『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

お気に入り

2015年05月31日 | 日記


夏を前にしてチランジアたちは概ね元気になってきた。
ウスネオイデス、カプトメデューサエ、フクシーなどに花が咲いた。
「屋外の半日陰」がいいというが出身地や環境はそれぞれ違う。
だいたい中南米だが、砂漠とか高山とか乾燥地とか湿地とか。
とはいえいちいち水やりの頻度を変えたり置き場所を移動したりもできない。
中にはご臨終となったものも今年は二つあった。
生まれ育ちの違うのをうちのベランダで育てているのだからしょうがない。
郷にいれば郷に従ってサバイバルしてもらおう。




お気に入りのデュラティ。
葉先がくるくると丸まって面白い。
葉先通しでからまっているのもある。




背景を黒にして見やすくしてみた。
おお、くるくるがハート型になっておる。
曲線が音楽のように美しい。
まるで音符が踊っているようだ。
朝の静かなうちにやつらの音楽を聴き取るのは幸せである。

嗚呼、ボタニカル!



アマリリス

2015年05月30日 | 日記


ああ、一目でとりこになってしまった。
アマリリス。

その清楚な大輪の花からは目をそらすことができない。
何気に花屋で見かけたが一度は通り過ぎた。
「球根は土の中から出発するのがきまりだろう」
などと大人げた大義名分が頭をよぎり買うのをためらったのだ。
しかし、吸引力に負けた。
あまりに可愛すぎた。
「オレが明日死んだらもうこいつを愛でるヤツはいないのだ」
そんなことはないが、そう思ってわざわざエスカレーターを戻って買ってしまった。
つぼみのものを買ってきたが3日で咲いた。
汚れをしらないお嬢様系だ。
清楚、清純、清浄と清がはなせない風情。
なんと清らかで美しいことか。
ほおずりしたい。
もう、メロメロである。




買ってきたときに不注意で一つのつぼみが折れてしまった。
くやしくて切なくて、もしやと思いコップに浸けてみた。
そしたら何と2日で花が開いたのだ。
強い。
まるで「もののけ姫」の山犬母さん、モロみたいだ。
強くて美しい。
ああ、オレの理想だ。
強くて美しいものにはあまりに無防備だ。

アマリリス。
ああ、アマリリス。

嗚呼、ボタニカル!







Natural Selection

2015年05月24日 | 日記


ネタが無かったので友人宅のお話をひとつ。
ああ、今年も悩ましい季節がやってきた。
ここ数年来カルガモ君がやってきて繁殖するのだ。
近くにとても大きな自然公園があるせいだろう。

子カルガモは理由もなくかわいい。
みな無事に巣立って欲しい。
しかしだ。
そこは東京郊外のマンションの5階だ。
どうやって独立するのだ。



独立する気もない子供らはともかく親をまねる。
どこまでもついて行く。
めちゃかわいい。



疲れたらまるまって一休み。
さてさて。
これからが問題なのだ。
ここまでは牧歌的な都会の片隅でのカルガモ誕生秘話である。
ここから無事に巣立つまでにはかなり厳しい現実がある。

数年前の友人レポートでは人手を駆使して公園の池にヒナを戻す感動物語があった。
昨年はカラスやら外敵からの攻撃でだんだんヒナの数が減っていくリアルな物語があった。

今年はこれからどういう展開になるのか。
はらはらどきどきしながら見守るしかない。
食ったり食われたりの自然淘汰。
ヒトと違って生きるためのバイパスをもたない野生のヤツらの生き方の是非を評価する資格はオレにはないなあ。

Natural Selection.
風に揺れるアルストロメリアも同様、無と死の間に揺れる一瞬のまたたき。
宮沢賢治の「春と修羅」を思い出した。
どうか元気に巣立ってほしいものだ。
結果がどうであれ親ガモはまた来年もここに来て同じことを繰り返すのだろうな。
かくして友人の希望と心配ごとはずっと続くことになる。
まあ、それも生きてる感があっていいよね、と勝手にエールを送っとくね!

嗚呼、アニマルライフ!
















アルストロメリア、再び

2015年05月23日 | 日記


5月は花盛りだ。
となりの団地の植え込みも色とりどりになってきた。
そしてアルストロメリアが咲きだした。
先週から気になっていたがやっぱりアルストロメリアだった。
葉っぱに少し特長があるのだ。
艶があって、葉の裏がねじれてオモテになっている変なやつなのだ。
もしやと思っていたら果たしてアルストロメリアだった。
ウチのベランダと違って土手に咲いているのはなかなかワイルドでいい感じだ。




グリーンショップでディスキディアなるものをゲット。
多肉植物の様だがつる性の着生植物らしい。
何か面白いので出窓に吊ってみた



ウスネと組み合わせてみた。
いい感じだが水やりの好みが違うようなのですぐに別居となった。
カップリングもなかなか気を遣う。

植物は水が好きだったり、日差しが嫌いだったりなかなかめんどうなヤツが多い。
多少の手間暇はかけてやるが、まあ好き勝手にサバイバルしておくれ。

嗚呼、ボタニカル!




ウスネ

2015年05月17日 | 日記


明石の家でウスネオイデスが開花したと写メをもらった。
もしかして、ここでも咲いてるかもとルーペ片手にベランダに出た。
おぉっ!あった、あった!!
めちゃめちゃささやかな小さな花びら。
しかも何故か緑色なのだ。
ぱっと見ても全然わからない。
やつは見つけて欲しくなさそうだ。



ここから探すのはなかなかきびしい。



ウスネ開花の季節なのだと思って植物園に定点観測に行った。
おお、スケールが全然違うぞ!
まるでスラムの洗濯干し場のようにウスネがかかっている。
咲いてる咲いてる。
全体のスケールは違うが花の大きさは一緒だ。
しみじみとした緑色の小さいはなびら。
四つ葉のクローバーなみに見つけたときはうれしい。
なんか得した気がするし、たぶんほんとに得をしていると思う。
5月はチラの開花ラッシュなのだ。
祝福のためにスペインの安いスパークリングを買ってきた。
さて、こいつを眺めながら一杯やろう。

嗚呼、ボタニカル!