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継続は力なりですね!
奈良)金剛山、8年登り続けて3千回 葛城の加島さん
2016年3月22日03時00分
葛城市の加島伊佐夫さん(71)が今月、金剛山(1125メートル)への連続登山3千回を達成した。がんや台風などのピンチを乗り越え、8年2カ月以上1日も休まず登り続けたという。
会社勤めをしていた2002年、血圧が高くなったのが気になり、月2、3回のペースで登り始めた。その後、がんで胃の3分の2を摘出したが、意欲は衰えなかった。61歳で退職後、山で顔見知りになった男性に「月に何回くらい来ますか?」と聞いたところ、「年に休むのが5、6回」との返事が。これを機に、毎日登ろうと決意した。徐々に休む日を減らし、07年12月から挑戦が始まった。
高天彦神社の辺りから頂上まで1時間15分ほどかかる。まずは身近な人が持っていた連続67回の記録を目指し、無事達成。「1日休むと、ここまでまた2カ月かかる。もったいないからこのまま続けよう」。それが1年になり2年になり……。今では8年を超えた。
この間、幾度となく記録が途絶える危機があった。
5年ほど前には前立腺がんが発覚。医師からは入院の案も示されたが、「山登りがあるので」と通院で治療。連続2千回にあと5日ほどに迫った日には風邪で38・5度の熱が出た。薬を飲み、切り株に何度も座って休憩しながら山頂へ向かった。「病気に負けない気力があった」と振り返る。
13年9月の台風の時は、あと10分で下山というところで、山の一部が崩落。幸いけがはなかったが、轟音(ごうおん)とともに木々が倒れていく様を間近に見て、恐怖に襲われた。しかし、「記録が続いている」と気持ちを奮い立たせ、大きい音が聞こえたらどちらに逃げようかと常に身構えながら登る日が10日ほど続いた。
ひざくらいまで雪が積もる日は、仲間と協力し、体力を使う先頭を交代しながら2時間以上かけて登る。14年5月にはひざが痛くなり、時間はかかるが傾斜が緩やかなルートに変更。約半年は杖を両手に持ちながら登る日々だった。
登山はすでに日課だ。ほとんどの日は早朝から登り始め、午前6時には山頂にいる。登りながら、帰宅後の畑仕事の手順などを考える。ヘッドライトを着けて登る冬は、見上げる星空が美しい。今の時期はちょうど頂上で日の出を迎え、東の山々の稜線(りょうせん)があかね色に染まる景色に見とれる。
連続3千回の節目となった12日は、「よう、これだけ登れた。元気でおれたのは幸せ」と感じた。どんな悪条件でも、どうしたら登れるのかを考える。それが頭の体操にもなっている。
難点は泊まりがけで出かけられないことだ。家族から「いつまで続けるの?」と聞かれるが、こう答えることにしている。「目標を持つと縛られる。だから目標は持たないようにしている」。山に登ると、ごはんがうまい。登り続ける理由は、シンプルにもそんなところにあるのだとか。だからやめられない。
この1年間で、地域への防災啓蒙活動に有意義に活用しなくてはと思ってます。
郵便局の悲願、経営の重荷にも ゆうちょ限度額引き上げ
2016年3月23日05時02分
全国の郵便局で預けられるゆうちょ銀行の貯金の限度額が4月から1300万円に引き上げられることになった。かんぽ生命保険の契約の限度額も同時に引き上げられる。利用者にはメリットがあり、自民党はさらなる引き上げを求めているが、ゆうちょなどの経営には重荷になりかねない。
限度額は、政府系金融のゆうちょとかんぽによる「民業圧迫」を防ぐため、政府が政令で定めている。いまは、ゆうちょが1千万円、かんぽが1300万円。政府は22日の閣議で政令を改正し、4月1日からそれぞれ1300万円、2千万円に上げると決めた。
ゆうちょとかんぽから貯金・契約集めを委託されている郵便局にとって引き上げは悲願だった。バブル崩壊後、民間金融機関は店を減らし、郵便局以外に金融機関がない地域も目立つようになった。だが、郵便局は限度額があって使い勝手が悪く、利用者から苦情も寄せられていた。
民主党政権だった2010年に政府が引き上げを検討したが、政権内の混乱もあって見送った。再び政権についた自民党は昨年6月、政府に改めて引き上げを提言。貯金で25年ぶり、保険で30年ぶりとなる限度額の引き上げが実現した。
■マイナス金利、運用にリスクも
かんぽの引き上げ額は自民党の要求通りだが、ゆうちょの引き上げ額は、要求の「昨年9月末までに2千万円、2年後までに3千万円」に及ばなかった。政府が、地方銀行などからの「預金が奪われる」との声に配慮したためだ。
今月の自民党の会合では、議員から「1年以内にまた上げるべきだ」「近いうちに政治的に働きかけるべきだ」などの意見が相次いだ。郵便局長でつくる団体は自民党の有力な支持基盤。「自民党は今夏の参院選に向けて再引き上げの要求を強める」(日本郵政幹部)との見方も多い。
だが、引き上げが経営にプラスになるとは限らない。通常貯金の金利は年0・001%まで下がり、ゆうちょ内にも「ほとんど金利がつかないのに、もっと預けようと思う利用者はそれほどいない」(幹部)との見方が出ている。
貯金は、ゆうちょからみれば返済すべき「負債」。すでにメガバンクをしのぐ178兆円を抱えるなか、主要な運用先である国債は、日本銀行のマイナス金利政策で利回りが急低下。もうけやすい企業向け融資は規制があってできない。
そこでゆうちょは、外国債などに運用先を広げ始めている。ただ、リスクの高い運用に失敗すれば損失が膨らみ、その穴埋めにATMの利用手数料などが引き上げられる恐れもある