2024年度 <2次レポート>(68)(10:00~11:00)(フリーマーケット)(英語)
●植山先生
第2次口述試験の過去問は本当に役立ちました。他でこれだけの情報量を入手することは不可能なので極めて貴重でした。
また<プレゼン>のお題を出題回数順に並べて下さっていたり、予想問題など色々分析してくださっているので非常に助かりました。
まとめるだけでも大変な、大量の資料を無料で提供してくださっている植山先生には心底感謝しております。
●ハローとの関係:(メルマガ読者、動画利用者、教材利用者、<傾向と対策シリーズ>の資料と音声ファイル利用者、セミナー参加者)
●試験会場:明治学院大学
●受付、待機、試験会場への誘導、試験会場への入室まで
受付開始時刻に並びましたが、受験票のQRコードが読み取れず手入力になったものの、PCがフリーズし、3人がかりで四苦八苦されていました。20~30分待たされ、受験できないかと思いましたが何とかOKに。当然順番は最後です。係員に案内された大講義室の席に座っていると、通路で「一人足りない!」とざわざわ。
大声で「23-④の方~、23-④の方~~、いらっしゃいませんか~~」とアナウンスがあり、えっ?私じゃんと思い手を挙げると、「そこではなくこちらの席です。すみません、案内ミスです。」と移動させられました。あ~、今日も嫌な予感。
その後、上の階の小さな教室に案内され、呼び出されるまで50分近く待ちました。試験室の前に椅子は1つで、座るとほぼすぐに呼ばれました。
この会場はスタッフはやたら沢山いるのに、きちんとOrganizeされていない印象でした。
●試験官の特徴
①日本人試験官の特徴
眼鏡をかけた大人しそうな髪の長い50代?女性、明らかに通訳ガイドです。
2次は、今回で4回目の受験ですが、なんと3回もこの方!
穏やかそうに見えて、<外国語訳>の読み上げが早い上(メモがまともに取れない)、採点が非常に厳しく2度目の受験時、入り口でこの方の顔を見た途端、試験前にも拘らず落ちることを確信しました。
私が帰国組だとわかって敢えてハードルを上げているのか不明ですが、ちょっとやそっとじゃ合格させないのです。
今回もまた鬼門に当たってしまった。。。不幸です。
②外国人試験官の特徴
長身で大柄なおヒゲの50代?のサンタクロースの衣装が似合いそうなイギリス人。言葉の端々がブリテッィシュアクセントで、とてもゆっくとお話しされていました。恐らく英会話の先生。すごく優しく、試験後にはわざわざこちらまで出て来て、扉を開けてくださるというジェントルマンぶりでした。
●試験官からの注意事項など
あ~なんでまたこの試験官に当たっちゃったんだろう、と頭がいっぱいで聞いていませんでした。最初に配られた試験室内の注意事項と同じだったと思います。
●プレゼンのテーマ
①地鎮祭
②源氏物語
③こけし←これを選択しました!
過去の出題傾向から、今年は毎年出るNHK大河関連の紫式部、源氏物語、藤原道長、平等院、清少納言あたりと、端午の節句、月見、豆まき、お正月関連でしめ飾りか鏡餅、外国人に人気のおにぎり、カツカレー、お寿司、観光地系で端島、出雲大社辺りが出るのではないかと踏んでいました。
予想は当たっていましたが、源氏物語を選んでしまうと、アメリカの学生時代American History しか取っておらず、<プレゼン>後に突っ込んだ日本歴史の質問がきたら答えられないリスクがあったので、敢えて外しこけしを選びました。
頭の丸い寸胴型の木の人形。木材が多く生産されているため、主に東北地方で生産されていたこと、デザインは地方や作り手によって様々。かつてはお土産として人気だったが、近年生産量が減ってきている。今では外国人にお土産として人気というような内容を伝えましたが、当初は東北地方の温泉地で子供用の土産として作られ、全国に普及していったことや、職人の高齢化と後継者不足、近年現代的なデザインの物も売られていること、大きさや価格帯なども言うべきでした。
こけしとだるまは出るかも?と思って11月中に歴史等下調べをしておいたの
ですが、緊張すると記憶が飛んでしまいますね。
●プレゼンの後の試験官との質疑応答
(試験官)こけしのサイズはどのくらい?
(私)(手で大きさを表しながら)だいたいこのぐらいの小さいものから、大きいものまであります。
(試験官)大きい物ってどのくらい?
(私)1メートル以上あります。
(試験官)えっ?そんなに大きいの?
(私)はい、美術館で見ました。(実際日本最大のこけしは4メートル越えでした。)
(試験官)あ、そうなんだ。こけしはいくらぐらい?
(私)大きさによって数百円から数万円ぐらいです。
(試験官)こけしの歴史は?いつごろできたの?
(私)江戸時代か明治時代だと思います。(江戸後期が正解でした。)
(試験官)こけしは今は人気ないの?
(私)私が子供のころは人気がありましたが、近年は欧米からWestern styleの人形が入ってきているので、今の子供にはそちらの方が人気です。
(試験官)こけしはどこで買える?
(私)浅草に行けばお土産屋さんが沢山あり、そちらで売っています。
<プレゼン>で言及しきれていなかったことをガンガン聞かれました。
●外国語訳の日本文
フリーマーケットはフランス発祥と言われています。公園や広場など広い場所で、不要になったものや再利用可能なものを販売したり交換したりします。現在では日本中のそこかしこで、小規模なものから大規模なものまで、様々なフリーマーケットが開催されています。
(そこかしこという言葉だったか若干不安がありますが、上記でほぼあっていると思います)
いつものことですが、試験官の読み上げ速度が速かったです。置いてあったペンを使ったのですが、インクが良く出ず字が霞んでやばかったです。
昨年までは普段使い慣れているものを持って行っていたのですが、やっぱり自分のペンを使うべきでした。
ペンが出なくて焦ってしまい、英訳を言い直した後に”時間オーバーです”と指摘されてしまいました。また駄目かもです。
●<条件>
30代男性でアンティークのコレクター(もっと細かく書いてあったのですが、思い出せません)
●<シチュエーション>
フリーマーケットで買ったものが不良品で、返金してほしいと頼んだが断られてしまった。通訳案内士としてあなたならどう対応する?
●<条件><シチュエーション>に対するあなたの回答
答える前に状態の確認が必要でしたので、下記の会話が行われました。
(私)私が行って交渉してきます。
(試験官)でも、一度買ったものは返品できないと言われたんだよ。
(私)先ず、不良品というのはどの程度のものですか?
(試験官)壊れているんだよ。
(私)それでしたら、売り手は購入時にその旨をあなたに伝え、了承を得てから売るべきでした。壊れているものを売ったのでしたら、それは完全に彼らのミスです。私に再度交渉させてください。
(試験官)わかった。助かるよ。どうもありがとう。
(とにっこりされていました)
●試験官との質疑応答
(試験官)店舗とフリーマーケットでは返品ポリシーは違うの?店ではどう?
(私)一般のお店でしたら、不良品の場合すぐに交換してもらえます。簡単にできます。
(試験官)フリーマーケットではどうなの?
(私)決まったポリシーがないので、交渉次第になります。
ここでの会話は、トピックが前年に比べ身近なものだったので比較的スムーズにできました。今年はオーバーツーリズムが100%出ると確信していましたが、フリーマーケットは予想外でした。近年SDGs系が出てきてる印象です。
(1)ご自分の勉強法
敗因となっている<外国語訳>のメモ取りに対応するため、先生が提供してくださっている過去5年分の問題を、Edgeの読み上げ機能を使ってメモを取り、すぐに訳すという練習をひたすらしていました。それでも試験官の読み上げが早いので、思ったようにはメモが取れず、10年分遡ってやるぐらいでないとダメかもです。
しかも近年は、観光・文化・歴史系に加え、クレジット決済や感染症など、変化球というか時事系もでてるので、観光から派生している、あらゆる分野の日本文を英訳する練習をしないといけないと思いました。
<プレゼン>は範囲が膨大で使える時間が限られていたので、今年は自分なりの予想を立てて山かけしました。chatGPT に頼るのは気が進まなかったので、テーマを英語で検索し、複数のソースから情報をまとめ、タイマー2分をセットし、時間内に収まるよう余計なものは捨て、重要なポイントだけ残すようにしました。
「日本的事象英文説明300選」に即興で3~4文付け足す練習もしていました。プレゼンの後に色々な質問がくるので、様々な情報源から関連知識を吸収するように普段から心がけていました。
NHKの英語番組ジャパノロジープラスは、刀、縁起物、畳、日本酒、日本茶、
お正月、着物、古民家、上野、熊野古道、奄美大島など、外国人目線で英語で紹介しており、特集によってはプレゼンにとても有効なので毎回録画して見ていました。
プレゼン後の質問で答えに詰まったことがあるため、なぜお飾りに裏白(シダ)を使うのか?狛犬はなぜ2匹なのか?といった日本文化で疑問に思ったことは、
すぐに調べるようにしていました。終わってしまいましたが東大王や、今でも放送しているクイズ番組のQさまは、世界遺産や日本の偉人、外国人に人気の観光名所などがランキング形式で紹介され、おもしろくて勉強になり、豆知識が付くため欠かさず見ています。
(2)利用した動画、資料、サイト
・<第2次口述試験対策>のまとめ(2023年度~2024年度)
・第2次口述試験問題のまとめ(2013年度~2023年度)
・第2次口述試験<出題予想問題><決定版><厳選125題>
・<プレゼン><外国語訳>質疑応答<予想問題60題>
・ガイドマニュアルのまとめ(富士・箱根ツアー、日光、鎌倉・横浜ツアー)
・<2次レポート>のまとめ(2018年~2023年)
・「日本的事象英文説明300選」<鉄板厳選128題>
・<最終合格体験記>のまとめ(2019年度~2023年度)
・<模擬面接特訓>ご感想のまとめ(2016年度~2024年度)
・ハッピー・ガイド・ナビ(Happy Guide Navi)(第2次口述試験攻略法)
・<外国語訳問題>の後の<質問の類型>
・<外国語訳問題>の出題分析
(3)受験の感想
流石に4回も受けていると色々なことがよく見えてきます。
自分は面接官の経験があり人事評価もしているので、どうしても無意識に試験官の手元や目線をチェックしてしまうのですが、4回の共通点として、2人ともペンは持っているものの外国人の方は殆どメモを取っておらず、日本人試験官だけがひたすらペンを動かしているのです。すなわち採点の多くは日本人が行っているということです。今回試験が始まる前に、個人的なトラブルで許可をもらうため外国人試験官に話しかけたところ、判断を日本人試験官に仰いでいましたので、力関係も日本人の方が上なのだとわかりました。合否もしかりで、日本人がNOと言えばNOになる可能性大です。
私の場合、大学受験や就職はアメリカで経験し米企業に長く勤め、人生の半分以上を英語で生活してきました。現在も英語講師・通訳等をしています。資格を持っているので、訪日・在日外国人に英語でお茶も教えていますが、日本の観光や文化・習慣等の質問は頻繁に聞かれるので対応し慣れているつもりです。
これまで英語系の資格試験の2次や、仕事の英語面接でラッキーにも落ちたことがなく、以前Fアカデミー(昨年閉校)でお世話になっていた際、C先生に「あなたは2次は余裕でしょう。」と言われていたのですが、どっこい落ちる、落ちる。「私、失敗しないので!」とまでは言えませんが、英語面接をしくじってこなかった自分にとっては3回も落ちるなんて屈辱以外の何物でもなく、今年2月の”不合格”を見た時には、ショックを通り越しボディブローを喰らったかのような衝撃で、頭の中でお寺の鐘がゴ~ンと鳴り、♪蛍の光♪が流れていました。
一度は<外国語訳>の読み上げが余りにも早すぎてメモが全然取れず、さらに<プレゼン>後にたった1つ聞かれた質問が超難題で答えることが出来なかったので、その回は落ちても仕方なかったです。
ただ他の2回はもし採点が総合点で行われていたのであれば、大きなミスはしていないので通っていたのではないかと思うのです。恐らく1次試験同様、3パートそれぞれに70%の合格ラインが設けられ、2つで高得点を取っても、1つが7割に満たなければ不合格になるというシステムを取っているはずです。
しかも、皆様の合格・不合格の体験記を読み、自分の経験と照らし合わせると、この7割の線引きに試験官によって明らかにばらつきがあり、私が当たり続けている試験官はどう考えても線引きが高く採点がシビアなのです。
この2次は<プレゼン>のテーマで自分の得意分野が出るかどうか、訳しやすい通訳問題に恵まれるか、また判定が緩やかな試験官に当たれるかどうかが合否のガキで、正直発音の良し悪しや流暢に英語が話せるかどうかは関係ありません。受かる受からないは「運」に尽きると言えます。
今年で歴史の免除が終わり、メジャーな歴史上の人物以外、頼なんちゃら、義なんちゃらと昔の人は皆似たような名前ばかりで、まともに区別がつかない歴史音痴な私には1次の歴史試験に通るのは不可能なため、この2次が最後になると思います。しかし、今回もまたまた「ミセス鬼門」に当たってしまったので結果は微妙です。
落ちたとしても感覚が麻痺してきているので、仏壇のリンが「チ~ン」と鳴るぐらいでショックは受けないと思います。
以上