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住みなすものは 心なりけり

日本シリーズたけなわ

2013年10月30日 | 野球
楽天快勝、2勝1敗に=美馬が好投―プロ野球日本シリーズ(時事通信) - goo ニュース



帰宅したら楽天が日本シリーズ2勝目をあげていた。
早々に4点リードをとった楽天が、美馬の好投もあってそのまま逃げ切ったという展開のようで。
仙台でも楽天の打線は讀賣よりもヒットは打てていたが、狭く、ホームランが出やすい東京ドームに来て、更に打撃陣が調子づいてきたのなら面白い。

楽天先発の美馬は、クライマックスシリーズでプロ入り初となる完封勝利をあげたのに続き、この試合も讀賣打線をよせつけない好投を見せた。
強烈な打球を身体に受けて降板することになってしまった不運に見舞われたが、あれがなければまた完封していたかもしれない。
シーズン中よりもポストシーズンに入ってからの方が絶好調に見えるが、単なる体調などのピークが今来ているからなのか、それとも何かコツのようなものをつかんでの好投なのか、そこは素人目には分からない。
このシリーズも最後までもつれればまた投げることもあるかもしれないが、来季の成長も楽しみだ。

明日の先発投手は、今季大して活躍した印象の無いホールトンと、東京ドームのマウンドに慣れないであろうラズナーという両外国人投手。
今シリーズ初の大打撃戦になるかも!?

「グランド・イリュージョン」

2013年10月28日 | 映画
スライハンドマジックの達人・アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)、美しい脱出アーティストのヘンリー(アイラ・フィッシャー)、相手の心を読むメンタリスト・メリット(ウディ・ハレルソン)、ストリートハスラーとして鮮やかな手腕を見せる若者ジャック(デイヴ・フランコ)。
4人のマジシャンが、差出人不明の招待状を受け、とあるマンションの一室へと集まった。

彼らは「ザ・フォー・ホースメン」と名乗ってチームを結成すると、ラスベガスで前代未聞のマジックに挑戦した。
巨大なホールで大観衆を前に、高らかに宣言する。
「今夜、銀行を襲います!」
客席からひとりのフランス人男性を無作為で選ぶと、ステージに出現させた「瞬間移動装置」に男性を乗せた。
装置が作動すると、男性はフランスはパリ9区にある「クレディ・リパブリカン銀行」の金庫へと瞬間移動!
男性が被るヘッドギアに取りつけられたミニカメラから、驚くべき光景が会場のモニターに映し出されて沸き立つ観客。
そして金庫の中に保管されていた大量のユーロ紙幣が、換気扇らしきダクトに吸い込まれていった次の瞬間、会場にはユーロ紙幣の“紙吹雪”が舞い始める。
大興奮の観客を残してザ・フォー・ホースメンは退場していった。

ラスベガスにいながらにして、パリの銀行の金庫破りを成功させた彼らは、一夜にして全米にその名前をとどろかせることとなった。
実際に銀行から320万ユーロが消えたため、FBIが捜査に乗り出し、ホテルに滞在中のメンバーを拘束。
特別捜査官のディランが、インターポールのフランス人女性捜査官アルマを相棒として、捜査の指揮を取ることとなった。
「ケチな手品師どものトリックなど、すぐに暴いてやる!」
女性捜査官とコンビを組まされたことが気に入らないディランは取り調べをはじめたが、決して一筋縄ではいかない。
犯行を裏付ける証拠は何も持っていないことを見抜いているリーダーのアトラスは、軽く追求を受け流して言い放つ。
「僕らはいつも先を行く。絶対に追いつけない。」
決定的な決め手が無く、4人を釈放せざるを得なかったディランは、マジックの種明かしを生業にしているサディアス(モーガン・フリーマン)に接触する。
「ミスディレクション。それがマジックの基本だ。」
客の判断力を間違ったほうにそらせ、判断を誤らせることでマジックを成功させる手法、ミスディレクション。
奇跡のマジックが行われた会場で 「ザ・フォー・ホースメン」の緻密なイリュージョンを解き明かし、ショーの種明かしをしてみせたサディアスは、自信満々にディランに言うのだった。

「ザ・フォー・ホースメン」2度目のショーが ニューオーリンズで開かれることが決定。ディランとアルマは会場の最も見やすい席に付くと、彼らの登場を待ちうけたのだが…


小学生の頃。
「木曜スペシャル」などと銘打たれた、今でいうところの「特番」で、よく先代・引田天功の脱出マジックを見た。
手錠や鍵を付けられた太い鎖で身体の自由を奪われた姿で小さな小屋などに入れられ、一定時間の間に脱出しなければ、仕掛けられたダイナマイトが爆発して、天功は死んでしまう。
だいたいそんなシチュエーションで、決死の脱出劇が繰り広げられるというのがお決まりの映像だった。
いつも脱出に成功するのだが(成功しなければ放送されないのだから当たり前ではあるが)、多少やけどしたり切り傷があったりして妙にリアル感を出すのもいつものお約束。
よくよく振り返れば「予定調和」なマジック・ショーだったのだが、子供心にいつもワクワクドキドキしながらテレビに見入ったものだった。

そんな大仕掛けのマジックをふと思い出した「グランド・イリュージョン」。
特に脱出のスペシャリストである美人イリュージョニスト・ヘンリーのショーに、当代の引田天功だダブったりした。
そういえば彼女の脱出マジックを見た覚えがないのだが、“ネタ”として持っているのだろうか?

そんな大仕掛けのマジックが、日本でも「イリュージョン」と呼ばれるようになったのは、いつからだったのだろう。
しかし先代・引田天功のパフォーマンスに比べて、圧倒的に美しく幻想的な映像は、イリュージョンと呼ぶにふさわしい。
本職のマジシャンの手ほどきを受けたという、イリュージョニストを演じる4人の鮮やかなワザが楽しい!


それにしても最後のオチは全く読めなかった(おそらく誰も読めない…はず)。
会社帰り、劇場の大スクリーンを通して騙され、シビれた脳ミソを癒すのが、本作の正しい楽しみ方。
何も考えず、大量の紙幣が何度も舞い散るバブリーなイリュージョンに、身を浸していただきたい。


グランド・イリュージョン
2013年/アメリカ  監督 ルイ・レテリエ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、マーク・ラファロ、メラニー・ロラン、モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、ウディ・ハレルソン、アイラ・フィッシャー、デイヴ・フランコ

楽天パ制覇

2013年10月22日 | 野球
楽天・星野監督 喜び&決意の一問一答…「幸せな男だな、僕は」(デイリースポーツ) - goo ニュース


楽天がCSをしっかり勝ちぬき、パ・リーグ制覇を決めた。
3点リードで迎えた最終回は、またしても田中がリリーフに立つという“ご褒美登板”が、いかにも星野監督らしい。
テレビニュースを見ていると、さすがの田中も気合が入り過ぎたか二死を取ったところから連続ヒットを許していたものの、そこからはいつもの“ギアチェンジ”が見事に決まってゲームセット。
お約束どおり胴上げ投手の栄誉を得た。
年間通して24勝0敗1Sという凄まじい成績を残した大エースなのだから、これくらいはあってしかるべしだろう。

この土曜日からはいよいよ日本シリーズ。
初出場となる楽天を迎え撃つは連覇を狙う讀賣。
しかし今シリーズが何よりも感慨深いのは、原監督と星野監督の対決であること。
今を去ること10年前。
2003年の秋、優勝を決めたタイガース監督の星野さんと、ナベツネから「讀賣の社内異動」などとワケの分からない言い渡しと共に解任された原が、甲子園での試合で別れの挨拶を交わしたシーンは、今も鮮明に覚えている。
そして「帰ってこい」とエールを送った星野監督に、思わず原監督が涙を流していたのには、讀賣の監督ではあるが感動的であった。
(ナベツネに対する怒りの方が勝ったということでもあったが)
渡辺美里の歌ではないが、あれから10年。
互いにリーグ覇者として相まみえることになろうとは、両監督共に思うところがあるのではないだろうか。
“師弟対決”的な面白さが興味深い。

これで日本シリーズは順当に両リーグの年間1位チームの対決となったが、曲がり間違えばカープvsマリーンズだったかもしれず。
CSという狂った制度の是非を問うためにもカープには勝ち上がってほしかったが、やはり最後は讀賣の地力の前に歯が立たなかったのは残念。
せっかく球団創設初優勝だったにも関わらず、CSにめっぽう強いマリーンズに飲み込まれれば、これまたCS制度の是非を問う声が高まったであろうが、こちらも無事に楽天が押し切って事なきを得たところあり。
またもCSの是非がうやむやになるのだろうが、報道各社には冷静にこの是非を問うてもらいたいもの…

「R100」

2013年10月21日 | 映画
都内の有名家具店に勤める片山貴文(大森南朋)は、ふとしたはずみから謎の秘密クラブ「ボンデージ」に入会した。
契約は1年。
途中退会はできない。
クラブの“メニュー”は、日常生活の中に突然、現実離れした様々な“美女”が現れるというもの。
現れた美女には絶対に手を出してはならず、常に受け身でいなければならない。
日常に突然巻き起こる緊張感によって得も言われぬ愉悦を味わうことができるという。
その快楽にハマる片山だったが、次第にエスカレートしていくメニューに不信を抱き、危機感を募らせていく…


デビュー作の「大日本人」では、円谷プロばりに特撮技術を駆使して“怪獣モノ”を描き、次の「しんぼる」では、タイトルそのままに“男性シンボル”が溢れる抽象画のような映像を展開し、「さや侍」では時代劇というモチーフを取り上げ、次々と新たな世界を我々に見せてきた松本人志監督。
「さや侍」公開時、記者会見で次回作についてむちゃくちゃな映画を作ると語った監督は、会見直後の企画会議で「R100」というタイトルから決定し、作り込んでいったという。
今までは現場で、その場その時の感性で撮影していくことが多かったが、今回は台本をしっかり作ってセリフを固めて作りあげていったとか。
これまでの作品とは違い、一番映画らしく作られた作品といえる。
とはいえ、監督の宣言どおり内容はむちゃくちゃ。
ワケの分からない登場人物と荒唐無稽なストーリーが展開する。

が、突然、思わぬ形で観客はパラレルワールドへと放り込まれる。
その瞬間は呆気にとられるが、また違った眺めを味わうことになって更なる摩訶不思議に包まれる。
松っちゃんは鈴木清順監督が好きなのか?とふと思ってしまったが、それは余計な詮索だった。


この作品を理解できるのは、タイトルどおり100歳を超えてから。
101歳の誕生日に、本作のDVDを鑑賞することを楽しみに、これから生きていこう。


R100
2013年/日本  監督:松本人志
出演:大森南朋、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、冨永愛、佐藤江梨子、渡辺直美、前田吟、YOU、西本晴紀、松本人志、松尾スズキ、渡部篤郎