ヤエムグラの花は花径2mmの小さい花です。
ヤエムグラ。漢字で、八重葎。アカネ科ヤエムグラ属の雑種の種で刺のあるもの。
ヤエムグラは道端や雑木林の林縁部に生い茂っている双子葉植物です。
片仮名で表記された「ヤエムグラ」は何か日本の植物ではなくて西洋ぽいですね。実際、自分は近年に渡来した帰化植物かと思いました。何を意味するかまったく想像できなかったからです。
今回は、勝手にヤエグラムの疑問と称して疑問を解いていって見ましょう。
疑問1.和名漢字の葎(むぐら)って何?
「葎」、初めてみた漢字で意味もわかりませんでした。
「葎」は生い茂って藪のようなつる草の総称です。
疑問2.八重ってどこを指すの?
葉っぱの数と考えられますが、「幾重にも重なって茂っている」の意味です。
疑問3.学名が Galium spurium var. echinospermon えっ var.?
「var.」は「変種」の意味です。と言うことは、基本種(母種)があると言うことですね。
基本種(母種)は Galium spurium です。では何か。トゲナシヤエムグラでした。刺の無い種が本流で刺のある種が本当は傍流なんですね。なら、『トゲアリヤエムグラ』と呼べばよかったのに。
ところでこの刺は茎だけでなく葉にもあり、葉の先の刺は鋭くなっています。これが「葎」を作り出しています。鋭い刺を引っかけて体を動かないようにしてそれを手がかりにしてさらに蔓をのばす、を繰り返し幾重にも重なるように生い茂っていきます。
茎は4稜(四角)で稜(角の部分)に下向きの刺があります。
疑問4.ヤエムグラの葉の数は本当は何枚?
ヤエムグラはアカネ科の種子植物です。
「アカネの葉っぱはどれ」の記事 を見てください。
そうです。ヤエグラムも本当の葉は2枚です。残りは托葉が変化したものです。托葉とは葉柄の両側の脇から芽生えの時に葉を保護する器官です。成長と共に托葉を落としてしまうもの、毛や刺や蔓のようになるものとさまざまです。アカネ科は葉にようになったのですね。こういう器官を「偽葉」と呼びます。
そこで更なる疑問です。2枚の葉の両側の托葉が偽葉になったのなら葉に見えるのは6枚のはず。7枚?8枚?の残りの1枚、2枚はどこからきたのでしょう?
新しい茎が出ている部分の葉が本当の葉です。
(Canon IXY DIGITAL 510IS)