カレーや煮物が早くでき、手間がかからず失敗もしない。こんな器具があったら便利ですね。電気調理鍋なら、具材を入れておくとお任せで料理をつくってくれます。種類も豊富で、自動でかき混ぜてくれるものも登場。人気がじわじわ広がっています。
炊飯器や電子レンジなどが並ぶ、ビックカメラなんば店(大阪市中央区)の調理家電コーナー。エレベーターを降りてすぐのめだつ場所に置かれていたのがシャープの「ヘルシオ ホットクック」だ。
材料を投入すれば、ボタン一つであとはお任せ。素材のうまみを引き出す「無水調理」に対応している。圧力はかからないが、自動でかき混ぜる機能がある。タイマーをセットしておけば、帰宅した時にできたてを食べられる。
売り場の担当者によると、家事の手間が省けるため女性の購入がめだつ。妻の要望で買いに来た男性も多い。料理に時間をかけなくても、おいしいものができると好評だという。
ほかにも調理時間を短くできる電気圧力鍋が人気だ。通常の圧力鍋を使いこなすにはある程度の知識や経験が必要で、火加減の調整もあって鍋の前から離れにくい。使用法を誤れば、ふたが外れて高圧の蒸気が漏れるリスクもある。
パナソニックは、1977年から国内電機大手として初めて電気圧力鍋を出したという。いまの「マイコン電気圧力なべ」は9代目。当初は対応する調理法やレシピは少なかったが、徐々に進化してきた。火を使う通常の圧力鍋より安全だとしてロングセラーになっている。
メーカー各社は、様々な製品を開発している。象印マホービンの「圧力IHなべ『煮込み自慢』」は、使い勝手にこだわり、ふたを簡単に開け閉めできる。sirocaの「クックマイスター」は、調理容量が1・3リットルで価格も2万円台とお手頃だ。(西山明宏)
■材料と調味料を入れれば自動で調理
象印マホービンは、材料と調味料を入れれば自動で調理してくれる「煮込み自慢(EL-MA30)」を販売している。火加減を調整しなくてもシチューやブリ大根などの料理ができる。希望小売価格は5万円。
■小型でデザインを重視
オークセールのブランド、sirocaのマイコン電気圧力鍋が「クックマイスター(SPC-101)」だ。小型でデザインを重視。圧力をあまりかけず、ゆっくり調理する機能もある。レッドとホワイトの2種類あり、希望小売価格は2万3800円。
■食材の水分もとに「無水調理」
シャープの「ヘルシオ ホットクック(KN-HT99A-R)」は、食材に含まれる水分をもとに「無水調理」ができる。野菜や肉から出た蒸気を逃さない。うまみが濃縮され、素材の栄養素を残した煮物などをつくれる。想定価格は約6万円。
■61のレシピを内蔵
ティファールのマルチクッカー「Cook4me(CY7011JP)」は、昨年6月の発売。自動で加圧、炒める、煮る、蒸すができる。61のレシピを内蔵し、6リットルの大容量が特長だ。希望小売価格は6万円。