楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

松井本最新

2007-02-15 20:48:07 | 科学
われわれはどこへ行くのか?

筑摩書房

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私は同業者でもあり、松井ファンである。
彼流の毒舌と「俺が俺が」が、この本には満載である。
着実に新しいメッセージが書かれている。
この新書も、あっと言う間に読んだ。同業者であることもあり、繰り返しのメッセージは飛ばしたので。
地球科学を学ぶ学生諸君!必読である。
この世界観、自然観、地球観、そして「人間観」は学ぶべきである。
彼は学界ではその毒舌故に損をしているが、私は支持したいと思っている。
なぜなら、私は多くを彼のメッセイージから学んでいるからである。
日本学術会議地球惑星委員会、地球人間圏分科会の「人間圏」は彼の作り出した言葉であること、
は私の読書歴の中では明らかである。
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ちょいスケ

2007-02-15 18:09:28 | 読書
スケッチは3分

光文社

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本屋に行って気がつく最近の特徴は、新書の氾濫。
いくら読みやすいといっても凄すぎる。それもほとんどキャッチーなものばかりが一方的に増える。
その意味は、瞬時にして読み終わるということ。手頃であるとも言えるが何か損をした気分になる。
岩波のような重厚なものは売れないのだろう(新戦略で頑張ろうとしているようだが)。
いわば、漫画化している。
でも、ワンポイントメッセージがあればまだ許せる。
(ちなみに私は漫画を馬鹿にしている訳ではない。昔はその中で生きていた。手塚治虫なんてほとんど全部読んだ。立派な作品は山のようにある。相当長い間私はスピリッツファンであった。いまはほとんど見ない。たまに子供のを横取りしたりしてみているが。)

これはそんな本かな?
電車片道(30分)で読み終わった。
でもメッセージは良かった。ワンショットでつかみ取る。なにやら自然から瞬間で直感でメッセージをつかみ取る科学に通じるものがある。私は絵を描くことは大好きであったが、昔この本に出会っていたら良かったなと思う。
いまからでも遅くないかな?老後の楽しみにしよう。
科学と芸術の違いは、そのつかみ取ったものが人間の頭の中ではなく、自然の中に誰が見ても存在することであることを証明する作業が求められること。
でも、観察観測から誰も描いていないメッセージを抽出する瞬間は同じである。
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本の出版

2007-02-15 04:31:42 | 科学
昨日、仲間内が集まって本を出版することを決めた。一人で書くのではなく皆で書く。タッチをそろえ、一貫したものとするためには編集の腕が問われる。本と論文の違いは、本には体系があるということである。論文は一点もの。一人で本を書く場合は明らかにその人の自然観や世界観が問われる。集団で書く場合は、その集団がオーケストラを構成しなければならない。編集者は指揮者。そこが論文特集号と違うところ。本にはその醍醐味がある。昨日の執筆陣オーケストラ結成は盛り上がった。秋の出版をめざすが、それまでは何度も何度も集まって議論に議論を重ねなければならない。学生でイラストのうまい人に全てを発注しようかな、と思う。図は特に大事であるから。写真と絵に凝っている人、腕の見せ所です。もちろんバイトです。付録に図表のカラー版pdfをつけ、多くの人に講義や講演などで引用してもらえるようにもしようと思う。ちょっとわくわくする仕事である。
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