楽学天真のWrap Up


一語一句・一期一会
知的遺産のピラミッド作り

体験タミフル

2007-03-24 09:24:36 | 生活
いやー、ほんとうに参った!
この間、ブログに書き込む気力も体力もないくらいしんどかった。花粉症にはじまり、急に冬へ逆戻り。
16日。雪のちらつく中での娘の卒業式。ぶるぶる震えながら半日過ごし、そこから一気におかしくなった。
17-18日。その体調の悪さを押して、紀伊半島へ出かけ、講演2件。ますます体調が悪くなる。昨年アメリカに行った時に、同じような体調の中で、コルゲン液状透明カプセルが一気に熱も下げ、咳も鼻水も止まったので、今回も使用。なんとか効いた。
帰京後、19日なんとかよかった。
20日ちょっとおかしい。久々にベトナム帰りの学生とあった。寒かったが外でお茶をのんだ。
そのあと、崩れ始めた。おかしいぞ!ぶり返したか?
夜。悪寒が走り布団を2枚重ねても寒い。妻はインフルエンザだという。「やばい!移ったか」

21日完全にダウン。まったく回復しない。コルゲン液状カプセルも効かない。やむなく寝込んでいる妻のくすりから「タミフル」を拝借する。二人して完全に寝込む。なぜか、ペットの犬も珍しく吠えもせず、ずっと寝ている(らしい)。

22日朝、『お!いけるかも?」出かけようと駅まで行ってみた。今日は卒業授与式であいさつすることになっている。
ふらつく。喫茶店によって一休み。でも休まるどころか、もう立ってもいられない。
やむなく、家に戻る。人に移すと迷惑だし、なんといっても立っていられない。電話して、休むことにする。
帰宅し、タミフル服用。
寝つづける。
夕刻から、深夜ネット中継国際会議。日本の存在にかかわるので、これはいくらなんでもさぼれない。タクシーで会場までいって、なんとか参加。適当に何回か発言して、深夜2時終了。バタンキュー!

23日。朝。少しよさそう。タミフルは効いたか!
しかし、ここで、完全な記憶違いが発生していた。25日、徳島へ飛ばねばならないことを24日と誤解。
秘書さんに電話して、指摘され、はっと気がつく。
と思いつつ、「「そうだ。24日は銀座で大学の同窓会ではないか。そこで挨拶することになっていたのにそれが記憶からすっとんでいる」「この記憶違いはタミフル副作用か?」
夕刻まで寝る。
やや、体調が回復している。そしてネット国際会議第2日目。深夜2時。終了。
そして、今、24日朝。

「お~、回復している!でもこんな直しかたってやっぱり普通じゃないね」
でも前後1週間、つけが大量にたまってしまった。まず、ブログでも書くか。(昨日のタイトルって変でしたね。修正)

てな、わけでタミフルは効きます!でも、鈍感になっているはずのこの年齢でもおかしな記憶違いがおきました。
もし、これがもっと鋭い若者であったら、幻聴や幻影があって、奇行があってもおかしくはないかもしれませんね。
世は桜が咲き始めているという。
今日は同窓会で、明日は徳島だ。読みたい本も溜まってしまった。執筆も研究も溜まってしまった。
健康が全ての資本だとまたまた身にしみた2週間でした。
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インフルエンザ地獄

2007-03-23 20:01:51 | 生活
このブログへの書き込みが2週間も中断してしまった。今、深夜の国際会議中。ネットを使って米国、ケンブリッジ、東京の3元中継会議。時間はアメリカにあわせると悲惨!こちらは深夜である。昨夜も今夜も。悲惨なのは昼間はインフルエンザで寝込んでいるのに、例のタミフルを飲んで、強制的に熱をおさえ、咳をおさえ、もうふらふらである。幻想は出ていないが記憶違いは日常なのに、もう意識もうろうである。ただでさえ気を使う国際会議。もうどうにでもなれ!さ、はじまる。
ではでは。
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ポスドク地獄(2)

2007-03-11 02:02:08 | 科学
今日、学会で終日、会議があり、最近の学生の就職問題などが話された。
学会では、力を入れて今後、この問題に取り組むことを確認した。
先にポスドク就職問題を記した。最近は博士課程へ進む時に、その後の進路に関する不透明さが大きな妨げとなり、多くの有能な若者が修士課程で社会へ出て行く現状がどこでも起きていることが話された。特に有能であればあれるほど先を見通す能力があるので出て行く。そして、「残るのは残念ながらーー」、などということを話す人もいる。
「科学のおもしろさ」への夢だけでは「飯は食えない」からである。
現実に迫る生活への恐怖が強いのである。
その彼らを励ますには、未来が見えなくてはならない。

一方で経済の上向きと資源エネルギー業界の好景気を反映して、速攻で使える高度な人材を急速に求めている現状も話された。
昨年から私のところに、いままでになく学位を持っていて、かつある種の能力の有る人材を求める問い合わせが相次いだ。これまでになかったことだ。団塊世代の定年が民間や旧国立研究機関では始まっているからである。これからもっと強まるだろう。

大学では定年が63歳のところが圧倒的に多いので、それらの団塊年齢の定年が一斉に開始されるのは2~3年後である。そこに研究関係のポスト募集の大きな山場が来るだろう。その時に求められる人材は恐らく3種類に分けられる。

1つ目は伝統的な基礎的な教育をしっかりと据えるための人材である。研究の最先端を追うために、基礎的ではあるが欠かすことの出来ない分野が実は置き去りにされてきた。そのことを今、団塊がやめていくにあたって多くのところが気がついたのである。そこが狙い目。
2つ目は、当然、最先端である。これはサイエンスの重点がどこへ向かっているかを見通すことである。今の焦点は誰にでも見える。だからそこではない。見通すべきは5年後、10年後の焦点である。どこでもそれを見通して人材を求める。やっている研究は今が焦点ではなく、ほんとに未来のための科学になっている?

しかし、以上の人材はいわばパーツである。

3つ目。地球科学は総合科学であるから、リーダのための人材には、あらゆる方法を俯瞰でき、総合力によって見通す能力を求められる。そして、リーダーとは人間の集団を引っ張るのであるからその人間性と教育能力は極めて重要だ。独りよがりはリーダ、教育者には向かない。自分を抑制でいない「切れる人」、悪口や愚痴の多すぎる人は敬遠される。パーツに終わる。

経験の少ないポスドクは1、2であろう。そして経験を積んだ研究者(高年齢ポスドクや中堅)に問われるのは3つ目である。

院生諸君には、研究に没頭するとともに、未来への展望は以上の基本的フレームの中で、具体的展望を見据えることが必要であろう。ポスドクで年齢を積み重ねた諸君は3つ目を考え自己を磨くことも大事である。
つづく。

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ダヴンチの謎・ニュートンの奇跡

2007-03-08 21:08:26 | 科学
ダ・ヴィンチの謎 ニュートンの奇跡

祥伝社

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今日は病院で待ち時間が多いので、昨日仕入れた新発売のこの本を持ち込み、読んだ。
さすが!キリスト教にも科学にも造詣が深い著者ならではである。
昨年、映画がはやり、学生諸君が読みふけっていた「ダ・ヴンチ・コード」を「きわもの!」といって一刀両断するところからはじまる。私は上記の映画も見ていないし、本も読んではいないが、学生どもがのめり込むのだから面白かったんだろうね。
しかし、この本は面白い!
キリスト教の一神教が科学を前へ進めた、と一般的に言われているが、そこでなぜ1,000年もの長きに渡って、ギリシャローマの科学の芽が摘まれてしまったのかが、私には分からなかったが、目から鱗が落ちた。

それは、ルネッサンスの本質が、「神は肯定するがキリスト教の「三位一体」(父と子と聖霊:神とイエスと聖母マリア)のように神様が3つも姿を持つのは変だ!」といって、神のみを相手とする秘密結社の結成であったということである。

こういうことを科学も教えないし、世界史の歴史も教えない。ただただ暗記科目となってしまう。
秘密結社の結成なんて聞くとワクワクするね!分かり易い!

私らも昔、ゲリラセミナーといって、早朝深夜こっそりとやったもんだ。
当時はプレートテクトニクスに反対する教授がうるさく、自分の手のひらから漏れて学生が動くのを極端に毛嫌し、時には弾圧があったからね。でも、あの秘密集会って興奮だったな。それも全国からも集まって。
夜、酒飲んで議論をして盛り上がるなんて、ある種の秘密集会だがね。
大いにやるといい。

そんなことを学べるすばらしい本だ。さすが芥川賞作家!
理系学生諸君読むべし!

ところで病院対決は?
えへ!

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理学の信念と個性

2007-03-08 07:38:43 | 科学
これは私の言葉ではない。昨夜の定年祝賀会での冒頭学部長あいさつ。2時間半のパーティーで2時間はあいさつの連続。
定年者紹介。
最初は冗長。まだ話をする側がリズムをつかめない。くだけていいやら、悪いやら。
しかし、どんどん、良くなる○○の太鼓。
少々長くてもいい。面白ければ!

本当に個性溢れて面白い!

「高校1年の時、樺さんの亡くなる現場にいて、修士の2年では翌朝、催涙ガスの漂う○○講堂の傍らにいて、39まで助手をして、北の地へ行き、ーー47で戻って、ーー」
みな、何も言わず、うんうん頷いている。
「ありがとうございました!」

おー!彼ら、時を、場面を場を共有している。

「生物の先生がいった。君は頭がいいから物理などという単純な世界より、こっちが向いてる」
「でも、おれ!って生物が嫌いだ」「素粒子物理が嫌いだ!」「物性物理が嫌いだ!」

「植物の名前を誰よりも知っているというだけで、○○所長もやるはめになってーー」
「だって、キャンパスの植物の名前を全部知っているんです。もう誰もいません!」

「講義が嫌いで、嫌いで、その日になると熱が出るんです。先月17日、やっと終わりました!息子に登校拒否なんじゃないの、って言われつづけてーー」

「この人、僕より1つしか上でないのに、僕が修士の時、既に助手。運動神経がないのにサッカーを仕切って、でもユニフォームに金を出す最高の先輩!「金ずる」でした。でも、スタッフになってからはもっぱら僕が助けました!」
「助けられちゃいない!1回しか!スキーで後ろから衝突され、大量出血した時だけ」

んまー、これをいつもやっていればね。
世の中円満なのに。
何やら、ギリシャのアカディミアでのプラントンやらアリストテレスやら、ごっちゃごっちゃで、楽しい。
これを旺盛にやらねばね。こんなに楽しいのに出席者が少ない。
そんなに忙しくもないのに、もう。気楽にいこうよ。気楽に。

「理学の信念と個性と好き嫌い」
これが前へすすむ原動力なのだね、やはり。

さ!今日は朝から病院で対決!
我が信念が、医学に勝つか!入院拒否が課題。

P.S.
喫煙所で、smokerの全学禁煙対策委員と吸いながら。
「ついにキャンパスは近々、歩行禁煙となり、1年以内に全てのタバコ販売がなくなります。」
「ついに来たか!その時が」
そこへ「かつての喫煙」定年予定者。
「俺はやめたけど、あいつは日和ってるぞ!だから太って太って。」

さて、どうするかな。
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