昨日に引き続いて、今日は内容証明郵便の後編です。
《封筒について》
封筒は現金書留の時のように内容証明郵便専用の封筒があるわけではなく、市販されている普通の封筒を使います。
封筒の表側に受取人の住所・氏名、裏側に差出人の住所・氏名を書きますが、その住所氏名は内容証明の書面に書いてあるものと同一のものを書きます。 封筒に関しては、文字数や行数の制限はありません。
また、普通の郵便だと写真や資料を同封することはできますが、内容証明郵便の場合には手紙文以外の物、すなわち資料や写真等を同封することはできません。
そして封筒は封をせずに開けたまま、同文の手紙文3通と共に郵便局へ持っていきます。 封をするのは内容証明の手続きをしてからです。
《郵便局での出し方》
まず内容証明郵便は、どこの郵便局からでも出せるというわけではありません。 郵便局には、郵便物の集配をする郵便局としない郵便局があります。 内容証明郵便を取り扱うのは、集配郵便局と日本郵便株式会社が指定する無集配郵便局(内容証明取扱局)に限られています。 内容証明郵便は、これを利用する者の権利義務に重大な関係を及ぼすものですし、また内容証明の郵便の手続きは煩雑なので、内容証明郵便のことをよく知っていて、取扱いが可能な郵便局だけが行うことになっているからです。
どこの郵便局で取り扱ってるのかわからない場合は、最寄りの郵便局に行って聞いてみてもいいですし、日本郵便のホームページから調べることもできます。
ちなみに、私が内容証明郵便を出す時に利用しているのは大阪中央郵便局(大阪北郵便局大阪駅前分室)ですが、ここでは土曜・日曜も9時~21時まで受け付けてくれますし、大淀中1丁目にある大阪北郵便局では土曜・日曜も24時間受け付けてくれます。
同文の手紙文3通と封筒を持って郵便局に行き、窓口に差し出して内容証明郵便の依頼をすると、郵便局員はその文書が内国郵便約款のルールに従って書かれているかどうかをチェックします(大体5分~20分位かかります)。
そして問題がないと、3通のうち1通を郵便局で保管し、もう1通を差出人に渡します。 残りの1通は郵便局員立会いの下に、差出人が封筒に入れて封をし、郵便局員に渡します。 これが受取人に発送されることになります。 この時、郵便局員から差出人に「書留・配達記録郵便物等受領証」が渡され、これで内容証明郵便の差出手続きは終了です。
★また、郵便局で内容証明郵便を出す時は、必ず配達証明の依頼も同時にしてください。 内容証明郵便にしただけでは、当然には配達証明にしてもらえません。
配達証明にしてもらわないと、せっかく内容証明郵便にして、いつどんな手紙を出したのかという記録を残しておいても、差出人にはその内容証明郵便が受取人に配達されたのかどうか、配達されたとすれば、いつ配達されたのか分かりません。それでは内容証明郵便にした意味がなくなります。
配達証明付きにすると、1週間後位に郵便局から差出人宛に郵便物配達証明書というハガキが送られてきます。 これが、内容証明郵便がいつ配達されたかの証拠になるものです。
《証拠の保管について》
内容証明郵便はその証拠を残すことが主たる目的ですから、下記の証拠物を大切に保管しておいてください。
●内容証明郵便として出した手紙の1通(通信日付印が押された控え)
●書留郵便物受領証
●郵便物配達証明書(はがき)
《内容証明郵便の料金》
1、通常郵便物の料金 82円(定型25グラムまで)
2、内容証明料 430円(手紙文1枚の場合。1枚を超える場合には、2枚目から1枚ごとに260円増しです)
3、書留料 430円
4、配達証明料 310円
通常は1~4までの合計、1,252円です。 これを速達にする場合は、速達料280円(250グラムまで)が加算されます。
昨日と今日の2日間にわたって内容証明郵便のことを簡単に説明しましたが、ご不明な点がございましたら、当事務所までお問い合わせください。