井川展示館への登り階段をあがる途中で後ろを振り返ると、上図のように井川ダムの管理棟と思われる施設が道路の上に建っているのが見えました。左の崖面に先ほど見上げた「井川五郎ダム」の銘板が埋め込まれていました。
井川展示館の入り口脇にある銘板です。中部電力の施設であることが分かります。そういえば、大井川鉄道の井川線も元は中部電力の運営する資材運搬専用鉄道であったと聞きます。井川線は、昭和34年(1959)に大井川鉄道へ経営が移譲されましたが、施設の管理は引き続き中部電力が担当しており、そのまま現在に至っています。なので、井川線が毎年出している3億円近い赤字も、管理者である中部電力からの特別補助金によって補填されているそうです。
おや、井川ダムもダムカレーになっているのか・・・。ここ井川展示館で食べられるのかなと思って説明文を探すと、井川展示館から遠く離れた県道60号線沿いの観光施設のなかの食事処で提供されている旨が記されてありました。車でないと行けない距離なので、井川展示館から歩いていくのは無理でした。しかもこの日は定休日でした。
展示館に入って30分ほどかけて中の展示を見ました。その後に休憩室とおぼしき空間に進むと、各所にゆるキャンの原作者あfろ氏の原画ポスターがありました。このポスターの存在は初めて知ったので、何枚かあるのだろうと思って探すことにしました。上図は寸又峡の夢の吊り橋です。実際に渡って周囲の景色を知っているので、すぐに分かりました。ちなみにこの画は、コミック第11巻108ページ、第62話の扉絵になっています。
これも一目で塩郷の吊り橋だと分かりました。高所恐怖症のゆえに大変な思いをして実際に渡りましたから、忘れようと思っても忘れられない景色がそのままリアルに描かれています。川根本町とのコラボポスターなので、町内のゆるキャン聖地スポットを観光宣伝の目的も兼ねて紹介しているわけです。ちなみにこの画は、コミック第11巻134ページ、第63話の扉絵になっています。
こちらは間違いなくアプトいちしろキャンプ場ですね。各務原なでしこがキャンプの準備をしながら志摩リン、土岐綾乃の到着を待つ場面が描かれています。ちなみにこの画は、コミック第11巻59ページ、第60話の扉絵になっています。コミックではモノクロ印刷になっていますから、ここのカラーの特大ポスターはなかなか見ごたえがあります。
展示館を出ました。エントランスの外側は展望所になっていてベンチがあり、家族連れが弁当を食べていました。それを見て、そうだ昼飯がまだだったんだ、とザックの中のお握りなどの存在を思い出しました。どうしようか、ここで食べようか、と眼下の井川ダムの大きな堤体を見下ろしつつ迷いましたが、まだそんなに空腹感を覚えなかったので、もう少し歩こう、と決めました。
展示館の階段を下りるとき、上図のようにダムと井川湖が広がって見えましたが、横風が強かったので、景色を楽しむゆとりも無く、帽子を押さえつつサッサと降りてしまいました。
それから県道60号線を進んでダムの堤頂を歩き、また引き返しました。強かった横風も、なぜか堤頂部においてはそよ風程度になっていました。巨大な堤体が風を受け止めているからでしょうか。
井川展示館の真下の道路脇の道路標識です。県道60号線は井川ダムの堤頂から左へ曲がります。曲がって150メートルほどで井川駅の横を通り、さらに登って畑薙方面へと続きます。右へ曲がると、中部電力の施設の下をくぐって井川水神社および井川湖渡船場前の観光駐車場へ行きます。
明日は、畑薙方面に行く予定なので、しばらく畑薙の地名を感慨深く見つめました。ここ井川までが遠かったのに、さらに遠くの奥地の畑薙へ行くのだ・・・、と格別の思いをかみしめました。
県道60号線を歩き、この辺かなと思って振り返りました。やっぱりここか、と納得して撮影しました。原作コミック第11巻31ページ、第59話の扉絵のアングルがここでした。絵は広角ワイドなのでもっと両側に広がっていますが、私のデジカメで同範囲を捉えるのは無理でした。 (続く)