トニママ ジャーナル

カリフォルニアより自閉症と音楽と私の日々

キャンプを終えて

2007-07-15 | Weblog
キャンプ場に呼び出されたことがまだシコリになっていた私は、トニーの顔を見たら開口一発なんて言ってやろうかな?!と意気込んでいたのですが、、、、、

みんなとお揃いのTシャツを着たトニーが私を見つけて、

「I miss you」と落ち着いた口調で言い、

続いて私も「I miss you too」と。

そこには何だか妙によそよそしく、不自然な間がありました。

お迎えがちょっと遅れてしまった私の頭の中で想像していたこのシーンは、

私を見たトニーが

「Mom!!遅いなあ!!」と飛びついてくる。
「そうでしょ?!だって迎えに来るのやめようかなと思ってたんだもん」と私が言う。

のはずだったのですが(笑)。

カウンセラーに「薬を飲ませてからまるで違う子のようにすべて順調でした。最初から服用させていれば、トニーはこのキャンプでもっと得るものが多かったのではと思うとちょっと残念です」と言われました。

それでもたくさんの友達ができて、スタッフの方々ともすっかり仲良しになって、「また来たい」と本人が言っているのを聞いて、私は大満足です

帰り際にたくさんのスタッフの方々が”トニー、トニー、、、”とお別れしてくれて、ボランティアのお姉さんとはメール交換までしていました。

よかったよかったと車に乗り込んでから家までの道中、私は聞きたいこと言いたいことがたくさんあるのを我慢して、

「ねえ、なんかおいしいもの食べていこうか?何食べたい?ずっとキャンプフードだったからやっぱ日本食がいいよね?!おそば?おすし?」と聞くと、

「日本食はヤダ。キャンプで食べたのと同じの食べたい。タコ(メキシコ料理のタコス)がいい」と言いました。

毎日お米食べている子がこんなこと言うなんて予想外でした。

帰宅してからは、キャンプの初日から手首につけている手錠?いや、、、ブレスレットのネームタグ(名札)をまだ取れずにずっとしたままでした。

お風呂に入っても、寝るときも、まだつけたままなので「もうそれ取ったら?」と言うと、

「ピート君(一緒に行った友達)も取ったかなあ、、、、」としみじみ言ったのです。

感動しました
胸が熱くなりました

一筋縄ではいかなかった初めてのキャンプでしたが、トニーのこのひと言で今回のキャンプが彼にとってどんなに有意義であったかを確信したのでした。