親の背中とか、男の背中とか言う言葉があるけど、普段あまり使う機会は無い。
悪い意味では使わんと思うけど・・・。
ぎこまめは部屋でギターの練習をしてたので、夫が外出から帰ってきたのに気が付かんやったのです。
ふと飲み物を取りに階下に降りて行ったら、夫がテレビを見ていた。テレビ画面は菊花賞。
その後ろ姿と言ったら、なんと表現していいのか、どんより、がっくり、脱力、抜け殻、・・・。
背中だけであんなに盛りだくさんの表現が出来るって、父親の威厳でも男のカッコよさでも哀愁でもない。
ピンときた!
出かけるときは馬券を買いに元気よく出て行ったのです・・・その結果がこの背中なんだろうなと思い、ぎこまめは話しかけるのも可哀想で黙っていた。
夕飯作っていたら、何か言いたそうに、ちらちらと様子伺いしてくるので、わかってるけど、「何ん?」と言ったら、「一つ違いで負けたっ」。
「うん、背中に書いとったよ」と言ったら、すごすごと・・・・・。
酒も煙草も吸わんし、唯一の娯楽が競馬なので、少額でも良いから勝って喜んでほしい。
そういう時は背中ではなく、堂々と前から喜びを表すんだろうな。
・・・いや、隠すやろか??いやいや、そんときゃ背中が笑っとぉやろね。絶対バレバレやろたい。