歩きスマホをしとる人、略して「あホ」−。ポートライナーを運行する神戸新交通の啓発ポスターで使われている表現だ。ここまではっきり言い切られたら「ついうっかり」なんて言い訳は通用しない?

 通勤時間帯を中心に混雑する三宮駅のホームに3月下旬に貼り出された1枚。「歩きスマホをしとる人 今日から略して『あホ』と呼んだんねん!!」。「あホ」を赤字で目立たせ、スマホを見つめる横顔をあしらっている。

 神戸新交通によると、沿線の学生から募った「マナーポスター」に寄せられたデザインという。採用した理由を担当者が説明する。

 「自分だけでなく、他人にもけがをさせる恐れのある行為。過激との印象を与えるかもしれないが、これぐらいインパクトがあってもいいと考えた」

 歩きスマホに対しては、各業界が啓発を強化しており、関西の鉄道事業者20社が昨年9月、共同で駅などに貼ったポスターの標語は「前見ぃや!!! スマホに夢中 大迷惑」。電気通信事業者協会(東京)は昨春の全国キャンペーンで「視界も狭いが、肩身はもっと狭い」「後ろから見たら元気ない人。前から見たら迷惑な人」などの表現を使った。(小川 晶)