『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

クレーの秋

2014年11月30日 | 日記


パウル・クレーの絵のような紅葉が終わる。
通勤途中の銀杏の街路樹もおおかた葉を落とした。



春にはびっしりと緑におおわれていたが、今年の役割を終えたのだ。
落ち葉が植え込みに散らばっている。
緑とのコントラストがきれいだ。


樹は厳しい冬の間、余分なものを切り離してシンプルな姿になる。
次の春への準備期間だ。
衣替えの時期、オレも余分な服や本を捨ててシンプルになろう。
と思いつつ、今日はオンワードの社販に出かける計画なのだ。
捨てるとは新しく揃えるための準備なのか。
なかなか物欲からは離れられない。
植物たちは捨てられないので枯れない限り純増である。
かくして気持ちはシンプルに、身の回りは緑色が濃くなっていく。
それもまた、幸せなり。

嗚呼、ボタニカル!


DAISO チランジアーズ

2014年11月29日 | 日記


ダイソーはチランジア(エアープランツ)の宝箱だ。
正確には玉石混淆ではあるが。
タイミングが良ければ入荷したての元気な子達に会える。
悪ければかわいそうにミイラになってしまっている。
エアープランツともいわれるので水がいらないと思われているからだ。
水のいらない植物はいない。
植物には水と光と風がいるのだ。
ただ、見かけではわかりにくい。
手に取ったときの重さの具合で軽ければ危険である。
また根っこを見てみる。
青々としていれば元気な証拠だ。
ダイソーでは一気に10コ大人買いしても1080円である。
平凡なタイプばかりだがたくさん並べてみるとなかなかいい。







中にはめっけもんもある。
花芽を付けたタイプを見つけた。
もうすぐ開花しそうだ。



子株ができてクランプになったフクシーがいた。
どんどん増えてまん丸になるといいな。

100円で楽しめるとはお得である。
数日前、酔って帰った後にチラのネット通販サイトを見てしまった。
ダイソーと違って珍しいものがたくさんある。
気がついた時には送信ボタンを押していた。
一点で3000円なり。
ダイソーなら棚ごと買えるのに。
酔ったときのネット通販は大変危険である。
わかってはいるが酔っているから判断力がにぶって気が大きくなってしまう。
夜にものを買うのはやめておこう。
そう思いながら今日もまたチラ族を眺めながら酒をのむ。

嗚呼、ボタニカル!

海辺のボタニカル・ルーム?

2014年11月24日 | 日記
             

明石の家に帰るとそこはジャングルだった。
光のあたる面はすべて植物で覆われている。
すでにリビングルームではない。
「ここはボタニカルルーム」だとつれあいはのたまう。
不思議に圧迫感はなく、むしろ開放的なのが不思議だ。
植物のもつ静かな力をわけてもらおう。




朝、海辺の遊歩道をジョギングした帰り道に流木をひろう。
とてもいい形の流木があったが一人では持ちきれないサイズであきらめた。
ユンボみないた重機があったらいいのにとこんなときはつくづく思う。
しかたなくコンパクトなものをいくつかひろった。
チラ族のお家にしようと思う。




今年パティシエになった息子が誕生日のお祝いにケーキを焼いてきてくれた。
花のように美しい。
中はレアチーズになっていてとても美味い!
1年生とはいえさすがにプロの技である。
成長するものだ。
長時間労働低賃金の厳しい世界だが自分が選んだ道なのでたくましくやりきってほしい。
地植えの草木のように、群生する路上のアロエのように。
ありがとう。

嗚呼、ボタニカル!

洋蘭 色と香り

2014年11月23日 | 日記


姫路の手柄山温室植物園で洋蘭展をみる。
ドアを開けるといい匂いに襲われる。
カトレア、胡蝶蘭、シンビジウムやらオンシジウムやらが発するものだ。
一鉢でも香るのにこの量である。



明るい花の色と匂いにつつまれる。
至福とはこのことだ。
花に触れるとひんやりとした湿り気がある。
それが好きだ。
しっかりと水を含んだ花びらが光を透かして小さくきらきらひかる。
花は五官を刺激する。
匂いを吸い込むほどからだがきれいになっていく気がする。



温室ではこんな巨大なディコトマが。
3メートルはある。



こんなワイルドなやつも。
ツルツルの樹皮が気持ちいい。
9月に来たときはディコトマはなかったはずだ。
それまでいったいどこにいたんだろう。
大きさからして一般のお家では無理だ。
船に揺られてメキシコあたりからやってきたのか。
それとも近所にサボテン農家がいるのだろうか。
覗いてみたいものだ。





朝起きると枕元にプレゼントが置いてある。
クリスマスにはまだ早い。
先日の誕生日を娘が祝ってくれたらしい。
しかもオレのつぼをしっかりついている。
流木にキセログラフィカ(エアプランツ)とはストライクゾーンだ。
ありがたい。


今日も植物と人に癒されて一日が始まった。
どんな新しい出会いがあるのか楽しみである。

嗚呼、ボタニカル!

タニク、紅葉す。

2014年11月16日 | 日記



秋も深まりうちのタニクたちも紅葉してきた。
数日ぶりにベランダに出ると花を咲かしている。
今まで特に興味も関心も薄く適当にあしらわれていたやつらだ。
直径5ミリ程度の花は地味にかわいい。
いままでの雑なあつかいにも文句もいわず花を咲かしてくれる。
感謝せずにはおられない。
休日の朝はいつもうれしい発見があるのだ。




薔薇のように葉が広がるこいつは端からピンクに色づく。
ずっとミドリ色だった奴らが紅く変化していく。
タニク好きの楽しみの一つだ。
葉っぱの重なり具合はずっと見ていても飽きることがないほど美しい。




緑と茜いろのコントラストがきれいだ。
こいつは小さな花が咲き終わってから紅葉し始めた。
季節ごとに変化をみせてくれ、おまけに大きく成長する。
気がつくと子どもが周りにできているというものすごい繁殖力だ。
外の銀杏や楓の紅葉もいいが、うちの中の身近な紅葉もいい。
今日は冬支度で部屋の模様替えをした。
自分のためではない。
外で冬越えできないラン族やサボ族,チラ族が家の中に侵入してきたからである。
エアコンの下を避けつつ日差しのあたり具合でこいつは窓辺へ、こいつは日陰へと右往左往だ。
なかなか納得のいく形にならず時間がかかった。
でも疲れはなく、逆に自分が元気になっていくから不思議だ。
こいつらはどこまで人にやさしいのだ。

嗚呼、ボタニカル!