砲のObice da 75/18 modello 34に交換する必要がある。
 プラッツから出ている公式キット(下のキット一覧の1)は、イタレリのM40の製品(下のキット一覧の6)がベースになっており、適応キットによっては向きが異なるエンジングリルも劇中車に一致する。しかし側面に装備するジェリカンのパーツが不足するので、アスカモデルの「イタリアジェリカンセット」(商品コード35-L30)を用意しておくと良い。ガルパン仕様に仕上げるならば、さらに幾つかの改造や修正が必要となるが、そのまま組んでも雰囲気はさほど変わらない。組み立て自体は比較的簡単なほうなので、初心者クラスにもおすすめ出来よう。

  公式および適応キット一覧(2021年10月現在) 黄帯が今回の使用キット  


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