島根県江津市桜江町川越にあったJR西日本の石見川越駅は、山陰本線の江津駅と芸備線の三次駅とを結ぶ全線単線非電化の三江線(108.1km)の一般駅として、1931(昭和6)年5月20日に開業しました。
しかし、三江線が2018年(平成30)年4月1日に廃止されたことにより、廃駅となりました。
かつては相対式ホーム2面2線の他に貨物側線も有していて列車交換も可能でしたが、後に片側の線路は撤去されたので、廃止時は単式ホーム1面1線のみの無人駅でした。
開業時の1931(昭和6)年に建てられた木造駅舎は、駅の無人化後も解体されずに廃止時まで健在でした。
石見川越駅の利用者は少なく、2017(平成29)年度の1日の平均乗車人員は3人でした。
石見川越駅が属していた三江線は、陰陽連絡路線として1926(大正15)年9月から長い期間をかけて建設されましたが、全通したのは1975(昭和50)年8月31日で、その時すでに地域間流動は道路利用に移行していました。
従って、全通後も当初の目的だった陰陽連絡路線としての機能をほとんど果たすことはなく、優等列車の定期運転が行われたこともありませんでした。
<石見川越駅の年表>
・1931(昭和6)年5月20日:国鉄三江線の終着駅として開業
・1934(昭和9)年11月8日:三江線が石見川本駅まで延伸したことにより、途中駅となる
・1955(昭和30)年3月31日:線路名が三江北線に改称されたのに伴い、同線の駅となる
・1975(昭和50)年8月31日:三江北線が三江線の一部となり、同線の駅となる
・1982(昭和57)年11月7日:貨物取扱い廃止
・1985(昭和60)年3月14日:駅の無人化
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる
・1989(平成元)年12月16日:米子支社の直轄から浜田鉄道部の管轄に変更になる
・2018(平成30)年4月1日:三江線の廃止に伴い、廃駅となる
(駅 名 標)
(三次方面を望む)
(石見川越駅駅舎)
撮影年月日:2008(平成20)年5月3日