嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

救命道具のような言葉は無い

2005年11月02日 06時33分58秒 | 駄文(詩とは呼べない)
僕が今、書きたい事を全部ここに書き留めれば
それで僕の気が晴れるのか?
それで答えが出るのか?

出ないよ、そんなもの。
0.1秒でわかるよ

書いても書いても
答えなんか出ないんだ
ただ僕の過ぎ去った過去を書き留めるだけなんだ
僕の形をたどって
まがまがしい輪郭線が浮き出るだけなんだ

僕を拘束する異質な物語が
僕に語りかけて僕を嘲笑うだけなんだ

なのになんで書いてるのか
そのことだって
僕なんかにはわからないんだ
時々勝手な人たちが
僕の物語を勝手に作ったりして
勝手に励ましたりして
勝手に笑ったり勝手に怒ったり
そんなもの、僕が探してるものとは違うんだ

言葉にするたびに逃げていく何か
書くたびに壊れていく何か
知るたびに怖くなる何か
毎秒毎秒失われる音の中で
僕は自分の呼吸すら、ここに書き残すことは出来ていない
それでどうやって
僕は僕の遺書が書けるというのだろう

忌まわしい過去を脱ぎ捨てるセミが鳴いたって
剥ぎ取った観念の衣に美学を唱える亡者がいたって
僕が伝えたい本当の何かは
誰にもわからないんだ

はやくここからいなくなりたいよ

もう二度と、にせものの言葉が生まれないように
僕のような命が削られないように
泥の海で溺れて
闇の沼で沈んで
悲しい森が虚無に食われてしまわぬように

いなくなることで
手に入る何か
奪われた何か
消え残る何か

どれだけ遠くに呼びかけても
決して響かない何か
決して突き抜けない何か

僕を汚さないで
僕を読み取らないで
ただ伝わって
何もいわずに
何もふれずに