
人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶりに故郷の村へ
11/5(火) 17:23配信
ニューズウィーク日本版
人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶりに故郷の村へ
写真はイメージ
「悪魔」とされ、弟の行方はいまだ分からず
ニューギニア島の西半分を占めるインドネシアのパプア州で、6歳の時に集落の掟(おきて)により死刑を宣告された20歳の青年、ワワ・チョンボンガイ君。カニバリズム(人肉食)の風習が残るとされるその集落を抜け出してから、14年ぶりに故郷の土を踏んだ。7NEWS、オーストラリアのメディア「news.com.au」 など複数メディアが報じた。
コロワイ族(Korowai)が住む集落で生まれた彼の人生を変えたきっかけは、両親の急死だ。「肉親の突然の死は呪いによるもの」と信じる集落の人々は、6歳のワワ君が「悪魔」であると確信し、彼に死刑を宣告した。
集落での死刑は、おそらく人肉食の犠牲になることを意味する。コロワイ族の間には、「悪霊に宿られた者の肉を食することで、悪霊を退治できる」という言い伝えがあるためだ。
人肉食の被害者になっていた可能性もあるワワ君。たまたまテレビ局のガイドとして現地を訪れていたコルネリウス・スンビリンさんが彼を集落から連れ出したため、窮地を脱することができた。
しかし彼とともに悪魔と決めつけられた弟のデビ君の行方はいまだに分かっていないという。
意を決して帰郷した彼を待ち受けていたのは...
ワワ君はその後、コルネリウスさんの家族とともにスマトラ島で育てられ、大学でスポーツ学を専攻する青年に成長。そして、二十歳を迎えたことを機に再び故郷を訪れる決意を固めた。
14年ぶりに帰郷した集落では、かつて6歳の少年に悪魔の烙印(らくいん)を押した過去は遠くに追いやられ、親族一同がもろ手を挙げてワワ君を歓迎。彼も血縁の人々との再会に心から感動し、再び故郷に戻ってくるとの誓いとともに、集落を後にした。
カニバリズムはすでに死に絶えた風習とされているが、ワワ君を育てたコルネリウスさんは「まだ残ってるはず」と話す。ワワ君も、生まれ故郷の忌まわしき慣習について、集落の人に「もう殺し合いは止めよう。ともに肩を寄せ合って生活することが最も重要なことだ」と呼び掛け、自分のように近代的な教育を受けることが「健全な社会生活を送る上での礎となる」と訴えたという。
度々報道される魔女狩りも
英デイリーメールによると、2013年2月6日には、「魔女」の疑いをかけられた20歳のケパリ・レニアータという女性が、焼けた鉄の棒で拷問された挙句生きたまま焼かれ死亡した。レニアータさんは2人の子供の母親だった。一連の行為は、多くの村人が見物する中で行われ、地元警察もこれを把握していたというが、地元民の抵抗があったため救出できなかったという。
村ではこの事件の前日に、6歳の少年が亡くなっており、この少年に「死の呪い」をかけたとして3人の女性が疑われていた。レニアータさんはこのうちの一人で、亡くなった少年の親族による拷問の末に罪を認めたという。魔女が報いを受けるのは当然のことという認識があると、伝えられた。
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冬眠中のクマの巣穴に入ってみたら…、こっち来た!!
11/5(火) 17:50配信
ナショナル ジオグラフィック日本版
冬眠中のクマの巣穴に入ってみたら…、こっち来た!!
(Photograph by Corey Arnold)
目覚めていたアメリカクロクマ、研究者に同行したカメラマンの驚きの体験記
やることは単純だった。電池を交換するだけだ。
だが、その電池があるのは、アメリカクロクマに着けられた首輪の発信器だった。場所は米ユタ州、ブライスキャニオン国立公園。私をこの「ちょっとした冒険」に誘ったのは、米ブリガムヤング大学の野生生物学者ウェス・ラーソンだ。彼は、人里離れたキャンプ場付近で人とクマの衝突を減らす方法を模索している。私たちは、冬眠中のクマに麻酔を打つ手はずだった。
ギャラリー:思わず笑ってしまう野生動物の写真17点
晴れて冷え込んだ2月のある日のこと。ウェス、兄弟のジェフ、助手のジョーダン、そして私は、クマの首輪から送られるGPSの座標を追っていた。急坂を登り、赤色土の峡谷に入ると、辺りは背の高い茂みと、降ったばかりの雪に覆われていた。GPSの座標を目指し、小山の急な山腹を登った。巣穴の入り口を探そうとして雪をつつくころには、気温はマイナス10℃を下回っていた。
GPSの信号のおかげで、いくつかの巣穴に行き着いたが、いずれも空だった。日が沈むころになり、私たちはもう引き上げようかと考えていた。
その時、雪の覆いが崩れ、砂岩の洞窟が現れた。入り口の先は狭く暗いトンネルになっており、ジャコウのような野生動物のにおいが中から漂っていた。
トンネルは人1人が中で何とか方向転換できるくらいの幅で、左に曲がっている。奥に何がいるのか、入り口からは見えない。ウェスはためらわなかった。先端に麻酔の注射器具を付けた、伸縮できる1.8メートルの棒を手に、真っ先に中に入った。ジェフがはいつくばって後に続いた。
大きな目が私たちに向かってきらりと光った
30秒後、2人は急いでトンネルから出てきた。1年半前に首輪を着けたクマは、今や体重160キロ近くあり、目を覚ましていた。ウェスは何とか麻酔を打つことができたため、私たちは薬が効くのを待った。
アメリカクロクマは冬眠に入ると呼吸が遅くなり、体温は7℃ほど下がる。代謝率を半分に落としながら、危険には反応できる温度だ。
再び洞窟に入るウェスに、私は前腕と両ひざではいながら後に続いた。クマがもし攻撃してきても、私より先に噛みつかれるのは彼だと思うと、ほんの少し安心できた。
トンネル内部の曲がり角を越えると、大きな目が私たちに向かってきらりと光った。クマはまだ眠っていなかった。このとき、冒頭の写真を素早く撮った。下がって追加の麻酔を準備する間、じっとしているようにと、ウェスが私に言った。半端に鎮静された状態でクマが洞窟から出たら、下の谷に落ちてしまうかもしれないからだ。
クマが這いだし、私たちに近づいてきた。私は洞窟から出ざるを得なかった。ウェスが2本目の麻酔を打ったので、私たちは必死にバックパックとストックで入口をふさいだが、クマはふらついた足取りでバリケードを破り、雪の積もった斜面を下り始めた。ジェフとジョーダンがクマの後ろ脚に飛びかかり、離すまいと懸命になった。ウェスがクマの背中に飛びつき、首輪をつかんだ。
クマは3人を引っ張りながら山腹を下り、マツの下枝のところで止まった。麻酔が効いていたのだ。クマはもう眠っていた。ウェスとジェフの兄弟は発信器付き首輪を交換し、健康状態を調べた。
だが、厄介な任務がまだ1つあった。眠りこけた体重160キロのクマを、雪に覆われた斜面の上へ上げ、目を覚ます前に安全に巣穴に戻さなくてはならない。私たちはクマを全力で押したり引いたりして、薬が切れる前にやりおおせた。
春の訪れとともに、新しい首輪から信号が届き、クマが例年通り活動し始めたことを告げた。あれ以上人と接触することがないよう、私たちは願っている。
文・写真=COREY ARNOLD/訳=高野夏美
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迷子の子犬はディンゴの純血種と判明、保護活動家が歓喜 豪
11/5(火) 18:02配信
CNN.co.jp
迷子の子犬はディンゴの純血種と判明、保護活動家が歓喜 豪
迷子の子犬が純血種の「ディンゴ」だったと判明した
(CNN) 豪南東部ビクトリア州に位置する小さな町の裏庭で見つかった迷子の子犬が、イヌ科の哺乳類「ディンゴ」の純血種であることがこのほど明らかになった。絶滅の脅威にさらされているディンゴの純血種が見つかったことで、保護活動に携わる団体からは喜びの声が上がっている。
【映像】迷子の子犬、ディンゴの純血種と判明
「ワンディ」と名付けられた1歳に満たないこの子犬は、8月に小さな町の民家の裏庭で発見された。発見した家族は迷い犬だろうと考えたが、飼い主が現れないので近くの街の動物病院に連れていくことにした。
病院の獣医師が診察したところ、ワンディの背中には何かに引っかかれたような痕があった。大型の猛禽類によってさらわれ、裏庭に落とされたのではないかと獣医師は見ている。周辺地域には数種類の猛禽が生息しており、時折子羊や小犬をさらっていくのが目撃されているという。
近隣を拠点に活動する豪ディンゴ基金の責任者、リン・ワトソン氏はワンディのことを聞きつけ、動物病院に連絡を取った。ワンディを引き取って世話することで同意を得る一方、病院に対してはワンディの遺伝子サンプルをニューサウスウェールズ大学に送付して調べてもらうよう依頼した。
調査が行われる6~8週の間、ワトソン氏のチームはワンディを世話係や同年齢のディンゴ数匹と引き合わせて、なじませようとした。「(最初は)誰彼かまわず、かみついていた」と、ワトソン氏は笑いながら当時を振り返る。
調査の結果、ワンディは100%純血種のディンゴだと判明。知らせを受けてワトソン氏のチームは「喜びに沸いた」。今後ワンディは、ワトソン氏らの進める繁殖プログラムで重要な役割を担うことになる。同プログラムは約40頭の成犬で構成されている。
ディンゴはオーストラリア原産の種だが、生息地の破壊や狩猟などでその数は減少。現在は国際自然保護連合により、絶滅の危険性が高い種に区分されている。
ワトソン氏によれば、ディンゴはカンガルーを捕食してその数を減らすことで、数千年にわたりオーストラリアの生態系にとって大きな役割を果たしてきた。「遺伝系列を維持し続け、いつか安全な生息地が確保できた時には野生に戻せるようにしたい」とワトソン氏は語った。
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「クマが一緒にいてくれた」 行方不明の男児を森で発見
2019.01.29 Tue posted at 19:29 JST
無事に見つかったケイシー・ハサウェイちゃん。「クマが一緒にいてくれた」と話しているという/Craven County Sheriff's Office
無事に見つかったケイシー・ハサウェイちゃん。「クマが一緒にいてくれた」と話しているという/Craven County Sheriff's Office
(CNN) 米ノースカロライナ州で行方不明になり、丸2日以上たって森の中で見つかった3歳の男児は、森にいる間すっとクマと一緒だったと話していることが分かった。
ケイシー・ハサウェイちゃん(3)は22日、親類宅の庭から姿を消した。大規模な捜索の末、24日に無事発見された。
地元捜査当局者が28日、CNNに語ったところによると、ケイシーちゃんは搬送先の救急病院で、それまでどうしていたかを語り出した。森の中に友達がいて、その友達はクマだったと話したという。
同当局者によれば、この地域には確かにクマが生息しているものの、その1頭がケイシーちゃんと一緒にいたことを示す証拠はない。
だが最初の夜は氷点下まで冷え込み、2日目の夜には50ミリの雨が降る過酷な状況の中で、何かがケイシーちゃんの助けになっていたならよかったと、同当局者は指摘する。
地元保安官によると、捜索チーム寄せられた情報を手掛かりに向かった場所で、母親を呼ぶ子どもの声が聞こえた。ケイシーちゃんはそこから約36~45メートル先の茂みで発見された。
ケイシーちゃんは今週、司法心理検査を受けることになっている。今は本人の体調を回復させ、家族との落ち着いた生活に戻すことを優先させているという。

森で迷った少年、カンガルーが助ける? オーストラリア
2013.08.09 Fri posted at 11:47 JST
森で迷った少年、カンガルーが助ける?
(CNN) オーストラリア南部のアデレード近郊で森の中に迷い込んだ7歳の少年が、真冬の厳しい寒さの中で一夜を過ごし、無事救出された。少年は、カンガルーが自分に寄り添って助けてくれたと話している。
南オーストラリア州警察によると、サイモン・クルーガー君(7)は3日、家族と共にアデレード南部の自然保護公園にピクニックに出かけ、同日午後1時すぎ、家族とはぐれて行方が分からなくなった。
サイモン君はフリースシャツにジャージズボンという軽装で、夜間用の装備などは持っていなかった。捜索隊40人あまりが出動し、ヘリコプターなどを使って一帯を捜索したが、夜になってもサイモン君は発見できなかった。
行方不明になってから24時間近くたった4日正午ごろ、500メートルほど離れた場所でようやくヘリコプターがサイモン君を見つけて救出。厳しい寒さの中で1夜を過ごしたにもかかわらず、軽傷を負っただけで済んだという。
地元メディアの報道によると、父親と再会したサイモン君が最初に口にした言葉は、「パパ、僕大丈夫だよ。木の下で寝て、周りにカンガルーたちがいた」だった。
父親のエティエンさんによると、サイモン君は母親のために花を摘みに行ってカンガルーに遭遇。カンガルーはサイモン君が持っていた花を食べ、隣に寄り添って一緒に寝てくれたという。「息子が温かく過ごせるよう、神がカンガルーを遣わしてくれたのだと思う」 とエティエンさん。
母親のリンダさんも、「息子の上着に着いたカンガルーのにおいをかいで、奇跡だと思った」と話している。