サトイモ族は元気だ。
クワズイモ、モンステラ、ポトス、名前不詳のヤツらは
部屋の一角を完全に占拠している。
なにせ葉っぱがでかい。
うちわくらいの葉っぱがたくさん着いている。
どうも自分のバランスを知らないようで前後左右どちらかに傾いている。
その重みで茎が折れそうなやつもいる。
葉っぱの重さで鉢が傾きそうなのでわざわざ重たい陶器の鉢にした。
土台がひっくり返る心配はないが自分の頭の重さで首が折れるバカなやつがでるかもしれない。
モンステラに至っては茎から芋虫みたいなものがにょきにょき出てきた。
気根だ。
空気から水分をもらおうとして茎からも根を出すのだ。
まるで静かなエイリアンだ。
やがて根っこも土から浮き上がり、独特のフォルムになっていく。
それが楽しみだ。
こいつらのいいところはその野放図さにある。
自分のからだのバランスも考えずずんずん拡大する。
ばかばかしいほど大きな新しい葉っぱをつやつやさせているのを見ると
厚顔無恥な子ども時代のようでなんだか気恥ずかしいようでもあり、懐かしくもある。
鉢が倒れるくらい大きくなってもいいぞ、イモ族ども。
嗚呼、ボタニカル!