BBC番組「怒り心頭」=前原外相(時事通信) - goo ニュース
前原外相まで怒りのコメントを出すほどに日本ではヒート・アップ気味だが、イギリス側は少々戸惑っているという。
有色人種に対する白人特有の差別感情の発露とも感じたが、別の記事で実際のBBCの放送はどのようなものだったのかのあらましが紹介されていた。
天下のBBCのこと、もちろん悪意は無いものであることは想定していたが、興味深かったのは「笑い」についての日英間の文化的な相違点について。
「イギリスのコメディというのは、世の中の現実をありのままに赤裸々に語ろうとする表現方法」で、「世の中の様々な『負』を、バカバカしく奇妙でネガティブなものを、アイロニーを通じて浮き彫りにしようとする手段」とのこと。
弱者・被害者をわざと傷つける表現方法は、もちろんタブーではあるものの、題材そのものがアンタッチャブルだというタブーは無いのだとか。
とはいえ、たとえばヨークシャーとランカスターに原爆が落とされ、その両都市で被爆した人物がいたとき、同じように笑いのネタとして扱えただろうか?
「切り裂きジャック」の被害者の遺族(今となっては、その子孫になるか)を笑いのネタにできるのだろうか?
そんなことも考えるが、どうだろう。
もし、そのような題材であってもバラエティ番組で笑いのネタになるというのであれば、これはもう両国における国民性の違い、「笑い」に対する感覚の違いであり、お互いに理解すべきというのは愚の骨頂だ。
「笑い」は感性によるものであって、理性で判断されるものではない。
感覚的な問題であり、理屈でどうこうできることではないので、お互いに「そういう感覚なのだ」ということを前提にして、相手を不快にさせたのなら素直に謝ることしか方法はない。
なので、制作側が謝罪をした時点で、この問題は完了ということでよいのではないだろうか。
外務大臣がどうこう言っても仕方なし。
もうエエのとちゃいますか。