『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

「植物のようなやつ」

2015年03月29日 | 日記


小さな川沿いの桜が開花した。
五分咲きといったところか。
満開の桜が春風に吹かれて川に散らばればさぞかしきれいだろう。
その一瞬を見られる人は幸福だ。




アスファルトを破って咲く草花。
その柔らかな花のどこにそんなエネルギーがあるのだろう。
オレには絶対ムリだ。
ふたをされた時点でふてくされて死んでしまう。
ごつごつしたアスファルトとのコントラストも美しい。
お花用のポットにコンクリート調のものが多いのはこれがヒントかもしれない。




今日の新人。
なんとクルミだ。
クルミといえば落葉の高木で、高価な家具に使われている。
どちらかといえば植物としてよりはウイスキーのお供として会う方が多いな。
大きく育てて先ずはその実を味わい、その後はテーブルでも作るかな。
なんて妄想するのもなかなか楽しい。
名古屋の人なら栄のLOFTに行けば売ってるよ。

花の命は短いがその全体のいのちはずっと繰り返すようだ。
しなやかで、つよい。
「植物のようなやつ」といえばひ弱な男の例えだが間違っている。
むしろ最大限のほめ言葉だろう。
春の草花たちにパワーをもらって今週はいよいよ新しい一年を迎える。
いくつになっても新しいということはいいもんだね。

嗚呼、ボタニカル!

お遍路ランニング

2015年03月28日 | 日記

一面の菜の花。
知多四国八十八カ所、お遍路さんの旅にでかけた。
四国のお遍路がオリジナルだが全国にはいくつかご当地版があるようだ。
その一つが愛知県の知多半島にある。
第一番の札所から初めて順にランニングしながら回ろうかと思う。
全行程は約160㎞あるのでもちろん一日では無理だ。
8~10回に分けて電車を使いながら日帰りでいく。
今日は一番からお試しランニングだ。





二番目のお寺の入り口に春の花たち。
クリスマスローズかと思ったが調べたらアミガサユリとあった。
内側の模様がなかなか渋い。
地味にきれいだ。


紅白の花が咲く不思議な桜。
春の日差しを透かして美しい。

今日は4カ所目まで回ったが途中の道がわかりずらくナビを使って走った。
途中の道は一般の道路なので車が多くストレスも多い。
お遍路ランニングを始めてみたものの特に面白くもないので止めにした。
ただ、気持ちのいいコースなら電車を使ってランニングに行くのも楽しいだろう。
トレイン&ラン。
今年はいいコースを見つけてみよう。
途中で出会う草花も楽しみだ。

嗚呼、ボタニカル!

花・蝶・風・月

2015年03月22日 | 日記


近所の植物園へ。
ここにも春の妖精がいた。
カタクリの花たち。
さながら妖精のような容姿だ。
知らない人は片栗粉の基だとは誰も気づくまい。


 
蝶も飛び交う。
これは瑠璃立羽、ルリタテハ。
瑠璃色のラインが美しい。
50センチくらいまで近づくと飛んでいってしまったが、また旋回して戻ってくる。




梅は直線美だ。
線上にならんだソリッドな花たち。
柔らかいソメイヨシノと比べると身持ちの堅い淑女といった風情がある。




外に出していたヒヤシンスがゆっくりと開花した。
青がきれいだ。
近づくといい匂いがする。

花は蝶を寄せ、鳥をよせ、オヤジまで寄せてくれる。
「ねがはくは 花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃」
西行が詠んだその季節は今でいうと4月の始め頃か。
今日は本当にそんな気持ちがする一日だった。

嗚呼、ボタニカル!






花・鳥・風・月

2015年03月21日 | 日記


ランニングコースの森も春らしくなってきた。
樹上はまだまだ冬のままだが、足下では山ツツジが咲き始めた。

樹上が葉っぱでおおわれる前に急いで花を咲かせる春の妖精、スプリング エフェメラルたちだ。

草花だけでなくて、鳥たちもご機嫌に飛び交っている。
シジュウカラは鳴き声も春仕様になってきて、森全体が華やいでいる。
ウグイスも鳴き方が大分上手になった。
こないだまで中途半端だったが、きれいな唄になった。

途中で品のいいばあさんに出会う。
ばあさんは林に向かって手を差し出している。
なんと手のひらにのせたピーナッツを野鳥に食べさせているではないか。
話をきいてみると、ヤマガラは警戒心もあまりなくて慣れると手からエサをもらうとか。
そばでみているうちに一羽のヤマガラがばあさんの手のひらに止まった。
なんという美しい光景か。
人と自然の交流を間近に見て感動した。
下はネットで探した画像。
ほんとにこんな感じだった。




巨大化したエニシダを見つけた。
既に樹木である。
親は大きくとも花は小さく可憐なままだ。
こいつも春の妖精だろう。


春は足下から順に訪れる。
ソメイヨシノが咲く頃には既に春の妖精たちは旅立ってしまうのだろうか。

嗚呼、ボタニカル!



Start me up !

2015年03月15日 | 日記


春はまだ浅く肌寒い。
通りを歩くと冷たい風にのって強い花の匂いが一瞬やってくる。
見回すとマンションの植え込みに沈丁花。
いたいた、ここにいた。
いい匂いだが近すぎると強すぎてだめだ。
適度な距離があった方がいい。
もう少し暖かい風にふわっと漂うくらいがベストだ。




園芸屋に春を仕入れに行く。
カルセオラリア。
風船のような小さな花がかわいい。
ぷくぷく太った金魚のようでもある
うちのピンポンパールという金魚にも似ていて即買い。



ネオレゲリア・ファイヤーボールの小さいのを見つけた。
大株に育てるのも楽しそうだ。
育てる楽しみを買う。

今週からはかなり暖かくなりそうだ。
花や葉っぱたちも何かを準備している。
オレもあやかってリスタートしてみようか。
植物どもよ、Start me up!

嗚呼、ボタニカル!