終活(13)大江健三郎資料東大へ寄贈
ノーベル文学賞の大江健三郎。文化勲章も拒否し、「憲法九条を守る会」をリードする反骨の人でもある。その彼が人生のほぼ全著作原稿などを東大に寄贈したという。彼の小説を読んだのは、人生に悩みの多かった40代後半。マルのない1ページを超える節の文章でもついていける自分に驚いた。どこまでが事実でどこからが想像なのか、夢の中に引き込まれる思いがあった。
東大とは、伏魔殿のような組織。
その中に、権力も反権力も全て内包する、アカデミーという権力の頂点にいる。
いくら東大粉砕!と言って象徴の安田講堂に旗を立てても決して崩れない。
結局、その東大に全人生の著述を託したという、反権力の象徴たる大江健三郎の終活。
その死に様を、テーマとする研究者、マスコミ人は必ず現れるということを想定した、予定調和終活である。
私なんぞは、そんな死に様はできるはずもないが、残すべき著述ものだけは整理して置いてやらなければ、残されたものが迷惑するね。
さてさて、今日の終活は?自分より前に、親父の残したものだ!