愛ーエステ

長年のエステティシャンとしての経験を生かし正しいスキンケアをお伝えします。

タイのシュノーケリング3

2019年07月03日 | 美容

タイのプーケット島二日目

 

 

 

二人の日本人カップルが遠投する食べ物を追い求めて犬達は浜辺を行ったりきたりさせられていた。

 

 

 

それなのに3匹とも、尻尾を振っているのが情けない。

 

 

 

 

私達は明日は余ったご飯を持って行ってやろうと相談し、

 

 

 

不愉快なカップルを見ながら、ちょっとむくれていた。

 

 

 

犬に食べ物を与え終えた彼らは、二人で顔を見合わせながら、サンオイルを体に塗りっこしていた。

 

 

 

「ねー、あなたもあの男の人と結婚して、同じことをやりたいと思う?」

 

 

 

「ええっ?くだらないこと言ってないで、さっさと泳いできなさいよ。ほら、また雲が出て来たわよ」

 

 

 

「いいじゃないの。人の事なんだから、ほっときなさいって」

 

 

 

「だって、あの二人、さわやかさがぜーんぜん、ないんだもん」

 

 

 

平均年齢、37歳の女6人は、あーだ、こーだと言いながらも、彼らから目を離すことが出来なかった。

 

 

 

 

おもむろに男性がバッグからビデオカメラを取り出した。

 

 

 

 

そしてあれこれと指示をしながら彼女を撮影しはじめた。

 

 

新婚旅行の記念だから、ビデオのひとつも撮るだろう。

 

 

 

しかし彼の撮影の仕方は異様であった。

 

 

 

まず彼女をデッキチェアから立たせ、着ていたTシャツを脱ぐように命じた。

 

 

 

彼女は言われるままにTシャツを脱いだ。

 

 

 

下に着ているのはピンクの花柄の水着と半ズボンである。

 

 

 

 

ところが彼は突然、「だめだ、もう一度」と怒り、彼女にTシャツを着るように命じ、

 

 

 

またビデオカメラをのぞきながら、彼女に同じ動作をやりなおさせた。

 

 

 

 

今度は脱いだあとに、彼女がにっこり笑う、おまけつきであった。

 

 

 

そしてそれを見た彼はうんうんと満足そうにうなずき、

 

 

 

次は半ズボンを脱ぐようにと指示したのであった。

 

 

 

私達はそれを見て、ビックリ仰天した。

 

 

 

ところが彼らは周囲には目もくれず、自分達の世界に、どんどん、のめりこんでいったのである。

 

 

 

 

これはまるで、単に新婚旅行のビデオではなく、エッチ系のビデオ撮影のようだった。

 

 

 

(今日の写真は琵琶湖でボールを投げるのを待っている熊五郎)

 

つづく

 

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ビデオマニア2

2019年07月02日 | 美容

プーケット到着後の翌日、再び浜辺に行って泳いだり、

 

 

ぼんやりしたりしていると日本人の新婚カップルとおぼしき若い二人連れがやってきた。

 

 

 

 

二人とも、肩からクーラーボックスを下げている。

 

 

 

 

そしてデッキチェアに座ったとたんに、

 

 

クーラーボックスを開け、中からホテルで作ってもらったと思われる昼ごはんを取り出して、むさぼりはじめた。

 

 

 

 

それも単にサンドイッチやスナック類を食べるというのではなく、立派な昼ごはんである。

 

 

 

 

肉はあるわ魚はあるわ、私達は「あんなにちゃんとした料理を、

 

 

 

 

こんなところで食べることないじゃん」と言いながら、次に何を食べるのかと、横目で様子をうかがっていた。

 

 

 

 

彼らの様子をうかがっていたのは、私達だけではなかった。

 

 

 

 

豪勢な昼ごはんのにおいを感じとって母犬と黒太郎、茶子がやってきた。

 

 

 

 

それもすぐそばに寄って行って媚びまくってねだるということはせず、

 

 

 

 

ちょっと離れところにきちんと座って

 

 

 

 

「よかったら、私らにもわけてくれませんか」という風情を漂わせているのだ。

 

 

 

それを見た新婚カップルは、手にしていた器からおかずをつまみあげた。

 

 

 

 

 

そしてそれを、目の前に犬がいるというのに、ぽーんと背後に投げた。

 

 

 

それを見た3匹の犬たちは本能に勝てず、もの凄い勢いで投げられた食べ物を拾いにいった。

 

 

 

 

 

そしてぺろぺろと口のまわりをなめながら戻ってきて、また彼らの前にちょっと距離を置いて座るのだ。

 

 

 

 

 

カップルは図に乗って手にした食べ物を、あちらこちらに遠投した。そのたびに犬たちは食べ物を追って走る。

 

 

 

 

 

「なに、あれ」

 

 

 

私達はデッキチェアに座ったまま口々に言った。

 

 

「食べ物を投げて、拾わせるなんて最低だー」

 

 

 

 

「目の前にいるんだから、そこに置いてあげればいいじゃん」

 

 

 

 

「そうだそうだ」

 

 

 

 

「二人とも顔が丸くて、色白でムチムチしてるけどさ、目つきが冷たいのよ」

 

 

 

「あ、本当だ」

 

 

 

「やーね、やーね、ああいうのって本当に嫌だわ」

 

 

 

 

そいつらのせいで犬たちは浜辺を行ったり来たりさせられていた。

つづく

 

 

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ビデオマニア

2019年07月01日 | 美容

タイのプーケット島で泊まっていたホテルの前の浜辺には何匹かの犬が暮らしていた。

 

 

 

いちおうテリトリーがあるらしく、

 

 

遠くに大と小の白い2匹が遊んでいる姿が見えたが、こちらの方にやってくる気配はなかった。

 

 

 

 

 

浜辺に行った初日、待機している現地のおばさんたちが、

 

 

ビーチパラソルやデッキチェアの準備をしてくれている間、

 

 

 

荷物を持ったままじっと待っていると、デッキチェアの下に動くものがあった。

 

 

 

 

覗きこんでみると、そこにいたのは子犬よりもちょっと大きくなったくらいの、

 

 

 

まだまだ子供の茶色い犬だった。

 

 

 

 

細身でとても可愛らしい顔だちで耳がぺろんと垂れている。

 

 

 

 

私達がかわるがわる覗きこんだり、ビデオで撮影しても逃げようとしない。

 

 

 

 

はたはたと尻尾を振りながら、横になっていた。

 

 

 

私はこの犬に「茶子」と名付け、友好を深めようと思った。

 

 

 

 

 

そこにやってきたのは、茶子にそっくりな黒い犬だった。

 

 

 

 

そこいらじゅうをぴょんぴょん跳ねまわり

 

 

 

 

「ちょっと落ち着きなさい、あんたは」と言いたくなるくらい、元気がいい。

 

 

 

 

 

茶子よりもちょっと大きいオスで、この犬には「黒太郎」と勝手に命名した。

 

 

 

 

 

またまたそこに、黒太郎がそのまんま大きくなったような、

 

 

 

2匹の母親らしき犬がやってきた。

 

 

 

 

 

茶子はデッキチェアの下から飛び出して、母犬にまとわりついて、大きく尻尾を振っている。

 

 

 

黒太郎は相変わらず跳ね回る。

 

 

 

 

それを見た母犬は、口を大きく開け、黒太郎の首をかんで砂の上に転がした。

 

 

 

 

母犬は前足で、ぐっと黒太郎の首根っこをおさえつけた。

 

 

 

 

黒太郎はキュンキュンと鳴きながら砂の上で転がっていたが、

 

 

 

 

母犬はそれにかまわず、まるでおしおきをしているかのように、毅然とした態度をとっていた。

 

 

 

 

そしてそれからは黒太郎は、あちらこちらではしゃぎまわることもせず、

 

 

 

母犬にくっついて歩くようになった。

 

 

 

「なかなか見上げた母犬だ」と私は感心した。

 

 

 

地元のおばさんは「この犬たちはビーチに棲んでいるんだよ」という。

 

 

 

そう言えば、傍にやってくるたびに、ふんふんと必要以上に私たちの手元をかぐ。

 

 

 

しかしちゃんと節度を守っている、とても利口な犬達なのであった。

 

 

つづく

 

 

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