大阪市阿倍野防災センター阿倍野区)の体験型防災学習施設がリニューアルオープンした。新名称は「あべのタスカル」。体験学習コーナーを約5億2千万円かけて強化。防災を自らの問題としてとらえ、命が「助かる」行動につなげる施設を目指す。

 新装オープンは先月27日。入り口では直径3メートルの円形スクリーンが出迎える。市内の地図が映し出され、自分が住む地域の最大震度や津波の危険性、被害想定などを学べる。

 高さ6メートル超のスクリーンを備える「タスカルシアター」では東日本大震災の体験談や南海トラフ巨大地震で想定される市内の被害など3種の映像を用意した。

 ログイン前の続きこのほか、津波で街が浸水していく様子をプロジェクションマッピングで再現したり、地震で倒壊した家屋の下敷きになった人の救出方法を学んだりできるコーナーも。起震装置では、東日本大震災阪神大震災など8通りの揺れを体験することができる。

 松井一郎大阪市長も訪問し、起震装置で南海トラフ巨大地震を想定した震度7の揺れを65秒間体験。「地震の恐ろしさをリアルに感じられる施設。大阪のすべての子どもたちに学んでもらいたい」と話した。

 入場無料。午前10時から午後6時まで。体験コーナーを組み合わせた5コースから選んで学べる。水曜と毎月最終木曜休館。予約が必要。問い合わせは同施設(06・6643・1031)。(半田尚子)