石丸日記

反原発運動半世紀
バックは福島第一原発事故を伝える福島民報2011年3月13日号

海洋放出計画の撤回だ! No258

2023-06-30 21:53:25 | 脱原発情報

真摯な説明と理解の大前提は
海洋放出計画の撤回だ!理解なしに放出するな!


[ 資料1 質問・疑問が尽きなかった説明会]

 6月4日いわき市で国・東電による「汚染水海洋放出説明会」が開催された。市民からは海洋放出実施に対する答えきれない程の多くの疑問・質問が表明された。その一部を紹介したい。
 経産省、東電、原子力規制庁の説明を受けた後会場から多くの質問・意見がだされた。
①保管場所や保管方法は他にもあるのに国の方針 は初めから海洋放出を前提としていないか。
②2015年に福島県漁連に約束した「関係者の理 解なしにいかなる処分もしない」という事を守 るのか?「理解が得られない場合は放出しない」 と明言すべきだ。
③そもそも国や東電は「原発は絶対安全」と言っ てきた。「トリチウムも絶対安全」と言われて も信用できない。低レベルでも遺伝子影響が起 こるという論文がある。ノーベル賞物理学者の 小柴昌俊氏はトリチウムは非常に危険な物質と 言っている。
④これまでずっと子供を海水浴に連れて行ってい ない。安心して海水浴が出来るように海洋放出 はやめてほしい。
⑤本当に「真摯に理解を得よう」としているのか?
  順序が間違っている。関係者の理解を得る前に海洋放出を決める>放出のためのトンネル工事を始める>放出の時期を一方的に決める。
 こんなことをして、関係者の理解と納得が得られない。まず、放出計画を白紙に戻して真摯に説明すべきだ。
⑥「関係者」は漁業関係者だけなのか?地元民も 県民も被害者はみんな関係者だ。
⑦現在も原発は安全なエネルギーと考えているの か?
⑧トリチウムが安全だというがそういう研究成果 があるのか、ICRPやIAEAが安全だというか ら安全だでは信用できない。
⑨大きな地震があると原発は対応できない。原発 はやめて自然エネルギーにすべきだ。
⑩福島の復興のために海洋放出が必要だという宣 伝はやめてほしい。
⑪ALPS処理で出た高レベル汚泥の保管設備が逼 迫している。安定化処理設備もうまくいってい ない、汚染水の2次処理が出来なければ海洋放 出も止まる。
 東電・国の回答は「関係者の理解を得るため真摯に説明をつくす」「理解なしに放出はしない」「国の放出基準の1/40以下、更に100倍の海水で薄め放出するので安全」「IAEAなど国際機関に科学的に検証してもらうので安全性は確保できる」などと質問に正面から向き合わない態度に終始した。質問は尽きなかったが、「理解が得られなければ放出しない」「未回答部分は文書で答える」「今後も説明会の要請に応えよ」と会を閉じた。

 

No258号PDF版はこちらから

P2  第6回口頭弁論 一滴の水が岩をも砕く!
   東電側、国連科学委員会(UNSCEAR)の報告書は信頼性が高い?

P3  先の見えない東電福島第一原発廃炉事業
   社民党脱原発・脱プルトニウム全国連絡協議会原発視察行動に参加して

P4  赤宇木地区民の絆、ひとり一人の生活、祭りや文化
   未来に続く悠久の歴史が突然の原発事故で
   すべてが破壊された!