橋下大阪市長、止まらぬ批判 「勉強不足では」文楽関係者も不信感
(MSN産経ニュース)
時は天保、直参旗本 端本 徹道は大坂西町奉行を拝命し、旧弊に満ちた大坂の
街に新風を吹き込み、数々の名裁きとともに庶民の賞賛を受けていた。
ある日、曾根崎新地の遊郭周辺の夜鷹の取り締まりで、かつて貧乏旗本で用心棒
をしていた頃に知り合った小夏が捕らえられる。かつては一世を風靡した花魁で
あった小夏が見る影もなく落ちぶれているのを見て、吟味もそこそこに百叩きに
して叩き出す。
小夏はせめて話がしたかったと徹道を恨み、瓦版屋に用心棒時代の徹道の枕話や
無軌道ぶりを売り込む。瓦版は次第に世間の評判を呼び、徹道の威光は地に落ち、
やがて、幕閣の信頼も失う。
窮地に陥った徹道は再び小夏を捕らえ、前例無視で自ら拷問を行い小夏を責め
殺してしまう。小夏は奉行所の責め苦という異常な状況でも、徹道に会えたことに
喜び、「会うためにはこうするしかなかった」と笑顔さえ浮かべ息絶える。
徹道は小夏が偽りの噂を流布したかどで責め殺されたとの巷の声で、ついに蟄居
を命ぜられ、奥方も自害する。全てを失った徹道は、白昼から小夏の幻覚を見るよ
うになり、やがて自邸に火を放ち死んでいく。
国立文楽劇場で連日大入り絶賛上演中。