喰えたばこで切々と禁煙を説く馬鹿

予算通過前恒例の疑惑のキャッチボールだ。
先攻自民党で民主党の拝金ぶりにも落胆だが、
自民党の諸先生方の追及も、プロレスの大技合戦さながらで、
いつ攻守入れ替わるとも分からないのでこわごわ、
声の大きさ、口調の厳しさとは裏腹に中身は空疎そのものだ。

こんなんじゃいけない、我が党はあらゆる形の企業献金を辞退します。
他党も労組献金も辞退していっそ法制化してしまいましょう。
非課税団体（宗教法人）の献金などはもってのほかです、とやったら、
私などは感激屋なので、法制化の暁には起案者の政党に入党してしまうだろう。

喰えたばこで切々と禁煙を説く馬鹿。
こんな戯れ言が頭をよぎった。

大本営発表を垂れ流し続けたマスコミの愚

検察よりも情けないのはマスコミだ。
まず、独自取材がなく、検察幹部だの、消息筋だの、
ニュースソースの秘匿といえば聞こえはいいが、
リークを垂れ流し、結果として踊らされた。

小沢氏の行動は誉められたものではないし、
政治資金については団体献金廃止までの
過渡的な過程と私は考えたい。

マスコミは、小沢氏の政治生命を絶つのが目的だったのか。
うちの父が奇しくも言った、
「まるで、刑務所にでも入れられそうな勢いだな」
というのが、絶妙な表現だと思う。

政治資金規正法はお小遣い帳の記帳ルールである。
野党への献金に名前を出したくないという企業がいて、
そのご希望通りにすると、その時点で違反ではあるが、
それ自体で収監されることはない。

特定業者の指名など「天の声」もないのに大金が動き、
箔付けのためにゼネコンが資金集めに狂奔するのは何とも理解しがたい。

だが、政治献金とは元来そんなものなのである。
企業献金は下心が見え見えなので、何かあると下種の勘ぐりは当然であるが、
賽銭でさえも見返りを期待してしまう、日本人ならではの感覚だと思う。

政治献金を清浄にするなら、議員宿舎はある程度の水準でないと
国民のレベルが疑われるだろう。
公務員宿舎の批判は結構だが、全廃したら首都圏大震災や南海大地震では、
駆けつけることもできず政府機能が麻痺してしまうだろう。
入らないで済むものなら、清々する人が多いだろう。
それを理由にして、災害時にばっちり有給消化だ。
普通は災害時には猫も杓子も狩り出されるのだが、
通勤もままならないのに全然関係ない課の職員が
どこまで持ちこたえられるかだ。

そのときはマスコミは、リスクマネジメントがなっていないと
こぞって騒ぐだろう。
殺人事件までも飯の種にする。それが商業媒体の宿命。
センセーショナルと繰り返しは洗脳の技法である。

霞を食うような話も真に受けている。
本当に日本人は成熟と洗練には縁のない国民だ。
小沢報道に大本営発表の亡霊を見た思いがする。