東電、旧経営陣3人が事故を防げなかったとして検察審査会により強制的に起訴された裁判。これまで21名の証人尋問と被告人質問が終わった。最終局面に入り死亡した44名の被害者の遺族が意見を述べた。
11月14日、東京地裁で行われた審理では、最初に第一原発から南西4㌔地点にある「双葉病院」と同系列の老人介護施設「ドーベル双葉」に入院していた両親を亡くした女性が法廷に立ちつらい胸の内を語った。
「原発事故がなければ両親を亡くすことはありませんでした。私は運良く助かりましたが、両親がどんな思いで死んでいったのかと考えると、胸が潰される思いです」
「仮に結果が同じでも東電が津波対策をキチンとしていたら被害者の気持ちは違います。津波を甘く見ていたとしか思えないのです」
「何らかの対策を取り同じ太平洋側にある宮城県の女川原発や茨城県の東海第二原発のように防潮堤や、敷地を高いところに造っていたら事故を防げたかと思うと許せません」と語った。
続いて「ドーベル双葉」に入院していて、祖父と祖母を亡くした孫の男性が法廷に立った。
そして「東電はそもそも津波対策をする意識があったのか?何度もチャンスがあったのに…津波は防げたと思う。刑事責任を取ってもらわないと、後々の教訓にならない」と強く語った。
双葉病院で母親を亡くした女性は「警察から連絡を受けて遺体を見た時にミイラのような遺体だった」と語った。
更に「このたびの裁判の経過を見ていると被告は『部下にすべて任せているから私の責任はない!』と言っている」素直に「全責任は我々上層部にある」と認めることを願っている。更に、私の母親は心不全ではなく、東電に殺されたと思っていると胸の内を語った。
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