「財市場」「労働市場」「GDP」など、マクロな(大きな)観点から分析する
マクロ経済学は、「ケインズの経済学」が基礎となり成立しました。
ケインズは、これまでの経済学の常識を覆す、政府が積極的に市場に介入することで景気をコントロールすることを提唱しました。
これまでの経済学は、市場に政府は極力介入せずに「自由放任」にして市場に任せておけば「見えざる手」によって調整されるはずだという考えでした。
しかしケインズは、自由放任ばかりでなく、「不景気」に陥った時は政府の積極介入を推奨しました。
つまり国は、不景気の時は積極的に借金をして、公共事業に支出し、雇用を生み出します。雇用が生まれれば、国民の給与が上がりますから、税収入が増えます。その増えた税収入で借金を返せばいいと考えました。
エジプトのピラミッドは、国王の墓ではなく景気対策だったとの説が近年有力になってきました。ピラミットを公共事業として行うことで国民の仕事が増え、消費が促され、税収入を増やす。
ケインズは、ピラミッドと同じように、不景気の時は、国が借金をしてでも公共事業を増やして、国民の所得を増やすべきだと考えた革命的な人物でした。