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算数に力を入れる


この時期、どんどんカリキュラムが進んでいるわけですが、まずはじっくり算数に取り組むべきだ、とお話しています。

算数は合格者平均と不合格者平均のかい離が一番大きな科目なので、算数ができると明らかに入試では有利になる、というのがその一番の理由ですが、実は算数の力はやはりそう簡単にはつかない。

最近の入試は工夫を凝らして、グラフを描かせたり表を書かせたり、あるいは作業をしながら、自分の考え方を整理して結論を出す、というような問題が増えてきています。

逆に言えば、単純に~算ができる、というような視点ではなく、論理を組み立てる力が備わっているかを試そうとしているわけで、それはやはりある程度訓練を積んでいく必要があり、時間がかかるのです。

なので、今は勉強時間の半分は算数でいい、とすら思います。

ただし・・・。

たくさんの問題を解く、ということが必要なのではありません。むしろ問題数はしぼっていい。その分、多少なりとも難しめの問題をじっくり考えていくことが必要なのです。

ポイントは、論理を組み立てる、ということにあるので、なぜこうなるのかを明確にできなければ意味がない。

答えが合っていても減点する、という学校が増えてきているのは、あくまで考える力を見たいと思っているからで、したがって式や説明を本来はしっかり書けるようになっていなければなりません。

ただ、答えが合っていればいい、という感覚は必要ありません。

どうしてこの答えになるのか、ということがしっかり理解できていなければ解けたことにはならないので、解き方に注目して、ていねいに勉強する必要がある。

そのためにはやはり時間がかかるので、大胆に時間配分をされていくと良いでしょう。


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気体に関する問題

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中学受験 算数オンライン塾
2月18日の問題







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力がつく瞬間


考える力はどうやってつくのでしょうか。

私は一生懸命考えるから、力がつくと思っています。

ただ、たくさんの問題を考えればいいというのではありません。子どもが夢中になって、何とか解きたいなあと思いながらやっているとき、(逆に言えば、やらされていないとき)に考える力は伸びていると思うのです。

だから、総じて

やらせるだけでは力がつかない

という部分があるのではないでしょうか。

ノートにいろいろな図を描いたり、計算したりしている時、頭はそれこそ猛烈回転しているわけで、その瞬間に力がついている部分がある。

しかし、ただ課題を終わらせよう、ということになると、ちょっとだけ考えるフリをして、「あ、もうわかんない」になってしまう。

それで答えを見て、答えを写したところで、当然できるようにはならないのです。

本当に自分で考える時間を持てるかどうかで、決まります。

終わらせようとしている限り、なかなか力はつきません。


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第259回 想いを読み取る

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算数のノートは大胆に使う


算数のノートの使い方は、それぞれの塾でいろいろな指導法があると思います。

で、一番大事なことは、ノートは大胆に使う、ということです。

特に女の子は、割と細かい字でツメツメに書く子が多いのですが、これは自由な発想からはほど遠くなる。

問題を解いていくにあたって、最初からこの位のスペースで解いていける、という保証はないわけで、当然のことながら、図も大きく書いた方が後からいろいろなことを書き込める。

(そういえば、問題を解くにあたって、問題の図をそのまま使っている子が多いのですが、これはあまり良い方法ではありません。自分で図を写す、あるいは違う図を書く、ということができないとなかなか思考力が伸びません。)

なので、最低1問1ページぐらいの、余裕は持っておいた方が良いのです。

もうひとつ大事なポイントが

計算用紙は使わない

という点。

計算は、ノートに書き、筆算もノートに書く。計算用紙に書くと、ぐちゃぐちゃになって、どこに何が書いてあるかわからない。計算は、あとで『確認をしなければいけないものだ』という認識を持ってください。

その場でていねいに筆算を書き、まちがいないと確認して次に進む。

こういう流れを身につけるために、ノートは大胆に使ってください。


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学校別の入試傾向を研究する

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学校行事

中学受験 算数オンライン塾
2月16日の問題







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先に楽しいことが待っているぞ!

新6年生は塾で
「いよいよ、君たちの番だ」とか「これから正念場だ」とか、言われていると思うのです。

まあ、そうなのだろうが、まだピンと来ていない。確かに上の学年の入試が終わったので、やらなきゃいけないのはわかっているつもりですが、しかし、まだ1年も先のことだし。

それよりも目の前にある終わらない課題。

「早くなくならないかなあ」と思っているでしょう、きっと。

だから、受験に対するモチベーションを上げるためには、その目標となる学校に入ることで、どんなメリットがあるのか、を考えてみることだと思うのです。

これは志望校を決める上でも大事なポイントでしょう。

これから難しいことをするわけだから、その結果として「~ができる」ということを子どもたちが具体的にイメージできるようにしてあがることが必要です。

ただ勉強しなさい、といってもそう勉強するものではないが、この勉強の先にそういう魅力がある、ということがわかれば、頑張るきっかけができる。

ぜひ、何が魅力なのかをいっしょに考えてあげてください。まずはそこがスタートポイントでしょう。


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読むのが遅い

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追加 3月18日 慶應入試説明会のお知らせ







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面倒見の良い塾?

6年生になってどんどん通塾日数が増える塾があります。

まあ、家で勉強しないのなら、塾に呼んで勉強させよう、という感じ。週5日、6日と通えば、親の方も「家で勉強させなくてもいいかもしれない」と思うかもしれないし、「面倒見の良い塾だ」と思われるかもしれません。

しかし・・・。

となると子どもが自分でやろうという姿勢は身につけるチャンスがなくなる、ということでもあるのです。

常に指示をされる。あれをやりなさい。これをやりなさい。ここはこう解く、ここはこう読む。全部教えてもらうとなると、自分で考えない。

じゃあ、次は? え、わからない。教えて・・・。という態度が前面に出てくる感じ。

これではできるようにはならないのです。

面倒を見られる、ということは自分でやらなくていいから、結果として自分で考えない分、できるようにはならない。

便利になると、自分でしなくなるでしょう?

勉強について言えば便利になってはいけないところがあるのです。ただ一方的に教えてもらうだけでは、力はつきません。

「面倒見が良い塾」は気をつけないといけないところがあるのです。


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数の性質に関する問題

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清書のすすめ

中学受験 算数オンライン塾
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私立中学から高校受験に回る子

中高一貫校に入った後、高校受験を考える子は少ないと思います。

一貫校側はとんでもない、と思っています。6年間預かって大学を受験させようと思っているし、当然、家族もそういう思いで入学しているのだろうと考えます。

しかしながら・・・。

意にそぐわず、その学校に入っている子どもたちもいるわけです。そして日に日に「この学校で残りの時間を過ごすのはいやだ」と思うようになる。そうなると一刻も早く飛び出したい、と考える子もいて、入学後はや半年で公立に戻ってしまう場合もあるようです。

そこまで極端ではないにしろ高校で早慶をはじめ、有名校を受験する子がいます。それなりに気持ちが固まっているから、多少のハンデはものともしないところがあります。実際に子どもたちの意志がきまってくると、中学受験の経験もあることから、受験勉強の仕方も身についているところがあって、力を確実につけてくる。しかも、最早やらされる年齢でもないので、時間の使い方にしてもそこそこ上手に割り振りができる。

本人がそういう気持ちになったのなら、しっかり狙ってもらうことの方が大事かもしれません。


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長文読解に時間を割く

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がまんは必要だが

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男子厨房に入るべし







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体調優先

新しい学年に入り、塾の日数も多くなった子どもたちが多いでしょう。

で、夜が遅くなって睡眠時間が不足したりする。

授業中見ていると、結構眠そうな子がいます。元々体力がない小学生ですから、ちょっとした無理がたたってしまう時がある。

それを無理して続けると、体調を崩してしまうことがある。

これは要注意です。結構疲れやすくなったり、朝なかなか起きてこなかったり。

体調を崩すときも度々。風邪を引きやすくなったり。

で、そういう場合は、とにかく休むことです。勉強は後から追いつけばいい。それよりも体を元に戻すことの方が大事。

本人は新学年になって気が張っていますから、つい無理をしがちですが、それが蓄積しないように注意してあげてください。


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教材は全部やらなくていい

5年生の教室から
ノートを書き慣れる

中学受験 算数オンライン塾
2月12日の問題







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リビングで勉強するメリット

子ども部屋があるにもかかわらず、受験勉強をリビングやダイニングでやっている子どもたちは案外多いでしょう。

わざわざ勉強机だけリビングに置いてしまう、というケースもあるようですが、なぜこの方法が良いのでしょうか。

ひとつには、やはり見られていることが小学生の場合はプラスになる、ということでしょう。

別に監視しないと勉強しない、ということではありません。子どもたちはお父さん、お母さんとコミュニケーションをしたいし、できることならばほめてもらいたい、認めてもらいたいとは思っています。

しかし、お父さん、お母さんに小言が多いと、それが負担になってきて、むしろ自分の部屋にこもって勉強する方が良い、ということになるわけですが、その場合、いったい何をやっているか、わからなくなります。

まだ小学生だし、受験勉強の経験もないので、ここまでがんばれるだろう、というところはやはり引き出してあげる方が良いところはある。

せっかくリビングで勉強するのであれば、そのメリットをいかに最大にするかを考えた方が良いでしょう。

せっかく目にしやすいところで勉強しているのだから、どんどん褒めてあげてください。


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溶解度に関する問題

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覚える勉強に対するエネルギー

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女子は厳しい







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2017年東京、神奈川受験者数

毎年、森上教育研究所から2月1日の受験者数から受験人員総数が公表されます。

今年は速報値で37017人。昨年が36585人。平成27年がボトムで少しずつ回復してきています。

発表されているデータでピークは2007年の43716人。これに比べると16%減ということになります。

で、現状東京、神奈川の定員は40950人。つまり定員の方が多いのです。この逆転は2010年からずっと続いています。定員が割れる学校は近年増え続けています。で、そういう学校にはあまり受験生は向かないので、あるレベル以上の学校にみんなが受験する、という構造だから上位校の入試は厳しい、ということになるわけです。

そのために早くから塾の勉強が始まっている部分があるわけですが、本当のことを言えば、各塾が早い時期から優秀層を囲い込む戦略に出ているのです。そして3年生の時期から課題とテストを繰り返し、それについてこれる生徒を確保する。

が、一方でそれについていけなくなった子どもたちもたくさん出てきているので、そういう子どもたちの受験はかなり厳しいとも言えます。目標校を下げれば合格するでしょうが、下げきれないことが多いのでなかなか合格校が確保できない、ということになっているのです。

この状況は今のところ大きな変化はないだろうと思いますが、やはり「ついていけない」と感じたときに動かなければいけないところがあるでしょう。

本当は「トップ校」に合格するためのステップについていけないだけのことであって、そんなに慌てずともしっかり力をつけることはできるし、そこからまたトップ校に合格していくことも本当は可能なのです。

大手塾以外の塾からも結構合格者は出ているのですから。

(データの誤認がありましたので、記事を訂正しました。2017年2月12日。)



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まずは計画

5年生の教室から
知らない言葉はどんどん教える

中学受験 算数オンライン塾
2月10日の問題







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何とかしたいなら

家庭教師をしている先生から、こんな話を聞きました。

6年生の最後に「かけこみ」で頼まれる受験生の状況がすごぶる悪いのだそうです。悪い、というのは成績も悪いが、本人がもう勉強する気がない。

これらの家庭が最初から受験準備をしなかったわけはありません。

むしろ相当早くから進学塾に通い勉強を始めたのだと思うのです。

しかし、早くから始めたからこそ、本人の準備が十分ではなく、ついていけなくなった。まあ、塾もそれなりに速いわけだし、たくさんの課題を出すことでできる子どもたちを選抜していくわけだから、選抜にもれてしまうと、状態はむしろ何もしないより悪くなる、と言っても良いでしょう。

で、ずっと低迷していて、もう最後だから、何とかしたい、というのでプロの家庭教師を高額で頼む。

まあ、しかし、それでうまくいくことは、まずありません。

今までズタズタにされた子どもたちの気持ちを一朝一夕で治せるわけではないのです。

本当は、ズルズル行く前に、もっと別の方法を考えれば良かったのですが、「入室テストに合格したから」というので下位のクラスでも何とかなるだろう、とつい思ってしまう。

入室テストのレベルって、相当低いと思って良いでしょう。

だって塾も商売ですから、人数を入れないとやっていけないところがあるからです。

手遅れにならないうちに、別の方法を考えた方が良いでしょう。

近年山の登り方を工夫しないと、最後まで到達できなくなっているように思えます。


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第258回 中学入試と英語

6年生の教室から
習いごとをやめない

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湘南の作文







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