シュノーケリングに行くのに水着のことしか頭になかった私は友人から持参すべき道具の一覧表をメモしてもらい再び、水着を購入した店に行った。
シュノーケル、ゴーグル、手袋、サーフパンツなど、メモしてあるものを買った。
怪我をしないためにビーチサンダルとは別に、海用の靴も必要なのだ。
ブーツタイプのものはあるが、これは日焼けした時に、恰好悪くなるのでローカットのものがよいのだが、子供用と男性用があるのに女性用がない。
売り場の店員さんに聞いてみると「もしかしたら釣具店にあるかもしれません」と言う。
ビルの中にある釣り具店に行ってみたら、そこにあるのは、釣り好きのオヤジが履くような絶対にすべりはしないけれど、私の趣味には到底合いそうにないデザインのものばかりであった。
又、店に戻り、店員さんになかったと言うと、彼女は系列店に電話をかけて、一生懸命探してくれた。
すると3条のある店に一足だけあった。
私はその一足のナイキのアクアターフを求めて、疲れてもうろうとした頭で歩いて行った。
「どうしてこんなことまでしなきゃならんのか?」
でも店でアクアターフを手にした時はやっぱり嬉しくなって「これから沖縄に行ってシュノーケルをやるんだわあ」という気分が盛り上がってきたのである。
家に帰り、やっと揃った旅行グッズをずらっと並べてみた。
水着、サーフパンツ、シュノーケル、手袋、ゴーグル、アクアターフ。
スクール水着は親が買ってくれたから全部、初めて自分で買ったものばかりである。
私は思わず、全部を身につけてみようと服を脱いで水着に着替え、ゴーグルをはめ、シュノーケルを口にくわえ、手袋をして靴を履いた。
鏡に映してみるとなかなかいいではないか。
いかにも「これから沖縄に行くぞーー」という感じである。
ゴーグルをしているため、鼻で息ができないのでシュノーケルで呼吸してみた。
何だか妙だったけれど、息はできる。
子供の頃、兄と二人でちくわを隠し持って風呂に入り、「シュノーケルだあ」と遊んでいたのを見つかり、母親にいやというほど、尻をぶたれたことを思い出したりした。
つづく
シミ、シワ、タルミ専門店
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