えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

やまぶきの季節に

2010-04-28 | 日記
 七重八重 花は咲けとも 山吹の
    実のひとつだに なきぞかなしき



車で実家に行く途中、やまぶきの花が目に入り

「七重八重・・・
  七重八重、花は咲けどもやまぶきの・・・」と口にしたら、娘が「なに?それ?」って訊いてきた。
実を言うと、娘に説明できるほど私自身も詳しくはない。
ただ、その短歌が好きで、でも、それ自体もはっきりと思い出せず、消化不良?のまま実家に着いてしまった。

 当然、母とその話題になった。
母は、大田道灌が鷹狩りに行って雨に降られ、蓑を貸して欲しいと農家に行って頼んだこと。そこの娘が黙って、お盆に一枝のやまぶきをのせて差し出したこと。道灌は蓑を貸して欲しいと言ったのにと怒って、城に帰ってからその話をしたら、家来から
「貧しくて、蓑を貸してあげられないことを古歌に例えてやまぶきの花を差し出したのだ」と聞いて、自分がその歌を知らなかったことを恥じて、その後勉強して、後に名を残すような偉い人になったことなどを娘に話してくれた。

「おばあちゃんて、何でそんなこと知っているの?」と、娘。

傍で聞いていた父が
「なんだ、おめーら、そんなこともしらねえのか?
 じいちゃんもばあちゃんも上の学校なんか行ってなくったって、ちゃんと知ってるんだぞ」と笑いながら言った。

母が
「そん時のやまぶきは山のやまぶきではなく、庭のやまぶきだったんだよな。山のやまぶきは一重だから、庭の八重咲きの花を差し出したんだ」

なるほど・・・。
 そうか・・・。
   だから、『七重八重』なんだ・・・。と、私も妙になっとくしてもう一度復唱した・・・。


  七重八重 花は咲けども やまぶきの
   実のひとつだに なきぞ 悲しき


80代の母と、50代も半ばを過ぎた私と30代に入ってしまった娘の
親子3代のある春のひとこま・・・でした。

11年分の重み?

2010-04-27 | 日記
片付ける暇もなく、どんどんと資料や本、写真などを横積みしてきた押入れを何とかして整理したいと思い続けてきて、やっと行動に移すことができた。

・・・で、満足できたかと言うと

思った以上にきれいにできたのだが、どういうわけか入りきれないものがまだまだ部屋の中に残っているのだ。

うっそでしょう!?
だって、45ℓ用ゴミ袋二つも出したのだから、当然、物は減っているはずなのに・・・。

と、予想に反した現実に自問自答しながら頭を抱えてしまった。
要は、11年分、ほとんど横積みにして押し込んでおいた訳なのだが、下手に整理してきちんとするより、量的にははるかに横積みのほうが入ると言うことらしい。

夫が留守の間に・・・と、考えていたけれど何だかまだまだかかりそうだ。
11年分の活動の記録は、やっぱり、多くて、重い。
弁護団の記録は夫に任せるとして、守る会、救援会の資料は、じっくり時間をかけてやることにしよう・・・。

最高裁が誤判の検証へ

2010-04-17 | 日記
足利事件の誤判の原因をめぐり、最高裁は今月にもDNA型鑑定など科学的証拠の取り扱いの検討作業を始めるという・・・。

早く解明を。
そして、同時期、同様の鑑定と判断で「死刑」を言い渡され、刑の執行が行われてしまったという飯塚事件の再審の早期実現を強く願います。

裁判官も法務省も、無実の叫びにもっと、もっと、もっと心を砕いて欲しいのです。
人間の魂からの叫びに気づいて欲しいのです。

そして・・・

「疑わしきは被告人の利益に」の

立場に徹底して立って欲しいのです。

取り返しのつかないことになる前に・・・。


映画「アンダンテ」 ~稲の旋律~

2010-04-16 | 日記
映画「アンダンテ」を観て
久しぶりに

「よかった~。
  いい映画を観た・・・」

そんな感想を持った。

どうしてそんなふうに思えたんだろう・・・。

長く引きこもりの生活をしていた主人公千華が、農業に従事する人たちの大らかさと自然に触れ、自ら農業体験しながら「こころ」が開放されていく様子が丁寧に描かれていて、それが観ている私たちにしっくりと伝わってきたからもしれない。

広い広い田園で稲が風になびいている風景は、会場の観衆にまでそのさわやかな風が吹いてきているような感じだった。

一緒に観た私の娘は、ちょうど主人公千華と同年代。
「いい映画だったね」と言ってたが、どのような感想を持ったのか・・・。

まもなく5月にはいると、私も娘も実家の田植えの応援に行く。
娘にとっては幼い頃から、毎年、毎年続けさせてきたこと。
あの自然と触れ合う爽快感は、きっと千華の気持ちを理解できただろう。
そしてきっと今年の田植えでは、映画の千華のことを考えながら田んぼに入るだろう。

 本当に「いい映画」を観た・・・。

皆さんに勧めたい映画です。

うれしかった!

2010-04-16 | 日記
友が私を見つけて背中をたたき、声をかけてくれた。

「よかったね~。いい判決が続いて。次々と嬉しい動きが見えてきたね~」と。

嬉しかった。
「布川」はもちろんのこと、「足利事件無罪判決」「名張事件差し戻し決定」そして「国公法堀越事件の逆転無罪判決」と最近の裁判所の判断を知って、私たちと同じように喜んでくれる友の温かさが伝わってきて・・・。

「選挙権回復」

2010-04-15 | 日記
  菅家利和さんが選挙権回復
   栃木「市民として社会参加」

こんな新聞記事の見出しが目に入った。
そして、次のような菅家さんのコメントも掲載されていた。

「昔は毎回必ず選挙に行っていたので、今回選挙権が復活し非常にうれしい。
 今後は足利市民として選挙に行くことで社会に参加したい」と。

菅家さん、本当におめでとうございます
本当によかったですね

「晴れて無罪!」ということはこういうことなんですね。

布川事件のふたりにも、一日も早く選挙権が戻ることを願っています・・・。



初心に帰ろう・・・

2010-04-14 | 日記
ネットでHPを公開するようになってどれくらいになるだろう?
6年ぐらいだろうか?

私には、ネット上で知り合った人たちがたくさんいる。
守る会に入っていただいた人もいる。
署名を下さった人もいる。
でも、あの頃夢中で日記を更新し、そしてたくさんの友人のHPを訪問していた私も今は時々自分のブログを更新するだけで、なかなか友人たちのところを訪問できないでいる。

今日、久しぶりに「お気に入り」に入れてある友人を訪ね歩いた。
そして、驚いた。
病気になられている方がいた。
それも難病だという・・・。

 私は、何も知らないでいた自分が許せない気持ちになった。
お会いしたこともない方だけど、ずいぶん励ましを受けた方だ。いつも、温かく交流をさせていただいていた。
なのに・・・
肝心なときに、自分は「何も知らない」でいたのだ。

 今、こんな思いになっている自分・・・

ネット上のお付き合いと言えども、ここで繋がりあった友人をもっと心配れる人間でありたい・・・。
今夜は真剣にそんなことを考えている・・・。


気温のジェットコースター!?

2010-04-12 | 日記
はると
 初夏と
  ふゆと

薄着になったり
 半袖まで持ち出したり
でも
 その翌日には防寒対策が必要で

マフラーとコートを片付けられない

今夕は冷たい雨も降り、気温は4度。
なのに明日は最高気温19度だと言う。
まるでジェットコースター並みの気温の変化が続いている。

もう4月中旬だと言うのに
高低の激しい温度差の中で
水戸の
桜の花は今が満開・・・

利根町往復を続けながら

2010-04-12 | 日記
 夫の家まで、走るルートにもよるが、水戸から片道約80kmぐらいある。
北関東自動車道、常磐道、圏央道と高速道路を走り、時間にして約1時間半。
最近は、夫が水戸へ来ることが多く、私が利根町の家へ足を運ぶ回数が本当に少なくなってきている。家の老朽化も激しく、生活するのも危うい状態であることも一因なのだ。
強風や嵐が来るたび、地震が起こるたび、これまでにもまして
「大丈夫かな?」と思う回数が増えている。
一日も早く、裁判が一段落し、先のことを考えたいのだがまだそういう段階ではないらしい・・・。

そんななかでの先日の土曜日。
夫は東京での集会参加のために家を出ていたが、

「お米がなくなってきたから、持ってきて」というメールが夫から入った。
私が龍ヶ崎に行く予定になっていたからなのだが、すでに私も家を出た後。
次のメールは、
「寄れるなら、『Gパンを外に干しておいて』」と入った。

 用事を済ませ、同行者もいたので、結局夫の家は立ち寄っただけとなってしまったが、天気がよいのに、掃除もせずそれだけで帰るのが、なんだか申し訳なく思えて
「ごめん!明日、こられたらもう一度来るから」とメールを返した。

夫は、日、月と熱海市で行われる「全国裁判交流集会」参加のため、泊り込みの予定が入っていた。

 日曜日、夫とはすれ違いで、私は水戸で春物の衣類を入れ替えたりしていて、結局家を出るのが午後になってしまった。
「無理しなくていい」と夫は言ってくれたけど、
お米を届けたかったし、それに少しだけでも部屋の掃除をしたかったし、冬物の整理もしなくてはならなかったので前日走ったルートをもう一度車で向った。

 夫の家は、庭も花壇の中も春の訪れとともに雑草が目立ち始めていた。
「あ~!!時間がもっと欲しい!!でも、外はこの次!」と、自分に言い聞かせ、
とりあえず、家の中だけでも・・・と衣類の片付けと掃除をした。
あっという間に午後7時を過ぎていた・・・。

泊まってもいいかな?
仕事へは、明日の朝、行ってもいいんだけど・・・と思ったけれど、外は天気予報どおり、風が強まり、雨も振り出してきた。
やっぱり、『この家で一人で夜を過ごすのは不安だな』と思い、帰途の高速道路に乗った。
「横風注意!」の電光掲示板を見ながら、ハンドルを握り締め水戸に向った。

二日続けての利根町往復。
体調がよかったこともあり、まったく負担ではなかったし、少しだけ「主婦」ができた自己満足感でこの日を終えることができた。

(でも、ガソリンの消費量はイタカッタ・・・!)

 利根町で過ごす時間は、最低3日は欲しい・・・
毎週、毎週、何か行事が入っていて、やっぱり水戸と利根町との二重の生活はあまりに中途半端で私自身のやることがいい加減になってしまっている。
もう少し、落ち着いて生活したい・・・
花壇に花の種もまきたいし、草花も植えたい。
野菜の苗も植えたい。

今の私の正直な気持ちである・・・

今日、熱海から帰った夫から
「ありがとう!」とメールが入った。
少しは片付いた部屋に気づいてくれたらしい