YASUKOの人生珍道中

2006年秋、新しく始まるYASUKOの人生はブリスベン!この先どうなることやら…珍道中

宮本輝

2012-07-26 19:33:24 | Weblog
『骸骨ビルの庭』

宮本輝の本にしては表紙の絵に色気(お色気じゃなくて、モノトーン)がなく、タイトルの文字も黒くて強く、しかもハードカバーなので…
送ってもらってもなかなか読む気持ちになれなかった。

でも、なぜか突然4,5日前に (これ、読もう!) って気持ちになって、読み始めたら、
やっぱ宮本輝の文章は、私に合う 

お風呂に入って、1時間半も読み続けたり、寝るのを忘れて読んじゃったり…(笑)

この人の本を読んでる時は、精神的に落ち着いていられる 気が する。


『「ぼくは高校生のときに、人間は何のために生まれてきたのかってパパちゃんに訊いたことがあんねん」と言った。即答できるような質問ではない事くらいわかる年齢に達していたし、明確に答えられるものでもないと承知していたが、パパちゃんは即答し、かつ断言したのだ。
「自分と縁する人達に喜びや幸福をもたらすために生まれてきたのだ」と。』

『私は、どんな魔法使いになるよりも、“人を幸福にする力”を持った人間になりたいと、子供がお伽噺を夢想するのと同じ心持ちで2日間を過ごした。
それは呪文一つで眼前に広大な花園を現出させるよりも、透明人間になるよりも、巨大な岩を指一本で消滅させるよりも、金銀財宝を点から降らせるよりも、はるかに秀でた力ではないか、と。』

ね! 素敵でしょ?