赤い彷徨 part II
★★★★☆★☆★★☆
↑次にお星さまが増えるのはいったいいつになるのでしょう…
 



AFC Champions League, Final 1st Leg
AlHilal(SAU)1 v 1 Urawa(JPN) @King Fahd International Stadium, RIYADH(AWAY)

テレビの前で固唾を飲んで見守っていましたが、それにしても心臓に悪い試合でした。代表戦で得難い経験を得てきた槙野が出場停止のマウリシオに代わりCBに配置されましたが、恐らく対人の強さを買われ、主にアルアハリのエースFWであるハルビン選手対策だったのだろうと思います。ただ、槙野に代わり左SBで起用された宇賀神のところが集中的に狙われ、そこからピンチに陥ること少なからず。ポゼッションでも終始アルヒラルが優位に立っていましたが、再三のピンチを久しぶりに当たりまくっていたGK西川の神セーブに大いに救われました。あれだけタコ殴りされながら1×1での折り返しで凌げた最大の要因といって差し支えなさそうです。

特に前半の浦和はラインが低くボールを奪い返しても相手の守備網にさらわれるばかり。アルヒラルがそのスピードに手を焼いていた、飛び道具としてのラファが唯一の攻め手という状態で、その一発目がハマり先制に成功、まさに値千金と言えるアウェイゴールをゲットしました。37分に宇賀神がヘッドで競り負けたところから失点して同点ゴールこそ許しますが、後半に入るとアルヒラルと言うチームの見極めがある程度ついたのか浦和がラインを上げてより積極的に前に出るようになり、普段着のサッカーとはいかないまでもバタバタする場面は大分減りました。65分には唯一無二の攻め手だったラファが負傷で退きズラが投入されました。そうした中、逆転できないフラストレーションからか次第にアルヒラルにラフプレーが目立つようになりイエロー乱舞となったのは何とも残念でしたが、そのままタイで試合終了。スコアのみならず精神的にもやや優位な立場でホームゲームを迎えられることになりました。

今回は250名ほどのレッズサポが現地に乗り込んだようですが、画面の向こうから時折聞えてくる数々のチャントは大変グッと来るものがありました。2ndレグにはマウリシオが戦列に戻り中央をガッチリ固めてくれ、その分槙野を左SBに回せるでしょうから守備面での改善は期待できましょうし、幸い負傷退場のラファも軽傷のようでそのあたりは心強い限り。我々としては、ラフプレーでうちの選手を散々痛めつけてくれたアルヒラルの皆様を盛大なブーイングでお迎えする等してしっかり圧力をかけて選手たちを後押ししたいですね。何としても今のメンバー、残念ながらミシャさんは去りましたが特に阿部や柏木あたりにビッグタイトルを獲らせてあげたい、そう強く強く思っています。

AFCチャンピオンズリーグ 決勝 1stレグ
アルヒラル1×1浦和@キングファハド国際スタジアム

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先々週TOHOシネマズシャンテさんにて観てきました。米国の首都ワシントンDCの魑魅魍魎渦巻く政治の世界、その舞台裏で暗躍する女性ロビイストが主人公で、原題はその主人公のラストネームから"Miss Sloane"です。クライアントの意を受けて、手段を選ばずに上下院議員はじめ各方面にアプローチをしてミッションを遂行していく生々しい姿が描かれており、ネタバレになるので申しませんが、プライベートの弱みを握って恫喝するような、かなりエグい活動にまで手を染めて敵サイドをじりじりと追い詰めて落としていきます。観劇中は「まあ映画だしねー」などと思っていたのですが、実際に米国のローファームでロビー活動に従事していた方に後日聞いたところでは「米国のロビイストならあのくらいやってもおかしくない」とのことで、背筋が寒くなるような思いがしました。

劇中のロビーのテーマが今まさにホットイシューと言える米国の銃規制ということもあり、そういう意味でも興味深い作品でした。ただ、監督は英国人のジョン・マッデン(John Madden)で製作会社はフランスのEuropaCorpということで、米国を舞台にしながら「欧州の作品」ということになります。道理で見終った後にハリウッド作品のようなスカっと感が全くなく、何となくもやもやした感覚が残るのも無理はないというかなんというか。そして最後に余談ですが、今回映画を観たTOHOシネマズシャンテさんは来年2月に閉鎖してしまうということで、昔からそこそこマニアックな作品を見るときにお世話になってきましたので、少々寂しい気持ちがします。近くに立つ新しいビルに映画館が入るようですから、そちらに統合するのでしょうかね。

映画『女神の見えざる手』|10月20日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

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