パピロニカの出来上がった食卓で
僕は風景が焼き上がるのを待つ
君たちに言葉が伝わらない事を
とても悲しい事だと思いながら
たくさんの胸を打つ思い出たちが
ガラスの食器に透明に並べられて出されたとしても
たぶん君達は。
どれひとつとっても、うまそうに見えるだけで
決して食べる事が出来ないだろう。
それが毒であると、全てが語る限りにおいては。
ただひとつ、僕の思い出の中で
君だけが知っているものがある。
その事に、君は気付くことなく
その曖昧な生を閉じるのだろうか。
それはとても、辛いことに似た記憶じゃないのかい?
君は、それでいいのかい?
僕は床にうずくまって
中を泳ぐような目でゆりかごを揺らす老人の足を掴む
ただその世界を、羨ましがることなく、
与えることなく、
踏み潰す正義であるかのように。
僕たちは ただ
分けられた食糧だけを
いつもいつも思い出の数だけ浪費していく
君達は。
きっとまだ
僕がここに居ることを知らない。
そしてそれはまだ、
決して誰にも明かされることのない
切実な、弱りきった老人の例え話。
僕らは。
踏み潰される事だけが生であるかのように
ただただ時を刻んで今を確かめる。
そしてそれは君と僕の間で
ただ偽物の歪んだ容器に押し込められる。
はてしない誤解だけが広がって
いつまでもいつまでも拡がって
そのうねり声だけが、
亡者の叫びに似た幽霊の共振をはぶかむかのように。
座り込んだ生たちは
いつまでもいつまでも、
首を切られるのを待っている。
僕は君達に刃先を見くわしながら
ただひとつの首を苅るだけ
捨てられる心臓が転がっていてもいい。
ただそこに、自然な自殺が僕の為にあるのなら。
僕は風景が焼き上がるのを待つ
君たちに言葉が伝わらない事を
とても悲しい事だと思いながら
たくさんの胸を打つ思い出たちが
ガラスの食器に透明に並べられて出されたとしても
たぶん君達は。
どれひとつとっても、うまそうに見えるだけで
決して食べる事が出来ないだろう。
それが毒であると、全てが語る限りにおいては。
ただひとつ、僕の思い出の中で
君だけが知っているものがある。
その事に、君は気付くことなく
その曖昧な生を閉じるのだろうか。
それはとても、辛いことに似た記憶じゃないのかい?
君は、それでいいのかい?
僕は床にうずくまって
中を泳ぐような目でゆりかごを揺らす老人の足を掴む
ただその世界を、羨ましがることなく、
与えることなく、
踏み潰す正義であるかのように。
僕たちは ただ
分けられた食糧だけを
いつもいつも思い出の数だけ浪費していく
君達は。
きっとまだ
僕がここに居ることを知らない。
そしてそれはまだ、
決して誰にも明かされることのない
切実な、弱りきった老人の例え話。
僕らは。
踏み潰される事だけが生であるかのように
ただただ時を刻んで今を確かめる。
そしてそれは君と僕の間で
ただ偽物の歪んだ容器に押し込められる。
はてしない誤解だけが広がって
いつまでもいつまでも拡がって
そのうねり声だけが、
亡者の叫びに似た幽霊の共振をはぶかむかのように。
座り込んだ生たちは
いつまでもいつまでも、
首を切られるのを待っている。
僕は君達に刃先を見くわしながら
ただひとつの首を苅るだけ
捨てられる心臓が転がっていてもいい。
ただそこに、自然な自殺が僕の為にあるのなら。