今日は、
月に一度の仕舞と謡のお稽古。
仕舞「杜若」キリ。
幻想的な女人、
杜若の精の美しさを想いました。
京都のお友達の家の近くの大田神社の朝、
杜若が幻のように咲く風情が目に浮かぶ。
シテが謡うのは、
『匂ひうつる。菖蒲の蔓の』
『蝉のからころも』
言葉自体も深みがあって綺麗だが、
謡となると、さらに、一言一言を
大事に声にする日本語の美しさが、素晴らしい。
次回は「巻絹」です。
熊野三社(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へ
千疋の巻き絹を納めるべく、
都を出でて・・・。
『音無に かつ咲きそむる 梅乃花 匂はざりせば 誰が知るべき』
この歌のやりとりが良い。
熊野三社へは、縁あって、何度か出かけた。
クルーズ船「飛鳥II」に乗り、講演させてもらった時も、
お参りし、聖地の空気が快かった。
謡「田村」。
勝修羅三番。
今日は、後半の強吟、キリの舞、そして最後までをお稽古し、
後は、自助努力あるのみ。
次回は、「経政」となった。
『これは仁和寺お室の御所に仕へ申す。大納言の僧都行慶にて候。・・・』
という最初(ワキ)のところは(学生の時にお稽古したので)、
今も覚えているが、その先はところどころを思い出すのみ。
だが、マジメに稽古したとは言えないが、
未だに部分的に覚えているのは、言葉の響きの良さの成せる業か、
不思議である。
仁和寺の御室桜をほぼ毎年観るようになり、
お寺の方に、丁寧に案内してもらったりする
今になって、改めて謡ってみると、情景をうまく想像できる。
各地を旅すると、自然に、
謡跡に行き当たる。
それも、旅の愉しみの一つ。
まさに、Bildungsreise である。