水健康法とか一日最低何リットルの水を飲むと健康になるとか痩せるとかいろんなことを聞きますが、東洋医学でも水は本当に大切なものとして考えています。
東洋医学的には人間の身体を構成しているものを
『気・血・津液』(き・けつ・しんえき)と捉えていますが
人間の身体の80パーセントを占めるといわれているのが水分つまり津液と言うわけです。
東洋医学的にこの三者がうまく巡っていてはじめて『健やか』と考えるわけで
いかに滞りなく気血津液のバランスを取るかに重点を置いて考えています。
どれが多くても少なくても偏っていてはいけないのです。
ですが、近頃は水分を取ればとるほど健康になるようなイメージで本来水分を控えたほうがよさそうな病症をお持ちの方も無理にがんばって水分を取られて健康を害していることがあります。これでは本末転倒ですね。
健康な方でも今日のような暑い日ですとどうしても冷たいものを採り過ぎてしまう傾向にあります。ですが冷たい飲み物の取りすぎは胃腸を冷やし働きを鈍らせてしまってエネルギーの源である消化吸収を妨げてしまうことになってしまいます。
暑い日の冷たい飲み物には大変な魅力がありますがほどほどにして、できる限り温かい飲み物をおとりくださいね。これだけのことですが、この夏に驚くほど体調がよく過ごせることと思います。
最後にもう一度、取りすぎた水分は『津液』ではなく『水毒』(すいどく)となってしまうことがあります。ご自分の身体にあった量を今一度見直してみてはいかがでしょう?