テレビ放送を観るのを途中で放棄し其の後DVDによる鑑賞を再開したものの又しても挫折しそうな大河ドラマ『龍馬伝』。
第42回「いろは丸事件」。
「海援隊」の本来の名称は「土佐海援隊」。その名の通り“土佐を海から援(たす)ける”組織だ。陸奥陽之助が言うような“日本の為”のものではない。
中尾彬が演じる紀州藩勘定奉行茂田一次郎がマフラー様のものを首に巻いていた。おふざけは程々にしてくれ。
龍馬は実際には「いろは丸」に積んでいなかった鉄砲や金塊を“積んでいた”とウソをつき紀州藩に8万3千両余の支払いを要求している。そういう主張をしたのは間違いなく坂本龍馬本人だ。岩崎弥太郎ではない。
紀州藩は8万3千両余の賠償金の支払いを約束したが、この賠償額は後に減額され、実際には海援隊側に7万両が支払われた。海援隊側の実際の損害額は「いろは丸」自体約3万5千両と積荷の米・砂糖等の代金を合わせて4万両前後と推定されるので、龍馬は3万両前後の金を騙し取ったわけだ。この頃の1両は現代の貨幣価値でいうなら5万円位という見解があり、仮にそれに従うと15億前後の金を詐取したことになる。
龍馬は立派な詐欺師である。