大昔、ぎこまめが子供の頃に、よその家の庭にイチジクがなってるを見つけて、勝手に庭に入って友達数人と一緒に、イチジクをもいで食べたことがある。
そこの家の人はシーンとしていて、人のいる気配がない。
それで味を占めて次の日もイチジク泥棒したのだが、イチジクもぎながらふと家の中を振り向くと、家の中からじーっとこちらを見つめる姿が。
驚いてみんなで逃げ帰って、それ以来そこの庭に入ったことはないが、その時、その家の人に怒られはしなかった。
大人は恐いと思ってたから、小心者のぎこまめはドキドキして、なぜ怒らんのか不思議だった。寛大だったんだな。
しかし、あのイチジクの味、美味しかったなあ~。
一枚一枚、皮をはいで、ツルンとなったところでパクンと食べる、あの食べ方がこの上ない幸せいっぱいだった。
今は、あの頃の懐かしい味のするイチジクに出会わない。
毎年この時期、スーパーや道の駅とかで買うけれど、あの時のイチジクの香りも味も感じない。
食べ物が少ない時代だったから何でも美味しく感じたんかな。
それに、悪いことをしたと言う記憶が強力で、もしかしてあの時の味の記憶は架空のものなのか・・。
買ってきたイチジク、「う~ん、これじゃない、この味じゃない」!と独り言を言いながら、10個入りのうち5個をペロッと食べた。
キッチンで立ったまま食べてたら、「あんまり食べると下痢するぞ」と言って、夫が通り抜けていった。
「そりゃ、イチジク浣腸やろ!」と返しておいた。ギャハハ