
貴重なものです?・・・・・覚せい剤ではありませんよ

有馬の近くに「塩」の付く名前が多いのに気づきませんか?
名塩、塩瀬、塩田、塩尾寺、塩田八幡宮 等
チョット前(明治時代以前)まで有馬川の付近で製塩をしていました。
そのため「塩」の付いた地名や名称が多いのです。
海から離れたこんな場所でどうして製塩をしていたか?
それが分かる古文書が今年(22年)の1月に発見されました。
その製法で作られたのが写真の「塩」です。
「有馬川の製塩法」
ー、この塩は有馬川の葦の根を刈り取る。
ー、その根をすり潰す。
ー、その汁を煮詰め空焚きにし「灰」を作る。
ー、灰に水を入れ塩を溶かしこみ灰を濾し取る。
ー、その水を煮る灰を濾し取るを2~3回繰り返す。
ー、濃い塩分になる。
ー、煮詰めた後の底に塩分が残りそれを掻き落とす。
最後に残ったのがこの「塩」です。
ややピンク色をしていますが、有馬温泉の鉄分が混じっています。
舐めた味はミネラル分が多く含まれていそうで「まろやか」で美味しかったです。
昔は有馬温泉のお湯を川に直接流していた為、山口町(西宮)では塩害が発生し有馬温泉と争議が頻発しました。(山口町史)
そのような川の葦ですからその根には現在より多くの「塩分」が含まれていたと想像できます。
現在は葦から製塩をするのは困難ですので有馬温泉の源泉で一番塩分の濃いお湯(有馬温泉には5つの源泉があり塩分の濃度が違う)を使用して製塩をしようとしています。
その「塩」を名塩町の人間国宝「谷野武信」さんしか紙を剥くことができない「名塩和紙」に包装して販売する計画があります。
(六甲山ガイドハウスの宇杉さんからお聞きした話を参考にしました)
「名塩和紙」
西宮の特産であり、この紙がなければ国宝の修復が出来ない・・・とまで言われる名塩和紙。その伝統を守り続けている谷徳製紙所に、谷野武信さん
谷野さんは、平成14年に人間国宝となった人。正確に書くと「国重要無形文化財名塩雁皮紙製作技術保持者」。
江戸時代には『名塩千軒』とまで言われた紙漉きの里も、今では2軒だけとなった。もう一軒は、今では箔打ち紙だけの生産。すべての種類の名塩和紙を作っているのは、谷徳製紙所だけ。
(西宮商工会議所より)