今日の新聞記事「こころを救う:過量服薬、救命現場が警鐘 治療薬、自殺手助け」を読んで。の記事を書きます。
記事の内容を、簡単に言うと、
医療現場から見た視点で、掛かり付けの精神科(心療内科)の医師が
患者に、過量の薬を渡し、その患者がODして救急病院に運び込まれる。
その中で、
亡くなられた方もいて、日本の自殺者の約3万人の中に、この方達も、
含まれ、救える命がODによって、救えなくなっているというのである。
精神障害者の当事者である俺が、この記事を読んで考えたのは、
都市部では、精神科(心療内科)が多くあるが、俺の住んでいるところは、
精神科が2つ、心療内科が1つである。
もっと離れたところに行けば、ゼロのところもあるのではないだろうか。
そんなとき、
遠隔地から、長時間、精神科(心療内科)の病院に通院する人は、
1ヶ月分くらいは、薬をもらうのでは、ないだろうか。
そういった状況では、
「薬を過量を渡してOD」という視点だけでなく、前に書いた記事で、
『無縁社会』を書いたが、
○ 「生きるとは」何か?
○ 「家族」って何?
○ 「社会と人のかかわり」って?
それは、
バーチャルではない現実の繋がりが、ODをさせない事に繋がると
考えている。
一人で孤独になり、先が見えなく、人生そのものに絶望したとき、
一瞬でも死ぬことを考える。俺もそうであった。
そんな時、俺の場合は、衝動的に、ODをしてしまった事がある。
今、考えれば、そのODを、もし止められたとしたら、
それは、
家族であり、社会との現実的な繋がりの中で、生きていてもいいんだ。
という気持ちになる事では、ないかと思う。
また、
記事には、同じ効果の薬を何種類も処方されている。とある。
俺の場合、SSRIを2種類、抗不安薬を2種類、眠剤を2種類、それと頓服が
ある。
これを、1日3回、飲む。
俺の体験上、薬を合わせるのに、最低2週間掛かる、その間、身体がだるくて
やる気もなく、ただ寝ているだけの生活になる。
初めは、こんなんで良くなるのだろうか?と疑問に感じた時もあったが、次第に、
身体にあってきて、行動出来るようになった。
それは、
どんな薬をどういう様に使えば、効果的なのかを知るために必要な事だと
思っている。
俺は、これを薬の人体実験だと考えているけど。(笑)
薬を合わせるためには、
○ 医師を信頼してなければ、出来ない。
○ 本人は、苦しい。
○ 苦しい本人を傍にいる家族が社会が支える
○ 支えられている事が本人が実感出来れば、生きる意欲が湧いてくる。
そして、
生きててもいいんだと、感じられる。
このプロセスを簡単に書いているが、
長い月日が掛かるのである。
確かに、医師の中には、出さなくてもいい薬を大量に説明もなく処方する
医師もいると聞きます。
しかし、
そんな医師だけでなく、精神障害者を社会に復帰させるために、日夜
努力している医師がいる事も忘れては、ならない事である。
もう一度、あらためて言いたいのは、
精神障害者を一人でも、自殺させない方法があるとすれば、
『無縁社会』のような、状況を作り出さない。作り出させない。のが
大切ではないかと思っている。
もう一度、問いかけたい。
「生きるとは」何か?
「家族」って何?
「社会と人のかかわり」って?
この記事は、精神障害者である俺個人が当事者の視点から、書いた
ものであり、読んだ新聞記事を批判するものではありません。
それ以上に、
もっと、もっと、精神障害者が家族と社会との絆を取り戻して、
生きていて良かった。と思える事を願って書いています。