こうした地球温暖化に対する取り組みとして、昨年開かれた
COP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)では、2020年以降の温暖化対策の国際枠組み
『パリ協定』が合意されました。この中で、温室効果ガス削減の取り決めとして
「地球の気温上昇を2℃未満に抑えることを目標とし、さらに1.5℃未満に抑えるよう努力すること」としています。
0.85℃、2.0℃といっても、その程度の気温の上昇がどれくらい問題となるか、イメージが湧きにくいですよね。下の図は、世界平均気温が上昇すると、何に、どれくらい影響があるのかと示したものです。
【今(0.85℃)の時点】サンゴ礁などには中程度の危険が出始めています。また、極端な気象現象のリスクも高まりつつあり、さらに気温が上がることで、極端な高温や大雨、干ばつのリスクが大きくなることが予想されます。
【1℃超え】大規模な特異現象(氷床の融解など)も危険性があらわれてきます。グリーンランドの氷床は、気温上昇がある臨界値(1~4℃の間)を超えると1000年以上もの歳月をかけて完全に溶け、世界平均海面水温を7m上昇させてしまうとも予想されています。
【2℃超え】あらゆる事象において危険度が中程度以上になると予想されています。
地球温暖化が危険!というイメージは湧きましたか?
4.8℃を2℃に抑えることは、そう簡単なことではないでしょう。しかし、すでに地球温暖化のリスクは姿をあらわし始めています。
リスクを減らし、安心して暮らせる社会となるよう、ぜひ
地球温暖化を「自分事」として考える習慣をつけるようにしたいですね。
※画像はIPCC第5次評価報告書第3作業部会報告書の概要プレゼンテーション資料(
http://www.slideshare.net/IPCCGeneva/fifth-assessment-report-working-group-iii?ref=http://www.ipcc.ch/report/ar5/wg3/に加筆