千頭駅にて帰りの列車待ちの間、駅構内にて見物したトーマスファミリーのヒロ(左)とジェームズ。
駅内売店のゆるキャンコーナーは2ヶ所にありましたが、奥の食品売り場のコーナーは完売状態で、上図の店先のクリアファイルコーナーは御覧の通りでした。
16時49分、改札口を通って金谷行きのホームへ移動し、千頭駅の駅名標を記念に撮りました。
この日の帰りの列車は、行きと同じ旧東急車輌でした。車番の7204に見覚えがありました。
この旧東急車輌7200系は、千頭側と金谷側の外観が異なります。上図は金谷側の前面です。
ホームを隔てて反対側には留置線が並びますが、今はトーマスファミリーの展示場になっているようです。
16時55分に千頭駅を発車しました。上図はその1分前の画像です。井川駅から同道している登山客の方も後から乗ってきたので、自然と隣席同士となり、金谷までの一時間余り、雑談の続きを楽しみました。
先方は藤枝の方で、今回は一泊して赤石山脈の青薙山(標高2406メートル)および布引山(標高2584メートル)へ登り、次のルートの下見も行なってきたのだそうですが、その途中で私が明日に行く予定の畑薙を通ってきているため、畑薙について色々お話をうかがいました。先方は登山客向けの臨時タクシーを利用して井川から畑薙湖まで行き、沼平から徒歩に移ったのだそうです。
「ええと、タクシーで沼平まで行かれて、そこからは徒歩ということですが、車の通行は禁止されてるのですか?」
「そうだよ。一般車は全部ダメだね。中部電力の関係者とか、林道維持の工事関係者とかの車だけが入れる。昨日も歩いたけど路肩が崩れちゃってる所が幾つかあったね。あなたも明日は気を付けてね」
「沼平から青薙山へはどう行くのですか?」
「畑薙湖の東岸の林道をずーっと北まで行くの。東俣林道っていうのね、これの畑薙大橋の少し手前に青薙山登山口があるの。沼平から一時間ぐらいだよ」
「畑薙大橋、というのは吊橋ですか?」
「いや、車道用の立派なアーチの鉄橋だよ。吊橋はそのもっと手前にある。畑薙大吊橋って言うの」
「それ、それなんです、私が明日行く予定の吊橋は・・・」
「あ、そうなのか。あの吊橋はね、以前に畑薙山と光岳へ行った時に渡ったね。その登山口になってるからね」
「吊り橋が登山口になってるのですか?」
「うん、それ渡らないと畑薙山や光岳へは行けないからね。畑薙湖の西側だし。今回は東側だったから吊橋は渡らなくて済んだ。次に行くルートは布引山から西へ降りる道で、今回は下見で入口だけ見てきたんたけどね、そっちも山の中で吊橋渡るんだよ。そのルートで山梨県側へ降りて雨畑湖に行くの。で、そこの宿に泊まる計画なんだ」
「雨畑湖・・・、その宿というのは、もしかしてヴィラ雨畑では・・・?」
「うん、そう。御存知?」
「ええ、以前に山梨の早川町へ行きまして雨畑湖まで走ったことがありまして。ヴィラ雨畑にも行きましたし、吊橋を渡ったりしました」
「そうなのか。雨畑湖の吊橋は確か、七面山への登山口になってたかな」
「七面山・・・」
「そう、七面山はね、山頂にお寺があるんだ。敬慎院といってね・・御存知?」
「・・・名前だけは聞いたことがあります・・・。その東麓の赤沢宿へ行ったことがありまして・・・」
「ああ、赤沢宿、古い街並みあったね・・・。あなたも結構あちこち行かれてますねえ」
「恐れ入ります・・・。ところで先ほどの雨畑湖に行くルートのことですが、登山路とは別に畑薙から林道が雨畑湖まで通じてるという話を聞きましたが・・・」
「ああ、田代から分かれて小河内山へ行く道のことだね。林道だけど落石や土砂崩れや崩落でボロボロになっててね、車はダメなんだ。歩きなら行けるけど、落石がしょっちゅうだから危ない道だね。小河内山に行く稜線上の登山口が山伏峠にあってね、そこが県境なんで峠を超えたら山梨県だね」
「山伏峠・・・までは行かれたんですか?」
「いや、峠も越えて雨畑川沿いに降りて行田山まで行ったことがあるよ。行田山に登らずに川沿いに降りていったら、雨畑湖に行けた筈なんだけど、危険すぎる道なんでね、行かなかったよ」
その危険すぎる道というのが、ゆるキャン原作コミック第11巻35ページにて志摩リンがおでん屋の店員に尋ねた「雨畑を通る道」にあたります。作中では通行止めになっている旨が語られていますが、実際に通行止めになっています。また、話に出た雨畑湖、赤沢宿も志摩リンが行った場所ですので、それらも聖地巡礼で回ってきている私としては、今回のお話の範囲の地理が大変によく分かって楽しかったです。
そして、明日に行く畑薙の様子もだいたい分かりましたので、それまで抱いていた一抹の不安も消えました。本当に山に詳しい方で、明日の聖地巡礼ルートに関しても有意義な情報を色々教えていただきました。
18時8分、金谷駅に着きました。もう真っ暗の夜になっていました。
改札口を通り・・・。
駅舎を出ました。明日もまたここから千頭へ乗る予定でした。登山客の方とは、その隣のJR金谷駅前のバス停前で握手して別れました。バスで藤枝へ帰るのだと言い、「機会があったらね、是非どっかへ登山に行かないかね」と最後に話してきたのは、単なる外交儀礼とも思えませんでした。
JR金谷駅から18時19分の列車に乗り、18時32分に掛川で降りました。駅の北口のローソンで買い物をして、宿のくれたけインに着いたのは18時38分でした。
まずは風呂に入って疲れを癒し、コンビニで買ってきた弁当をたいらげて落ち着いた後、地図を広げてこの日のルートの復習とメモ整理、明日のルートの予定確認をやりました。デジカメの画像もチェックして、ブログに使う分の大体の予定枚数を絞り込んでおきました。天気予報を見ると明日も快晴となっていたので満足し、眠気をかすかに感じたので21時には布団に潜り込みました。
以上で11月27日、巡礼1日目の聖地巡礼コースを完了しました。そのレポート、井川編も完了となります。次回からの28日の巡礼2日目の畑薙までのレポートは、畑薙編として綴ります。 (了)