シリコンバレー銀行が破綻 28兆円、米史上2番目の規模
2023年3月11日 11時20分 (3月11日 11時53分更新)
【ニューヨーク、ワシントン共同】
米連邦預金保険公社(FDIC)は10日、カリフォルニア州に拠点を置く金融持ち株会社SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行が経営破綻したと発表した。
事業を停止し、預金を管理下に置く。
昨年末時点の総資産は約2090億ドル(約28兆2千億円)で、米銀行の破綻では2008年の金融危機リーマン・ショック時以来、最大。金融危機以前を含めても2番目の規模となる。
米連邦準備制度理事会(FRB)によると、シリコンバレー銀の総資産は全米で16位。
主に新興IT関連企業への融資を手がけてきた。
FRBの急激な利上げに伴う債券価格の下落で、保有していた米国債などに含み損が出ていたほか、
利上げで取引先のIT関連企業の資金繰りが悪化したのを背景に預金の流出が相次いだことも響いた。
破綻を巡りFDICやFRBと10日に協議したイエレン米財務長官は「銀行システムは引き続き耐久性があり、規制当局はこのような場合に有効な対応手段を持っている」と強調した。