GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

17年ぶりの1500m日本新記録

2021-06-01 10:07:29 | 日 記
2021年5月29日。
この日は荒井七海選手(Honda)、そして日本の陸上中距離界にとって大きな節目の日に。
アメリカ・オレゴン州で開催のポートランド・トラックフェスティバルにて荒井選手が3分37秒05の日本新記録をマーク。
17年ぶりに1500mの日本記録が塗り替えられました。これまでの記録は04年小林史和さん(当時NTN)が樹立した3分37秒42。

2019年1月、所属チームHonda陸上部の後押しを受け渡米。その後アメリカを中心拠点にトレーニングを積んできた荒井選手。強い気持ちと覚悟で臨んだ異国の地での挑戦も時には思わぬ困難や苦労を重ねながらようやく手にした今回の日本新記録はその数字以上に価値のある記録です。


そして今回の記録達成を支えたこの人の存在も忘れることはできません。米ナイキ・バウワーマン・トラッククラブ(BTC)のヘッド・コーチ、ジェリー・シューマッカー。これまでアメリカで多くの中長距離ワールドクラスの選手を育成してきたジェリー。常に明るくポジティブ。そして選手のやる気を引き出し、鼓舞する彼の姿、コーチングは時に芸術的とさえ思えるほど。
先日のレースはこのアメリカ人コーチが荒井選手と共に17年間閉まっていた扉をこじ開けたその瞬間でもありました。


写真は今年3月、練習拠点のポートランドにて。BTCに所属するワールドクラス選手らと日々同じ生活を送り、同じトレーニングをこなすその時間もまた荒井選手を大きく成長させてきました。


今後は荒井選手の記録を破る日本人選手も複数現われ、この種目で大きく開いた世界との差も少しづつ縮まってくると思います。そんな日本中距離界新時代の第一歩を踏み出した荒井選手。ただ今回の記録は長い目で見れば彼にとってもひとつの通過点。荒井選手の今後の更なる成長、活躍が楽しみです。

インプレスランニング・PR動画(4min.)
インプレスランニング・公式ツイッター

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。