あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

小児はりのお話

2009-05-26 22:31:02 | 健康・病気

赤ちゃんって鍼大丈夫ですか?

何ヶ月ぐらいからできますか?

たまにある質問です。今日も生後2ヶ月に満たない

可愛い患者さんがいらっしゃってくださいました。

生後1ヶ月に満たないときからいらしてくださっています。

ちなみに私の娘は生後3日目に鍼デビューしました。

  235_4 こんな小さいときです。

さてどんな理由で治療をしたかと申しますと・・・

母親のおっぱいの出が悪くてぐずっていたためです。

もちろん、こういうときは親子ともに治療を行います。

出が悪かったおっぱいは一度の治療で良くなりました。

治療をした日1日で100グラム近く体重が増え

助産師さんが目を疑って何度も子供を体重計に乗せたほどです。

ですが、こういう場合も母親と子供にはまったく異なった

治療をします。生命力みなぎる新生児と産後の母親では

持っているエネルギーがまったく違うからです。

(もちろん体質なども関係していますが)

エネルギーも持って生まれた「先天の原氣」と

食べたりして得られる「後天の原氣」と分けて考えており

先天の原氣みなぎる乳児や幼児などと成人とでは

『先天の原氣』のレベルも違うことからまったく異なった

治療をしていますし、治療時間もまったく若ければ若いほど

短くて済むということになります。

そして、治療に使う鍼もまったく違いますので

安心して小さなお子様も治療に来てくださいね。

どのような状態でも治療できますが特に

『夜泣き・疳の虫』(かんのむし)『夜尿症』(おねしょ)に

効果がありますので、ご参考になさってください。

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お互いが高めあっていくために・・・!!

2009-05-25 21:56:52 | 学問

昨日行われた、恒例の名古屋漢方の例会のお話です。

今年度で世代交代が行われましたので

今日は少し研修会のお話をします。

『教える会でも教わる会でもなく全員が育っていく会』

早くもそんな雰囲気が出てきていました。

われわれの行っている『漢方はり治療』(経絡治療)は

中国で2000年(紀元前700-西暦200年ごろ)ほど前に

書かれたとされている『素問』(そもん)『霊枢』(れいすう)

『難経』(なんぎょう)に書かれている内容を

参考にして研修を続けています。

なかでも『難経』という書物は鍼の治療書として

集約された書物です。

戦乱の世の中でどのように生きて行くのか?

どのように健康を保っていくのか?

などという問題に答えてくれています

自然現象(寒さ・暑さ・高湿や乾燥)からの人体への負担に

どのようにして適応していくべきかその方法論や

五臓六腑の健康の秘訣については

心(氣・怒・憂・思・恐驚)の安定を保つことだと

書かれていたりします。

『病は氣から』なのですね。

さらに免疫力・生命力を高めるためには

丹田(おへその下です)に氣を落ち着かせることだと

書かれています。

そのために鍼治療にあたってはどのようにするのか?

について一編から八十一編にまとめられたものが『難経』

という書物です。

昨日の研修会では一編と二編を取り上げたのですが

新たなスタートにふさわしく若い会員たちによる

活発な討論が行われました。

ちなみに『難経』にはこんなことが書かれています。

「一の難に曰く、十二経皆動脉有り、独り寸口を取りて、

以て、五蔵六府の死生吉凶を決するは何の謂ぞや。

然るなり、寸口は脉の大会、手の太陰の脉動なり。
 (中略)
寸口は五蔵六府の終始する所、故に法を寸口に取るなり。」

慣れない方には難しいかもしれませんが

これらの古典書物から学ぶことは本当に大きく

30年勉強してもまだまだ新鮮な発見でいっぱいです。

治療室の待合室にこのような本をかみくだいてわかりやすく

書き下ろしてある本や漫画なども置かせていただいています。

興味のある方は是非ご一読ください。

古典の魅力に取りつかれてしまうかもしれませんよ。

私みたいに???

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生涯勉強

2009-05-23 21:29:44 | 日記・エッセイ・コラム

どのような仕事でも同じだとは思いますが

われわれ鍼灸師もこの業(なりわい)を持って

仕事をするためにはその教育を受けて試験を受け

免許が必ず必要になっています。

ですが、この免許と言うのは単に『営業ができる』

という法的な『裏づけ』だけであって学校を卒業して

免許をいただくというのは単なるスタート地点に過ぎません。

免許をいただいたのをスタートとし、日々勉強しなくては

患者様の治療はできないということです。

かくいう私も免許をいただいて一番初めは「あんま」をやっていました。

しかし、より沢山の患者様の治療にあたるにつれて

『あんま』では人は治せないということに気づきました。

自分は視力障害がありますから盲学校で勉強をしましたが

その友人の紹介で『鍼の研修会』を薦められ、半信半疑で東京まで

毎月勉強に行ったのが脈診流経絡治療で

生涯やっていくと決めたきっかけです。

『鍼』によって人は必ず治ることができるのです。

それからもう30年以上になりました。ですが、まだまだ勉強不足で

精進していかなくてはならないと思っています。

会は変わりましたが今でも東京に通い続けています。

少しづつ固くなりつつある頭ですが『継続は力なり』です。

大変意義深い研修をしています。

漢方鍼医会 http://www.kanpouhariikai.com/index.htm

そしてこの名古屋の地でも『名古屋漢方鍼医会』

を同士とともに立ち上げ鍼灸について

本当に熱く語り切磋琢磨してきましたが

今年、もっと若い先生方に会は盛り上げていただき

自分は更なる精進をするべく『世代交代』をさせていただいたところです。

名古屋漢方鍼医会 http://nagoyakanpo.com/

団塊の世代の私から見て今の若い方は

『学ぶ』という姿勢に少し元気がないように感じます。

若さとは何にも変えがたい珠玉のような時間です。

海綿のごとく吸収する可能性を無限に秘めています。

鍼灸師に限らずどなたもこの貴重な時間をどうぞ大切に

しっかり勉強してください。頭を固くせずに柔軟に

どんな学説も偏見なくだまされたと思って没頭してみてください。

それから見えてくるビジョンがどんなに素晴らしいものになるか!!

想像するだけでもとても楽しいのです。

自分自身も「あんま」で人は治せないと気がついたつもりでいましたが

鍼を学ぶにつれて按と摩を使い分ける技術を習得すれば

あんま(按摩)も医療として重要な位置をしめすことに気がつきました。

ですが、残念なことに現在の按摩のほとんどが『リラックス』

目的になっています。つまり「きもちがよい」だけで

ほとんど治療につながっていないということです。

『今という時は二度とない』『どんどん学んでほしい』

次の世代を担う若者達に是非申し上げたい私のメッセージです。

明日は名古屋漢方の例会です。

まだまだ若い人には負けませんよ~~~。

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新型インフルエンザ

2009-05-22 15:09:44 | 健康・病気

日本でも感染者数がどんどん増えていますね。

弱毒性とは言われていますが、死者が出たりしていますし

ウイルスですからやはり不安という方が大半なのではないでしょうか?

インフルエンザに限らず、こういったウイルスの病気は

『罹る人』『罹らない人』と分かれてしまいます。

この分かれ道で勝ち残るのに必要なものは何かおわかりでしょうか?

そうです『抵抗力』を持っているか持っていないかです。

毎日のようにお話させていただいている@自然治癒力が弱まってくると

おのずと抵抗力も落ちてきてしまいます。

東洋医学では臍下丹田(おへその下です)にエネルギーの

源があると考えています。これは西洋医学的にいう副腎皮質ホルモン

(ステロイドホルモン)の役割を果たしていると言われています。

一番強い抗炎症作用のある万能薬が本来はきちんとみなさまの

身体の中にあるのですが、いろいろな要因でうまく出されなくなって

いる方が病気になってしまったりなりやすくなっているということです。

鍼灸治療でこの臍下丹田のエネルギーを引き出して、本来の

人間の中にある治療システムを正常化するわけです。

東洋医学でいうからだの防衛システム『衛気』『栄気』(えき・えいき)

を充実させればどんなウイルスからも身を守ることができるはずです。

この『衛気』『栄気』については、また機会があるときに詳しくアップしたいと

思います。鍼灸治療で免疫力を向上して安心した生活を

送っていただきたいと思います。

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趣味は何ですか?

2009-05-21 22:21:24 | 日記・エッセイ・コラム

今日の話は鍼灸に関係ないのでは?と思われるかもしれませんが

趣味でなくても良いのですが、何か自分が楽しく夢中になれるものを

仕事や日頃の生活以外で持つことが大切だと言うことをお話したいのです。

ちなみに、視力障害のある私の趣味は登山(最近は行けていませんが)・

民謡を歌うこと聞くこと・尺八を吹くことです。どうしても視力に障害があると

一人で外出することが難しいものですから運動不足になってしまいます。

それを解消するために始めた民謡や尺八・篠笛ですが、もちろん運動不足解消

に役立っていることは確かですが(どちらも腹筋を使いますので結構な

カロリー消費にはなりますよ)それよりも『心の健康』に意義深いのです。

健康とはたんに身体に病気がない状態をさすのではなく

心身ともにつまり『心』も『身体』も元気であることが重要です。

生きていくためのエネルギーは口から採る栄養だけではなく

楽しいとか綺麗とか嬉しいといった心躍る栄養も不可欠なのです。

自分に元気がないときでも趣味のことに取り組むときには気持ちの

切り替えができ、心が満たされるようなそんななにかを持ってくださいね。

大失恋のショックでひどいうつ状態になった方も大恋愛でそれを

克服することができることもありますね。病気を治すのは鍼でも薬でもなく

患者さんご本人の力なのです。それをサポートするのが鍼灸とお考えください。

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