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新井退団

2014年11月05日 | 野球
阪神・新井貴、退団!「2000安打」へ出場機会求め…(夕刊フジ) - goo ニュース


タイガースの新井が退団することに。

今季はゴメスが4番ファーストで定着したこともあり、主に代打での出場で94試合、打率2割4分4厘、3本塁打の成績に終わった。
送球に難のある新井にとっては、もはやかつて守っていたサードで年間を通してプレーするのは無理な状況の中、タイガースでレギュラーをはるのは困難な状況だった。
彼が移籍してきたときの監督であった岡田が辞めずに残っていたら、もっと活躍できていたかもしれない。
カープ時代はサードを守っていた新井を、岡田監督はファーストに固定し、見事ゴールデングラブ賞を取らせた。
新井の守備力を見極めての起用であり、守備と打撃のいずれもが安定した状態を保てないと、どちらにも悪影響を及ぼして本来の力が発揮できない「くそ」がつくほどマジメな新井の性格を慮っての采配だった。
ところが、“不慮の退団”で岡田から真弓に監督が変わったため、再び守備に不安のあるサードを守ることとなり、彼の中でプレッシャーが強まったに違いない。
2011年に打点王を獲得しているものの彼の打点で試合が決まったという記憶がほとんどなく、打点王を獲れたこと自体にほとんどのファンがビックリしたほど、打撃における勝負強さが全く見られなくなってしまったのも、おそらく彼にとって自信につながったに違いないファーストからサードへの再コンバートが影響していたように思えて仕方がない。

今季の新井はチャンスに凡打を繰り返し、我々ファンの印象に残る一打は数えるほど…と言いたいところだが、今思い起こしても何も出てこない。
スタンドからは痛烈なヤジが飛んだもの。

「新井さ~ん!お仕事の時間ですよ~~!!」
「給料ドロボーーー!」
「たまには働けーーーっ!」
「金返せーーーっ!」
etc.

自分も、同点や逆転のチャンスで、ダブルプレーの可能性がある場面で新井が登場するとガッカリし、懸念通りダブルプレーを食らえば怒りを露わにし、三振すれば「アウト一人で済んだ」と安堵した。
シーズン終盤には、なんとなく和田監督の采配も、ダブルプレーの可能性あるチャンスの場面では、代打には関本を送るようになっていったことに大いに拍手を送ったもの。
ぶっちゃけた話、選手としての新井はタイガースには不要であるとしか思えなかった。

しかし、本当にマジメで一生懸命な性格で、練習も誰よりも一生懸命に取り組む姿は認めるところだった。
そんな姿勢が、いざ本番となると発揮できないところには同情を禁じ得ず、彼の努力が報われることを祈ってはいたのである。
ほとんど祈りが通じたことはなかったが(「ほとんど」どころか通じた記憶が無いくらいだが…)

今季の成績を考えると、2億円という年棒は我々ファンが「もらい過ぎ!」と怒る以前に、新井自身耐え難いものだったようだ。
協約で定める減額制限(年俸1億円を超える場合は40%)を超える1億2000万円ダウンの年俸8000万円を提示されたという話があるが、球団から提示された大幅減俸についても本人は
「十分すぎる提示額。はっきりいってもらいすぎだと自分自身では思う。本当にもらいすぎだと」
と言い切ったという。

タイガースを退団すれば、この提示額よりも更に低い額になることは、まず間違いない。
税金、払えるのか!?と大きなお世話な思いもこみ上げるが、それでも出場機会が増えるとは思えないタイガースに留まるより、自分を必要とする球団、出場機会が得られるチームに移籍したいという思いの方が強かったのだろう。
それはアスリートとしては当然の思いだろう。

ファーストもしくは指名打者として、パ・リーグの球団が獲得に乗り出そうとしているという話もある模様。
個人的には日本ハムに“拾って”もらえれば再生できそうな気がするが、こればかりは「需要と供給」のバランスの問題であるため、先は見えない。
どこになるにせよ、新たな移籍先でタイガースを見返すような働きぶりを見せることができたなら、うれしい限りなのだが…


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